つなぎ融資とは?利用方法とメリット、注意点について解説!

2024.10.06

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つなぎ融資とは、緊急で資金が必要になったときに受ける融資のことです。

「つなぎ融資」という名称の制度があるわけではなく、突発的な資金調達が必要になったときに受ける融資をつなぎ融資と呼びます。

 

つなぎ融資を行うことで資金繰りが安定し、さまざまなメリットを得られます。

ただし、つなぎ融資は返済義務のある負債を増加させる行為であり、やみくもに実施するのは危険です。

資金使途を明確にする等、注意点をしっかり押さえた上で利用しましょう。

 

今回はつなぎ融資について詳しく解説します。

 

緊急で資金が必要になった時に実施できるつなぎ融資以外の方法として、ファクタリングが挙げられます。

ファクタリングについては以下の記事をご覧ください。

 

 

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CONTENTS

つなぎ融資とは

つなぎ融資とは、緊急で資金が必要になったときに受ける融資のことです。
「つなぎ融資」という名称の制度があるわけではなく、突発的な資金調達が必要になったときに受ける融資の呼称として用いられています。

つなぎ融資の方法例と利用方法

基本的に、緊急で資金が必要になった時に申し込む融資はすべてつなぎ融資に該当します。

中でも特につなぎ融資として多く用いられる方法として以下の3つが挙げられます。

日本政策金融公庫の融資制度

日本政策金融公庫とは、一般の金融機関が行う金融の補完を目的に、国民生活の向上に寄与する機能を担う政策金融機関です。

中小企業や個人事業主を対象とした融資制度を多く提供しています。

 

日本政策金融公庫の融資制度がつなぎ融資として多く用いられる理由として以下の3つが挙げられます。

 

  • 融資の種類が多い
  • 日本政策金融公庫は目的や条件別にさまざまな融資を提供しています。
  • 融資の種類が豊富で自社に合う制度が見つかる可能性が高いため、つなぎ融資の手段として選ばれやすいです。
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  • 親身な対応をしてくれる
  • 日本政策金融公庫の目的の1つに、中小企業や小規模事業者の支援があります。
  • 親身な対応をしてもらえるため「まずは日本政策金融公庫に相談」というケースも多いです。
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  • 金利が低い
  • 日本政策金融公庫の融資は民間融資に比べて金利が低めです。
  • 返済負担を抑えられるため、つなぎ融資の有力な選択肢となります。

ビジネスローン

ビジネスローンはビジネス目的、つまり事業資金専用のローンです。

商品によっては即日の融資が可能なため、緊急の資金調達手法として役立ちます。

一方で、他の融資に比べて金利が高く、借入限度額が低いというデメリットがあります。

小規模な借入をしたい場合や、一時的な資金不足を解消できれば良い場合などに適している方法です。

POファイナンス

POファイナンスとは、補助金の交付決定を受けた事業者が利用できる金融サービスです。

交付決定された補助金を電子記録債権として登録し、登録した情報を担保として資金調達を行います。

 

POファイナンスには以下のようなメリットがあります。

  • ・債権の所在が明確なため安全な取引ができる
  • ・実質無担保で借入ができる
  • ・手続きがスムーズに進めばスピーディーな資金調達が可能

 

POファイナンスのデメリットは以下の2つです。

  • ・POファイナンスを実施していない金融機関も多く存在する
  • ・サービスによっては一般的な融資よりも金利が高いケースがある

ファクタリングとの違い

ファクタリングとは、売掛金などの債権を期日前に買い取るサービスです。

ファクタリング契約が成立すると、買い取り対象とした売掛債権から手数料を差し引いた額が入金されます。

 

ファクタリングは2社間(2者間)ファクタリングと3社間(3者間)ファクタリングの2種類に大別されます。

 

2社間ファクタリングは利用者とファクタリング業者の2社間で取引をする方法です。

取引先から売掛金の支払いが行われた後、利用者はファクタリング業者へ売掛債権の全額を支払う必要があります。

 

3社間ファクタリングは利用者・ファクタリング業者・売掛先の3社で取引をする方法です。

買い取り対象となった売掛債権は、取引先からファクタリング業者に直接支払われます。

 

前述のように、2社間ファクタリングは売掛金が入金された後にファクタリング会社へ支払いが必要です。

後に支払いが必要な点が融資と似ているため、つなぎ融資の方法の1つとして紹介されるケースが多くみられます。

ただしファクタリングはあくまでも売掛債権の売買契約であり、融資とは異なる方法です。

 

ファクタリングは融資契約ではないため、厳密にはつなぎ融資には含まれません。

ただし、急ぎで資金調達が必要な場面において有用な方法ではあります。つなぎ融資とあわせて、ファクタリングの利用を検討しても良いでしょう。

つなぎ融資のメリット

つなぎ融資のメリットを3つ紹介します。

資金繰りを安定させ倒産リスクを抑えられる

つなぎ融資最大のメリットは、資金繰りを安定させ倒産リスクを抑えられる点です。

理由として以下の3つが挙げられます。

  • ・仕入や人件費などに充てられるお金が増えるため、売上を伸ばせる可能性が高くなる
  • ・資金繰りに関する不安から解消され、視野が広くなる効果が期待できる
  • ・キャッシュが足りない状態が続くという負のループから解放される

 

つなぎ融資によって調達できる資金には返済義務があり、自社のものにできるわけではありません。

それでも、つなぎ融資の活用により資金繰りを改善すれば、さまざまな問題を解消できる可能性があります。

自己資本を使う必要がない

つなぎ融資を利用すれば、状況改善のために自己資本を使う必要がありません

現在手元にあるキャッシュをそのまま残しておけるのです。

 

キャッシュがある程度残っているのであれば、あえて借入をせず、自己資本を使うべきと思うかもしれません。

しかし万が一の事態に備えて、ある程度は自己資本を残しておくのが理想です。

つなぎ融資を利用すれば「キャッシュはあるものの資金繰りが悪化しつつある」という状況で、現時点のキャッシュを減らさずに済みます。

金融機関との関係を改善できる可能性がある

つなぎ融資を利用し資金繰りを改善すれば、金融機関との関係を改善できる可能性が高いです。

金融機関との関係の改善には以下のようなメリットがあります。

  • ・より良い条件で融資を受けられる可能性が高くなる
  • ・財務状況に関する追求や貸し剝がしのリスクを抑えられる
  • ・融資審査に通過しやすくなる

つなぎ融資の注意点

最後に、つなぎ融資の注意点を3つ紹介します。

金利や返済期間などの条件をしっかり確認する

つなぎ融資を利用する際は、金利や返済期間などの条件をしっかり確認しましょう。

金利が高い融資や返済期間が短い融資を利用してしまうと、返済負担が重く、近いうちに再び資金繰りが悪化する恐れがあります。

融資額や入金までの期間だけでなく、融資に関する条件全般を確認し、返済負担も考慮した上で利用することが大切です。

資金使途を明確にする

つなぎ融資を利用する際は、資金使途の明確化も欠かせません。

やみくもに融資を利用するのでは、適正額の申し込みができない恐れや、必要ない場面にお金を使いすぎてしまう恐れがあります。

融資を上手く活用できなければ、つなぎ融資のメリットを活かしきれないでしょう。

つなぎ融資を有効活用するためには、資金使途を明確にした上で計画的に使う必要があります。

申し込む前にほかの方法がないか検討する

つなぎ融資に申し込む前に、現状の改善につながる他の方法がないかを検討しましょう。

例として、経費の見直しや取引先との交渉、ファクタリングの利用などが挙げられます。場合によっては融資以外の方法が適している可能性もあります。

ほかの方法も検討した上で、本当につなぎ融資が最適なのか考えることが大切です。

まとめ

つなぎ融資は、緊急で資金が必要になったときに受ける融資の呼称です。

つなぎ融資の方法として、日本政策金融公庫の融資やビジネスローン、POファイナンスなどが挙げられます。

 

つなぎ融資の利用には、資金繰りが改善され倒産リスクを抑えられる、自己資本を使う必要がない等のメリットがあります。

ただし、計画性を持たずやみくもに融資の申し込み・利用をするのでは、つなぎ融資のメリットを活かしきれない恐れが大きいです。

また、資金繰りを改善する方法としてつなぎ融資が最適とも限りません。

つなぎ融資のメリットや注意点を押さえ、他の方法も検討した上で、つなぎ融資を利用するべきか考えましょう。

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吉岡 伸晃

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