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2026.09.09
公務員ができる節税対策とは?おすすめテクニック4選!プロが解説

全国47都道府県(フルリモート対応)で、適切な節税対策と未来の財務サポートを通じて企業の成長を強力にバックアップする東京・新宿の税理士事務所、BIZARQ(ビズアーク)グループ 代表(公認会計士・税理士・行政書士)の吉岡伸晃です。
公務員は法律や条例によって副業が厳しく制限されており、収入の柱を増やしにくいというお悩みを抱える方が多くいらっしゃいます。
しかし、税金の仕組みを正しく理解し、国が認める制度をフル活用すれば、公務員であっても手元に残るお金(可処分所得)を増やすことは十分に可能です。
本記事では、公務員が合法的に実践できるおすすめの節税テクニック4選と、資産運用を行う上で知っておくべき副業規定のリスク回避について簡潔に解説します。
なお、公務員以外の会社員や、フリーランス・個人事業主の節税対策については、以下の記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。
・関連記事:個人事業主の節税対策とは?おすすめテクニック9選!
・関連記事:会社員が個人でできる節税対策とは?サラリーマンにおすすめテクニック6選!
プロの視点公務員の節税は「副業規定」を遵守し、手堅い制度を組み合わせることが鉄則
公務員の場合、国家公務員法第103条・104条や地方公務員法第38条などの法律によって営利目的の副業(自営)が原則として禁止されているため、個人事業主のように「事業に関する様々な支出を経費にして、事業所得を圧縮する」といった大胆な節税手法を取ることは困難です。
したがって、公務員の節税戦略の基本は「給与所得から差し引ける『所得控除』を最大化すること」に尽きます。
近年は物価上昇(インフレ)が続いており、政府も税制の見直しを進めています。例えば、令和8年度の税制改正大綱においては、物価上昇に連動して「基礎控除」と「給与所得控除の最低保障額」をそれぞれ4万円引き上げることや、特例により所得税の課税最低限を178万円まで引き上げる方針が示されました。こうした最新の税制改正の動向をキャッチアップし、使える控除を漏らさず申告することが手堅い節税の第一歩となります。
その上で、公務員ならではの最大の強みである「社会的信用の高さ(金融機関からの融資の引きやすさ)」を活かし、規定違反にならない小規模な不動産投資を組み合わせることで、「給与所得との損益通算」という強力な節税カードを切ることが可能になります。
BIZARQ(ビズアーク)グループでは、東京・新宿エリアをはじめ全国47都道府県の公務員・経営者の皆様へ、最新の税制に基づく安全かつ効果的な財務戦略をリモートでご提案しています。
公務員が個人でできる節税テクニック4選

公務員が個人レベルで始められる節税対策として、今回は効果が高い4つのテクニックを取り上げます。それぞれの仕組みや具体的な進め方を解説します。
1.漏れなく活用したい『各種控除制度』(令和8年度税制改正対応)
税負担を抑えるために最も確実な対策が、所得控除制度の活用です。
控除制度と聞くと「事業主向け」というイメージが強いかもしれませんが、給与所得者である公務員でも活用できる制度は数多く存在します。公務員が見落としやすい主な控除制度は以下の通りです。
| 控除の種類 | 制度の概要とポイント |
|---|---|
| 医療費控除 / セルフメディケーション税制 | 1年間に支払った医療費が一定額(原則10万円)を超えた場合、または特定の市販薬(スイッチOTC医薬品等)の購入額が1万2,000円を超えた場合に適用可能です。どちらか一方しか選択できません。 |
| 生命保険料控除 | 一般生命保険、介護医療保険、個人年金保険に対して支払った保険料に応じて、一定額が所得から控除されます。 |
| 配偶者控除・配偶者特別控除 | 所得税法上の基準を満たす配偶者がいる場合に適用されます。配偶者の年収に応じて段階的に控除額が変化します。 |
| 扶養控除 | 所得税法上の控除対象扶養親族(16歳以上)がいる場合に適用されます。離れて暮らす高齢の親へ仕送りをしている場合なども対象になる可能性があります。 |
さらに、金額が大きく節税効果が高いのが「住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)」です。
住宅ローンを組んでマイホームを新築・購入・増改築した場合、年末のローン残高に応じて一定割合が所得税等から直接控除(税額控除)されます。
(参考:財務省「令和8年度税制改正の大綱」)において、住宅ローン控除の適用期限を「令和12年(2030年)入居分まで5年間延長」する方針が示され、既存住宅の利活用や省エネ性能向上を目的として、一定の既存住宅に係る借入限度額等が見直される見込みです。
2.実質的な負担を軽減するふるさと納税
ふるさと納税は、任意の自治体に寄附を行うことで自己負担額2,000円を除いた全額が所得税・住民税から控除される仕組みであり、その年の所得税の還付と翌年の住民税の減額が受けられます。
純粋に税金の総額が減るスキームではありませんが、寄附額の最大3割に相当する魅力的な「返礼品(地域の名産品や日用品等)」を受け取ることができるため、生活費や家計の支出を抑えるという点で実質的に非常に強力な節税・節約メリットがあります。
ただし、年収や家族構成によって「全額控除される寄附上限額(限度額)」が決まっているため、上限を超えて寄附をすると純粋な自己負担になってしまう点には注意が必要です。
3.将来の資産形成に役立つiDeCo(個人型確定拠出年金)
iDeCo(イデコ)は、自分で掛金を拠出し、自分で選んだ投資信託などで運用して老後資金を作る私的年金制度です。
節税の観点から見ると、iDeCoには以下の「3つの税制優遇」が存在します。
- 掛金が全額所得控除になる
支払った掛金分だけ課税所得が減り、毎年の所得税・住民税が安くなります。 - 運用益が非課税になる
通常の投資(NISA口座等を除く)では利益に対して約20.315%の税金がかかりますが、iDeCoなら運用益が非課税で再投資されます。 - 受給時にも控除が適用される
将来年金として受け取る際は「公的年金等控除」、一時金として一括受け取りする際は「退職所得控除」の対象となります。
2024年12月の制度改正により、公務員のiDeCo掛金上限は「月額2万円(年額24万円)」へと引き上げられました。高い節税効果を得ながら将来への資産形成ができる、公務員にとってメリットの大きい制度と言えます。
4.信用力を活かして損益通算を狙う不動産投資
公務員の社会的強みを最も活かせる資産運用が、アパートやマンションなどの「不動産投資」です。
公務員は雇用と収入の安定性がきわめて高く評価されるため、一般の会社員と比較して金融機関からの信用評価が高く、好条件(低金利・長期・高融資額)のローンを引きやすい傾向があります。
不動産投資が節税につながる主な理由は「損益通算」の仕組みにあります。
不動産を購入すると、建物の購入代金を数年〜数十年にわたって分割して計上する「減価償却費」のほか、ローンの支払利息や固定資産税、管理委託費などを経費として計上できます。減価償却費などの必要経費が家賃収入を上回った場合、帳簿上の不動産所得が「赤字」となるケースがあります。
この不動産所得の赤字を、公務員の黒字である「給与所得」から差し引く(損益通算する)ことで、総所得金額を引き下げ、源泉徴収されていた所得税の還付や、翌年の住民税の減額を受けることが可能になります。
公務員の節税・資産運用における3つの注意点

これらの節税対策は非常に効果的ですが、公務員という立場の特殊性ゆえに、誤った手順を踏むと懲戒処分などの致命的なリスクを伴います。以下の3点を守って実践してください。
①年末調整で完結しない確定申告が必要なケースを正しく把握する
通常、公務員の税金精算は勤務先の年末調整で完結しますが、今回ご紹介した節税策の多くは、ご自身で「確定申告」を行わなければ適用されません。
例えば、以下のようなケースでは原則として確定申告が必要です。
- 医療費控除やセルフメディケーション税制の適用を受ける場合
- ふるさと納税を行い、ワンストップ特例制度の要件から外れる場合(6自治体以上に寄附した場合や、確定申告自体を行う場合)
- 住宅ローン控除を適用する「1年目」の場合(2年目以降は年末調整で可能)
- 不動産投資による家賃収入(不動産所得)があり、給与以外の所得が年間20万円を超える場合など
控除できる領収書や証明書が手元にあっても、申告を忘れてしまえば還付金は戻ってきません。(参考:国税庁「給与所得者で確定申告が必要な人」)などを参考に、確定申告の期間(原則2月16日〜3月15日)や提出方法(e-Tax等)を事前に確認しておきましょう。
②懲戒処分を防ぐ「5棟10室・年間家賃収入500万円未満」の基準を厳守する
公務員が不動産投資を行う上で絶対に守らなければならないのが「副業(自営)に該当しない規模に抑えること」です。
不動産賃貸が人事院規則や地方自治体の条例で定められた「事業的規模」とみなされると副業禁止規定に抵触し、減給や停職などの懲戒処分の対象となります。
原則として、以下の基準内に収まっていれば、特別な承認を得ることなく資産運用の一環として不動産投資を行うことが認められています。
| 項目 | 副業(自営)とみなされない基準 |
|---|---|
| 物件の規模(貸家・独立家屋) | 独立家屋の貸付けが「4棟以下」であること(5棟以上は不可) |
| 物件の規模(アパート・マンション) | 貸与することができる独立区画(部屋)が「9室以下」であること(10室以上は不可) |
| 不動産による収入規模 | 賃貸による年間の総家賃収入(売上)が500万円未満であること |
| 管理業務の委託 | 物件の維持管理・集金等の業務を「管理会社等に委託」し、公務に支障がないこと |
※ここでの500万円は、本業の給与年収ではなく、経費等を差し引く前の不動産投資による「年間の総家賃収入(売上)」を指します。
※所属する自治体の規定(条例等)によって運用が異なる場合があるため、必ず事前に勤務先のルールを確認してください。
万が一、相続等によりこの基準を超える物件を取得した場合は、あらかじめ任命権者(勤務先)に申請し、「承認(許可)」を得る必要があります。公務員の副業リスクや対策については、以下の記事も参考にしてください。
・関連記事:会社に絶対バレない副業方法とは?注意点とポイントをご紹介!
③税務調査対策として不動産投資の必要経費は正確に計上する
不動産投資を行う上で発生する修繕費、管理委託費、減価償却費、固定資産税、ローン利息などは必要経費として計上できますが、自身の生活費などは当然経費にはできません。特に近年は、税務調査において実態のないコンサルティング料や、視察を名目とした私的な旅行費用などが厳しくチェックされ、経費否認されるケースが増えているため、注意が必要です。
不適切な経費計上を行って過少申告加算税や重加算税などのペナルティを受けると、追徴課税だけでなく公務員としての社会的信用や職務上の立場にも悪影響を及しかねません。経費の可否判断や帳簿付けに不安がある場合は、自己判断せず税理士などの専門家に相談することが、最も安全な防衛策となります。
「公務員ができる節税対策」まとめ
- 所得控除と国の制度を活用する
iDeCoやふるさと納税、医療費控除などを漏れなく申告し、可処分所得を最大化する。 - 不動産投資は公務員の信用力と相性が良い
金融機関からの高評価を活かし、減価償却費や損益通算を通じて税負担を軽減する。 - 副業規定違反と経費計上に注意する
不動産投資は「5棟10室・年間家賃収入500万円未満」の基準を厳守し、実態のない経費計上や税務申告漏れを避ける。
東京・新宿をはじめ、全国47都道府県での税務顧問、確定申告、不動産投資の税務でお悩みなら、税務・法務・労務をワンストップで支援するBIZARQ(ビズアーク)グループへご相談ください。最新の税制改正に基づき、公務員の皆様が安心して取り組める未来の財務戦略をご提案いたします。まずはお気軽に、税務顧問サービスをご覧の上、税理士無料相談をご利用ください。
「公務員の節税」に関するよくある質問
一般の会社員と比較して、融資の審査において有利に働く傾向があります。公務員は収入の安定性が極めて高く評価されるため、金融機関から好条件の融資を引き出しやすいのが大きな強みです。
併用可能です。ただし、iDeCoを利用して所得控除が増えると課税所得が下がるため、ふるさと納税で全額控除される「寄附金の上限額」が若干下がります。事前に専用のシミュレーター等で上限額を再計算しておくことをおすすめします。
はい、可能です。BIZARQ(ビズアーク)グループでは、東京・新宿の拠点から全国47都道府県のお客様とクラウドツール等を活用し、フルリモートでスピーディーな税務サポートを提供しております。
この記事の監修者

吉岡 伸晃 Nobuteru Yoshioka
BIZARQグループ 代表 / 公認会計士・税理士・行政書士
大手監査法人での経験を経て、現在はスタートアップから医療法人まで幅広い企業の財務・経営戦略をサポート。事業計画策定や資金調達支援に強い。


