マネーフォワードクラウド会社設立は、会社設立に必要な書類の準備を自身で行うためのツールです。
画面の指示に沿って必要事項の入力や作業を行うだけで、会社設立で必要となる一通りの手続きを進められます。
このように多くのメリットを有する一方で、注意すべき点も存在します。
今回はマネーフォワードクラウド会社設立を利用する上で事前に知っておきたいツールの特徴や、メリット、注意点、さらには利用の流れも詳しく解説します。
会社設立の流れについては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
CONTENTS
マネーフォワードクラウド会社設立とは
マネーフォワードクラウド会社設立とは、専門知識がない人でも会社設立を行えるツールです。
法人登記に必要な作業だけでなく、年金事務所や税務署への届出といった、会社設立後の手続きについてもサポートを受けられます。
マネーフォワードクラウド会社設立では、以下3つのステップで会社設立できます。
- 1.会社名・事業目的・資本金など、会社設立に必要な情報をフォームに入力する
- 2.登記に必要な各種作業を行う
- 3.会社設立後に必要となる各種作業を行う
マネーフォワードクラウド会社設立の利用料金はゼロ円です。
書類作成や各種サポートを無料で利用できるため、会社設立にかかる費用を大幅に抑えられます。
電子定款を利用する場合は作成代行費用として5,000円がかかりますが、紙の定款の場合は定款認証代4万円が発生するため、安価なことに変わりはありません。
※後述するように、マネーフォワード クラウドを契約すれば電子定款作成手数料が無料になります。
疑問や不安があればメール・チャットで質問できるため、初めての会社設立でも安心です。
マネーフォワードクラウド会社設立を使うメリット
マネーフォワードクラウド会社設立を使うメリットを3つ紹介します。
専門知識がなくても会社設立ができる
マネーフォワードクラウド会社設立の大きなメリットは、専門知識がなくても会社設立ができる点です。
会社設立のためには、定款の作成や各種書類の作成などさまざまな作業が必要です。
特に定款は記載するべき事項に不備や漏れがあると無効になってしまい、やり直しとなってしまう恐れがあります。
また、法人登記が終われば会社設立が完了となりますが、その後も年金事務所や税務署への届出など手続きが必要となります。
届出の提出先が複数ある上に書類によって期日が異なるため、入念な確認が不可欠です。
専門知識がない人が、会社設立に必要な作業をすべて一人で行うのは容易ではありません。
しかし、マネーフォワードクラウド会社設立は必要な作業がわかりやすく、フォームに必要事項を入力する・指示通りに作業を進めるだけで会社設立が完了するため、専門知識がない人でも安心です。
会社設立の料金を抑えられる
マネーフォワードクラウド会社設立を利用することで、会社設立にかかる費用を抑えらます。
株式会社の場合、会社設立には以下のようにさまざまな費用がかかります。
- ・定款用収入印紙代:40,000円
- ※電子定款の場合は不要
- ・定款認証手数料:30,000円~50,000円
- ※定款認証手数料は資本金の額によって異なる
- ・謄本手数料:1ページ250円 合計2,000円程度
- ・登録免許税:150,000円~
- ※登録免許税の額は資本金の金額×0.7%または150,000円のいずれか大きい方の金額
- ・その他費用:実印作成代・印鑑証明書代・登記簿謄本代など 計10,000円程度
上記は株式会社の設立で避けられない費用です。
専門家に会社設立代行を依頼する場合は、更に専門家報酬として5~10万程度の支払いも必要です。
しかし、マネーフォワードクラウド会社設立を利用すれば自身で会社設立ができるため、専門家報酬の支払いが必要ありません。
マネーフォワードクラウド会社設立のサービス料金は無料のため、専門家報酬分をすべてカットできるといえるでしょう。
また、マネーフォワードクラウド会社設立では電子定款の作成が可能です。
紙の定款の場合は定款用収入印紙代4万円が必要ですが、電子定款の場合は定款用収入印紙が必要ありません。
通常、電子定款の作成にはソフトやカードリーダーが必要ですが、マネーフォワードクラウド会社設立ではソフト等の準備も不要となります。
電子定款を利用する場合、作成代行として5,000円がかかりますが、紙の定款よりも費用を抑えられます。
このように、マネーフォワードクラウド会社設立は専門家報酬がかからない・電子定款を簡単に作成できるため、会社設立にかかる料金を抑えられるのです。
なお、マネーフォワードクラウドの有料プランに登録する場合、電子定款の作成費用も無料になります。
サポートが充実している
サポートが充実している点も、マネーフォワードクラウド会社設立の大きなメリットです。
マネーフォワードクラウド会社設立は画面の案内に沿って必要な作業を行えば会社設立を進められます。
しかし、画面の案内だけではわからないことや、操作で手間取ってしまう場面も有り得ます。
マネーフォワードクラウド会社設立の操作に関しては、チャットやメールで簡単に質問できます。
わからない部分を質問できる体制がしっかり整っているため不安を解消できるでしょう。
電子定款の作成については行政書士のサポートを受けられます。
マネーフォワードクラウド会社設立を利用する際の注意点
マネーフォワードクラウド会社設立を利用する際の注意点を3つ紹介します。
会社設立までに多少時間がかかる
1つ目の注意点は、会社設立完了までに多少の時間がかかる点です。
こちらのデメリットは電子定款を作成する場合に発生します。
電子定款の作成は行政書士が代行しますが、電子定款がメールで届くまでに通常で5営業日ほどかかります。
またメールで電子定款を受け取った後、公証役場で認証済みの定款を受け取る必要もあるため、やや時間と手間がかかってしまいます。
自分で会社設立したり行政書士へ直接依頼する方が、より短期間で会社設立が可能です。
ですので、なるべく早く会社設立を済ませたい人や、会社設立日の希望がある人は注意が必要です。
サービス上で行政書士とのやり取りはできない
2つ目の注意点は、行政書士とのやり取りはツール上ではなくメールで行う必要がある点です。
こちらのデメリットも前項と同様に、電子定款の場合に発生します。
電子定款の作成は行政書士が行いますが、行政書士とのやり取りはマネーフォワードクラウド会社設立上では行えません。
ツールに登録したメールアドレスにメールが届いたら、メールに返信する形で連絡を行う必要があります。
ひとつのツール上ですべてを完結できない点は注意するべきデメリットです。
MFクラウド有料プランへの契約前提の面がある
すでに紹介したように、マネーフォワードクラウド会社設立はマネーフォワードクラウドの有料プランに登録した場合、電子定款の作成にかかる費用が無料になります。
言い換えると、マネーフォワードクラウドの有料プランに登録しない場合は定款作成費用の支払いが必要です。
また、サービスを利用するにはマネーフォワードのIDを作成する必要もあります。
マネーフォワードIDは、マネーフォワードのさまざまなサービスで共通です。
ID作成は特別大きな手間ではなく、定款作成費用も高額ではありません。
マネーフォワードクラウド会社設立のみでも利用する価値は十分といえます。
マネーフォワードクラウド会社設立のみを使うといった方法も1つの選択肢でしょう。
とはいえ、会社設立後もマネーフォワードクラウドを使う人の方がメリットが大きい仕様なのは事実です。
マネーフォワードクラウド会社設立で会社設立をするまでの流れ
マネーフォワードクラウド会社設立で会社設立をするまでの流れを解説します。
※株式会社設立・電子定款を利用する場合の流れです。
- 1.必要情報の入力
会社名・代表・事業目的・資本金など必要事項をフォームに入力します。 - 2.印鑑の購入
マネーフォワードクラウド会社設立上で印鑑の購入が可能です。
ツールを介さず自分で用意もできます。 - 3.定款の作成および認証の依頼
4.定款を受け取る公証役場を選択
5.行政書士とやり取りをする
行政書士からメールが届くため、必要事項を記入した上で返信します。- 6.定款の受け取り
行政書士からメールで署名付きの定款を受け取ったら、公証役場で認証済みの定款を受け取ります。 - 7.出資金の入金
出資金の入金後、通帳コピーの用意も必要です。 - 8.法務局に書類提出
登記に必要な書類が自動で作成されるため、印刷して管轄の法務局に提出します。 - 9.法務局で書類を受け取る
登記完了予定日後、再度法務局へ行き必要書類を受け取ります。 - 10.会社設立日登録
登記事項証明書に記載された会社設立日を、マネーフォワードクラウド会社設立に登録します。 - 11.会社設立後の手続き
マネーフォワードクラウド会社設立上の「会社設立後の手続き」で年金事務所や税務署への届出書等を作成し、案内に沿って提出や手続きを行います。
まとめ
マネーフォワードクラウド会社設立は、専門知識がない人でも簡単に会社設立を進められるツールです。
必要な作業について画面上で詳しく案内されており、操作で不明点があればメールやチャットで質問できます。
サービス料金は無料のため、会社設立にかかる費用を大幅に抑えられます。
会社設立を自身で進めたい・なるべく費用を抑えたいと希望する人は、マネーフォワードクラウド会社設立の利用を検討してはいかがでしょうか。
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記事監修
BIZARQ合同会社代表公認会計士