株式投資型クラウドファンディングとは?仕組みとメリット、注意点について解説!

2024.09.28

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株式投資型クラウドファンディングとは、非上場会社が株式を発行し、インターネットで多くの人から資金を集める方法です。

改正金融商品取引法の施行により2015年からスタートしたもので、比較的新しい資金調達方法といえるでしょう。

 

株式投資型クラウドファンディングは細かなルールが多く存在するため、制度に関する十分な理解が欠かせません。

また、メリットと注意点の両方を把握した上で実施する必要があります。

 

今回は株式投資型クラウドファンディングについて、仕組みやメリット、注意点などを詳しく解説します。

 

株式投資型以外のクラウドファンディングについては以下の記事をご覧ください。

 

 

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CONTENTS

株式投資型クラウドファンディングとは

株式投資型クラウドファンディングとは、非上場会社が株式を発行し、インターネットで多くの人から資金を集める仕組みです。

改正金融商品取引法の施行により2015年からスタートしました。

ほかの資金調達方法にはみられないさまざまなメリットがある一方で、厳格なルールが設定されている、審査が厳しい等の注意点があります。

株式投資型クラウドファンディング 金額面のルール

株式投資型クラウドファンディングには、金額面で2つのルールがあります。

 

まず、同一の会社が株式投資型クラウドファンディングによって資金調達できる額は、1年間で1億円未満です。

金融審議会 市場制度ワーキング・グループ・資産運用に関するタスクフォース報告書」において、1億円以上5億円未満の資金調達を行うスタートアップ企業が多く存在する旨が記載されています。

そのため、企業によっては株式投資型クラウドファンディングでは十分な資金調達ができない可能性があるでしょう。

 

もう1つのルールは、個人投資家が投資できる額に関する内容です。

1人の個人投資家が株式投資型クラウドファンディングで投資できる額は、同一の会社が発行する株式につき1年間で50万円以下と定められています。

同一の会社に対して高額の出資ができる方法ではないといえるでしょう。

株式投資型クラウドファンディングの流れ

株式投資型クラウドファンディングの流れは大きく5つの工程に分けられます。それぞれ詳しく解説します。

運営会社へ資金調達について相談する

まずはプラットフォームを提供する運営会社に、株式投資型クラウドファンディングによる資金調達について相談を行います。

審査に必要な資料を用意した上で、担当者と面談を行うのが一般的です。

必要な書類や進め方については運営会社によって異なるため公式サイト等をご確認ください。

審査が実施される

株式投資型クラウドファンディングは申し込めば必ず利用できるわけではありません。

プラットフォームの運営会社による審査に通過する必要があります。

投資家保護の観点により、株式投資型クラウドファンディングの審査は厳しく行われるのが一般的です。

スキームを決定しページを作成する

審査に通過したらクラウドファンディング実施の準備を行います。

まずはスキームを決定し、それからほかのクラウドファンディングと同様に募集ページを作成します。

企業のミッションや目的などが伝わるような内容にすることが大切です。

募集を開始する

ページ作成完了後、募集開始となります。

この段階で企業側がやるべきことは特にありません。

もし何か必要な作業が発生した場合は運営会社側から連絡が来るため、指示に従いましょう。

募集期間終了後に入金が行われる

募集期間終了後に入金が行われます。

申し込みから入金までにかかる期間はプラットフォームによりますが、最低でも3週間、平均して1~2ヶ月程度です。

株式投資型クラウドファンディングのメリット

株式投資型クラウドファンディングのメリットを3つ紹介します。

短期間で資金調達ができる

株式投資型クラウドファンディングの大きなメリットの1つが、短期間で資金調達ができる点です。株式投資型クラウドファンディングの申し込みから入金までにかかる期間は、3週間~2ヶ月程度です。

 

返済不要の資金を調達できる方法である補助金や助成金は、申し込みから入金までに数ヶ月~半年かかるケースが多くみられます。

融資は1ヶ月程度で入金されるケースが多いですが、返済義務があるため自己資本を得る手段とはいえません。

 

株式投資型クラウドファンディングは、返済不要な資金を短期間で調達できる方法です。

ファンを獲得できる可能性がある

資金調達を通じてファンを獲得できる可能性がある点も、株式投資型クラウドファンディングのメリットです。

 

株式投資型に限らず、クラウドファンディングは募集ページから資金を募ります。

募集ページにはプロジェクトを行う理由やミッション、ビジョンなどが記載されており、共感した人が出資をするという仕組みです。

 

もし内容に深く共感した場合、出資者は一時的な投資を行うだけでなく、会社のファンになってくれる可能性もあります。

出資した後も会社について深く考え、ときにはサポートをしてくれる可能性もあるのです。

出資には至らなくても、ファンとして売上に貢献してくれるケースもあるでしょう。

 

株式投資型クラウドファンディングは、単なる資金調達手段ではなく、ファン獲得も期待できる手法です。

投資家に経営権を握られにくい

投資家に経営権を握られにくい点も、株式投資型クラウドファンディングのメリットとして挙げられます。

 

前述のように、1人の個人投資家が株式投資型クラウドファンディングで投資できる額は、同一の会社が発行する株式につき1年間で50万円以下です。

投資額の上限額が定められている以上、株式投資型クラウドファンディングで保有できる株式にも限りがあります。

 

株式投資型クラウドファンディングにより特定の投資家の出資比率が高くなりすぎる可能性は低いでしょう。

つまり、。投資家に経営権を握られにくい方法といえます。

株式投資型クラウドファンディングの注意点

株式投資型クラウドファンディングの注意点を3つ紹介します。

審査が厳しい

株式投資型クラウドファンディングは申し込めば利用できるわけではなく、審査に通過する必要があります。

そして運営会社によりますが。審査は厳しく、細かな部分までチェックされる傾向です。

 

株式投資型クラウドファンディングで審査が行われる理由として、投資家保護の観点が挙げられます。

投資家が安全に出資できるよう、厳格な審査に通過した企業のみに株式投資型クラウドファンディングが認められます。

手数料がかかる

株式投資型クラウドファンディングは手数料がかかる点にも注意が必要です。

手数料の詳細は運営会社によって異なりますが。調達額の10~20%が目安となります。

また、株式投資型クラウドファンディングを行う前、つまり審査前の段階でも審査料がかかるのが一般的です。

調達できる額に上限がある

同一の会社が株式投資型クラウドファンディングによって資金調達できる額は、1年間で1億円未満です。

そのため希望とする資金調達額によっては、株式投資型クラウドファンディングは適さない可能性があります。

 

ただし、FUNDINNO社では1億円以上の資金調達ができるサービスを提供しています。

また「発行総額上限を引き上げ、5億円未満とすることが適当である」という意見も出ているようです。

今後は株式投資型クラウドファンディングによる調達額の上限額が上がるかもしれません。

まとめ

株式投資型クラウドファンディングは、プラットフォーム上で不特定多数の投資家から出資を募れる方法です。

金額面でのルールが定められているものの、最大1億円と高額の資金調達が可能です。

資金調達までの期間が短い、経営権を握られるリスクが低い等のメリットもあります。

 

ただし、株式投資型クラウドファンディングは厳しい審査が行われるため、必ずしも利用できるわけではありません。

また、手数料がかかる点にも注意が必要です。

 

株式投資型クラウドファンディングのメリットと注意点の両方を押さえた上で、実施するかを検討しましょう。

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吉岡 伸晃

記事監修
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