ソーシャルレンディングとは?仕組み・メリット・リスクを徹底解説!

2024.12.25

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ソーシャルレンディングとは、お金を借りたい企業と投資したい人をインターネット上で結びつける融資仲介サービスです。

ソーシャルレンディングを利用することで、企業は不特定多数の投資家から資金を調達できます。

 

ソーシャルレンディングは事業者と投資家それぞれにさまざまなメリットがある方法です。

一方でほかの資金調達方法・投資方法とは異なるリスクも存在します。

メリットとリスクの両方を把握した上で、ソーシャルレンディングを実施するか判断しましょう。

 

今回はソーシャルレンディングについて詳しく解説します。

 

なお、ソーシャルレンディングはクラウドファンディングの一種です。

その他のクラウドファンディングについて以下の記事をご覧ください。

 

 

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CONTENTS

ソーシャルレンディングとは

ソーシャルレンディングとは、お金を借りたい企業と投資したい人をインターネット上で結びつける融資仲介サービスです。

融資型(貸付型)クラウドファンディングとも呼ばれます。

ソーシャルレンディングを利用すれば、不特定多数の投資家から資金を調達できます。

ソーシャルレンディングの仕組み

ソーシャルレンディングの大まかな仕組みは以下の通りです。

  • 1.投資家とソーシャルレンディング会社間で契約を交わして投資家が出資をする
  • 2.1によって複数の個人投資家から集めたお金を、融資を希望する企業に貸し付ける
  • 3.借り手である企業がソーシャルレンディング会社に元本と利息を返済する
  • 4.ソーシャルレンディング会社から投資家に対して、3で受け取ったお金の分配・償還が行われる

 

上記のように、ソーシャルレンディング会社は資金の調達と貸し付けの両方を行います。

そのためソーシャルレンディング会社として事業を行うためには、金融商品取引業者と貸金業者の両方の登録が必要です。

一般的なクラウドファンディングとの違い

資金調達をする企業側にとって、ソーシャルレンディングと一般的なクラウドファンディングとの大きな違いは調達した資金に返済義務があることです。

 

前提として、クラウドファンディングはインターネット上で不特定多数から資金を調達する方法の総称です。

クラウドファンディングは以下の3種類に大別されます。

 

  • 購入型クラウドファンディング
  • プロジェクトに対して資金を出し、出資者はリターンとして商品やサービスを受け取る方法です。
  • 単にクラウドファンディングと表現する場合は購入型を指すケースが多くみられます。
  •  
  • 寄付型クラウドファンディング
  • 支援に対するリターンが発生しない方法です。
  •  
  • 融資型クラウドファンディング
  • 融資という形で出資をし、リターンとして元金の返済および利息を受け取ります。
  • ソーシャルレンディングと同じものです。

 

ソーシャルレンディングの別称である融資型クラウドファンディング以外には、調達した資金の返済義務がありません。

購入型ではリターンを用意する必要がありますが、調達した資金自体は企業の自己資本として利用できます。

 

ソーシャルレンディングは前述のように元本と利息の返済が必要です。

そのためソーシャルレンディングにより調達した資金は自己資本ではなく、返済義務のある借入金として扱われます。

ソーシャルレンディングのメリット

ソーシャルレンディングのメリットについて、事業者側・投資家側それぞれの目線で紹介します。

事業者側のメリット

ソーシャルレンディングによる事業者側の主なメリットを2つ紹介します。

事業実績がなくても融資を受けられる可能性がある

ソーシャルレンディングは金融機関の融資と違い、事業実績がなくても融資を受けられる可能性がある方法です。

 

銀行など金融機関の融資審査は評価項目が多く、事業実績の長さも審査に用いられます。

創業または会社設立からの年数が一定期間を超えていないと申し込めない融資も多く存在します。

そのため設立したばかりで事業実績がない会社は融資を受けるハードル自体が高いです。

 

ソーシャルレンディングでも審査は行われます。

しかしこれまでの事業実績ではなく、返済能力の有無やビジネスの将来性が重視される傾向が強いです。

説得力のある事業計画を作成し将来性をアピールできれば、事業実績がなくても融資を受けられる可能性があります。

スピーディーな資金調達ができる

一般的な金融機関の融資の場合、審査に最低でも2週間、長い場合は1ヵ月以上かかります。

購入型や寄付型のクラウドファンディングでも、プロジェクト公開から支援終了・入金までに最短でも数週間は必要です。

 

ソーシャルレンディングの場合、審査が数日間で終わるケースが多くみられます。

一般的な融資やほかのクラウドファンディングよりもスピーディーな資金調達ができる方法です。

投資家側のメリット

続いて投資家側のメリットを2つ紹介します。

少額から投資ができる

投資家側の大きなメリットは、少額から投資ができる点です。

ソーシャルレンディング会社によって具体的な金額は異なりますが、1口1万円からの投資が可能なケースもあります。

そのため、まとまった資金がない人でも気軽に投資を行えます。

利回りが高い

ソーシャルレンディングはほかの投資手法に比べて利回りが高めです。

投資対象やファンドによって異なりますが、4.5%~6%が平均といわれています。

ソーシャルレンディングのリスク

ソーシャルレンディングには多くのメリットがありますが、注意するべきリスクも存在します。

ソーシャルレンディングのリスクについても、事業者側・投資家側で分けて解説します。

事業者側のリスク

事業者側が注意するべきリスクは金利や手数料の高さです。

ソーシャルレンディングの金利や手数料は、ほかの資金調達方法に比べて高めの傾向にあります。

 

金利や手数料が高めである理由として以下の3つが挙げられます。

  • ・ソーシャルレンディング会社にさまざまな作業を任せられる分、サービス料の性質を持つ手数料が高くなる
  • ・投資家の興味を引き資金調達する手段の1つとして利回り(金利)を高く設定する必要がある
  • ・実績の乏しい企業は貸し倒れのリスクが高いと判断されやすいため、対価として金利が高くなる

 

金利や手数料を抑えることを優先するのであれば、ほかの資金調達方法が良いでしょう。

投資家側のリスク

ソーシャルレンディングについて、投資家側のリスクを2つ紹介します。

流動性が低い

ソーシャルレンディングは原則として中途解約ができません。

出資した額は償還期限が到来するまで投資家側では自由に扱えなくなります。

将来的には元本が返ってくる前提とはいえ、それまでは現金として使えないため流動性が低い方法といえます。

 

通常の株式投資や投資信託等であれば、購入した株式を好きなタイミングで売却可能です。

流動性の高さを確保しつつも投資をしたい人は、ソーシャルレンディング以外の方法が適していると考えられます。

貸し倒れリスクがある

ソーシャルレンディングによって出資したお金は将来的に返済される前提です。元本の変動リスクはありません。

ただし、融資先の業績悪化により貸し倒れが起こるリスクはあります。

ソーシャルレンディング会社が融資先から資金を回収できない場合、出資者である投資家への元本返済も行われなくなります。

 

メリットで紹介したように、ソーシャルレンディングは比較的高い利回りを期待できますが、同時にリスクも高い方法といえるでしょう。

まとめ

ソーシャルレンディングはお金を借りたい企業と投資したい人をインターネット上で結びつけるサービスです。

 

ソーシャルレンディングを利用すれば、企業側は不特定多数から資金を調達できます。

実績がない企業でも利用しやすい点や、スピーディーな資金調達ができる点がメリットです。

一方で、ほかの資金調達方法に比べて手数料や金利が高めな点に注意する必要があります。

 

投資家側のメリットとして、少額から投資が可能な点や、利回りが高い点が挙げられます。

ただし、流動性の低さや貸し倒れリスクに注意が必要です。

 

ソーシャルレンディングのメリットとリスクの両方を把握した上で、利用するか検討しましょう。

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吉岡 伸晃

記事監修
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