土地活用で節税対策!おすすめの活用方法と注意点を解説!

2023.12.22

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土地活用とは、土地を更地のまま保有するのではなく何らかの方法で有効活用する行為を指します。

より広い意味でとらえ、現金をそのままにせず土地を購入して相続や贈与を行う節税対策を土地活用と呼ぶケースもあります。

 

土地活用の目的として、保有資産を増やす・土地を保全する、節税対策が挙げられます。

土地を利用せずそのまま保有するよりも、土地活用をした方が節税効果を得られる可能性が高いです。

 

ただし、とにかく土地を活用すれば節税になるとは限りません。

土地活用による節税効果を得るためには、そもそもどの税金の節税につながるか、どのような方法があるかを知ることが大切です。

また、青色申告にすることも欠かせません。

 

今回は土地活用による節税対策について詳しく解説します。

 

不動産投資全般については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひこちらもご覧ください。

 

 

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CONTENTS

なぜ土地活用が節税につながるのか?その仕組みを解説

土地活用が節税に有効なのは、税金の計算方法に理由があります。特に相続税や固定資産税では、土地の上に建物を建てることで評価額が下がったり、特例が適用されたりする結果、課税額を大きく圧縮できる可能性があります。

ここでは、その具体的な3つの仕組みについて解説します。

現金より不動産の方が相続税評価額が低いから

相続税や贈与税を計算する際、現金や預金は額面通りの100%で評価されます。一方、不動産は時価よりも低い「相続税評価額」で評価されるのが一般的です。土地は路線価(時価の約8割)、建物は固定資産税評価額(時価の約5〜7割)が基準となります。   さらに、その不動産を賃貸にすると「貸家建付地」「貸家」として評価額がさらに下がるため、同じ価値の資産でも現金で相続するより不動産で相続する方が、税負担を大きく軽減できるのです。

「小規模宅地等の特例」で評価額を大幅に減額できるから

相続税対策において非常に効果的なのが「小規模宅地等の特例」です。これは、被相続人が住んでいた土地や事業をしていた土地を相続した場合に、一定の面積までの土地評価額を最大80%も減額できる制度です。

 

例えば、アパートやマンションなどの貸付事業を行っていた土地(貸付事業用宅地等)であれば、200㎡を上限に評価額が50%減額されます。この特例を適用することで、相続税の課税対象額を大幅に圧縮し、納税負担を軽減することが可能になります。

「住宅用地の特例」で固定資産税・都市計画税が軽減されるから

更地のまま土地を所有するよりも、その土地にアパートや住宅などの居住用建物を建てることで、固定資産税と都市計画税が大幅に軽減されます。これは「住宅用地の特例」という制度によるものです。

この特例により、住宅1戸あたり200㎡までの土地(小規模住宅用地)の固定資産税課税標準額が6分の1に、都市計画税が3分の1に軽減されます。

 

更地の固定資産税負担に悩んでいる方にとって、賃貸住宅の建築は非常に有効な節税策と言えるでしょう。

土地活用によって節税対策ができる税金

土地活用によって節税対策ができる税金は、主に4種類です。

それぞれの税金の概要や、土地活用が節税につながる理由について解説します。

相続税

相続税は、相続や遺贈によって取得した財産に課される税金です。

 

土地活用が相続税の節税につながる理由は以下の2つです。

  • ・現金そのままよりも、同じ額で不動産を購入した方が税額を抑えられる可能性が高い
  • ・土地活用によって節税につながる特例や控除制度を利用できる可能性がある

前提として、相続税を計算するには課税対象となる価格(課税価格)を計算する必要があります。

課税価格の計算方法は財産の種類によって異なるのですが、不動産の相続税評価額の計算方法は以下の通りです。

 

  • 土地:以下のいずれか
  •  路線価方式:主要な道路に面する宅地の1平方メートルあたりの価格を用いる方法
  •  倍率方式:固定資産評価額に所定の倍率を乗じて計算する方法
  •  ※倍率方式は土地に路線価が設定されていない場合に使います。
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  • 建物:固定資産税評価額

固定資産税評価額は、一般的に購入価額や時価よりも2~3割下がるため、土地を購入するだけでも同じ額の現金を相続するよりも節税になります。

 

そして前述のように、土地活用によって節税につながる特例や制度を利用できる可能性が高いです。

適用対象となる可能性がある特例や制度の具体例を紹介します。

  • 貸家建付地の評価制度
  • 貸家の敷地の用に供されている宅地は自分の土地とはいえ自由な利用ができないため、借地権割合に応じて評価減をします。
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  • 小規模宅地等の特例
  • 対象の土地が、被相続人または被相続人と生計を一にしていた被相続人の親族の宅地等に該当する場合に評価額の減額ができる特例です。
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相続税評価額の計算方法の仕組み上、現金ではなく同じ額で土地を買った方が相続税を抑えられます

さらに土地活用によって土地が貸家建付地や小規模宅地等に該当すれば、より評価額が低くなり、大きな節税効果を得られるのです。

贈与税

贈与税は、名前の通り贈与によって取得した財産に対して課される税金です。

年間110万円の非課税枠が設けられており、110万円を超えた部分に対して課税されます。

 

土地活用が贈与税の節税につながるのは、相続税と同様に現金そのままよりも同じ額で不動産を購入した方が税額を抑えられる可能性が高いためです。

 

贈与税の税額を計算する際も、まずは財産価額を計算する必要があります。

そして土地をはじめとした不動産は、相続税と同じ方法で財産価額を算定します。

つまり、現金そのままよりも土地を購入した方が課税対象となる財産価額が下がり、結果として節税にもつながるのです。

固定資産税

固定資産税は、所有している不動産に課される税金です。

 

課税対象になる基準は「不動産を所有していること」のため、土地活用の有無は関係ないと感じるかもしれません。

しかし土地活用によって、ただ土地を所有しているだけよりも固定資産税を抑えられるケースが多くみられます。

その理由は、土地活用によって固定資産税の特例・減税措置の適用を受けられる可能性があるためです。

固定資産税の特例・減税措置の多くは、単に土地を所有しているだけでなく、土地活用によって要件を満たした場合に対象となります。

 

具体的な例を2つ紹介します。

  • 住宅用地の特例、小規模住宅用地の特例
  • 土地に居住用の建物を建てて「住宅用地」とすることで、対象の土地が固定資産税課税標準額の減額対象になる制度です。
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  • 新築住宅の特例
  • 新築住宅を取得した場合、固定資産税が一定期間にわたって減額されます。

都市計画税

都市計画税とは、市街化区域内に土地や家屋を所有している人に課される税金です。

基本的に前項で紹介した固定資産税とあわせて納付します。

 

都市計画税にも固定資産税と同様、住宅用地の特例が定められています。

そのため、土地活用は都市計画税の節税にもつながる方法です。

節税対策におすすめの土地活用の方法

節税対策におすすめの土地活用の方法を2つ紹介します。

建物を建てて賃貸経営をする

土地に建物を建てて賃貸経営を行う方法は、節税対策として人気の高いテクニックです。

賃貸経営によって節税できる税金の種類ごとに、適用対象になる特例や制度を改めて紹介します。

 

  • 相続税
  • ・貸家建付地の評価制度
  • ・小規模宅地等の特例
  •  
  • 固定資産税
  • ・住宅用地の特例
  • ・小規模住宅用地の特例
  •  
  • 贈与税
  • ・住宅用地の特例
  •  

賃貸経営と聞くと集合住宅のイメージが強いかもしれませんが、アパートやマンションに限らず、戸建て住宅の賃貸経営でも節税可能です。

土地のあるエリアの特質に合う賃貸物件を建てることで、土地活用による節税効果と不動産収入の両方を得られるでしょう。

アパート・マンション経営

アパートやマンションを建設して賃貸経営を行うのは、最も代表的な土地活用の一つです。土地の上に居住用の建物を建てることで、相続税評価額の引き下げや固定資産税・都市計画税の軽減といった高い節税効果が期待できます。

また、家賃収入という安定したインカムゲインを得られる点も大きな魅力です。

 

ただし、空室リスクや建物の維持管理コスト、将来の修繕費用なども考慮した長期的な事業計画が不可欠となります。

戸建て賃貸経営

アパート経営ほどの広い土地がない場合でも、戸建て住宅を建てて貸し出すことで節税が可能です。アパート同様、「住宅用地の特例」や「貸家建付地」評価による税負担の軽減効果が得られます。

 

ファミリー層など安定した入居者が見込める一方、アパートに比べて一戸あたりの収益性は低くなる傾向があります。すでにある古家をリフォームして貸し出す方法もあり、初期投資を抑えながら始めることもできます。

サービス付き高齢者向け住宅の経営

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の経営も、節税効果の高い土地活用方法です。建物の建設により固定資産税や相続税が軽減されるだけでなく、事業に必要な経費を計上することで所得税や住民税も抑えられます。

今後ますます需要の増加が見込まれる分野であり、社会貢献性が高い点も特徴です。

 

ただし、専門的なノウハウが必要となるため、信頼できる運営事業者と提携することが成功のカギとなります。自治体によっては補助金制度が利用できる場合もあります。

等価交換を行う

土地活用における等価交換とは、不動産会社やデベロッパーに土地を提供して、提供した土地の価値分の不動産を貰う行為です。

等価交換には大きく2つのメリットが存在します。

 

1つ目は、購入費をかけずに物件の所有権を得られる点です。

等価交換はいわば物々交換で、土地の所有権を失う代わりに物件の所有権を獲得します。

つまり土地そのものが物件の対価となる仕組みのため、物件の獲得に対して金銭の支出は伴いません。

金銭的な負担が発生しない点は等価交換の大きなメリットといえるでしょう。

 

2つ目は、土地活用の手間がかからない点です。

土地の上に賃貸物件や住宅を建てる方法の場合、土地と家屋両方を管理する手間が発生します。

トータルの財産が増える点はメリットですが、メリットよりも負担の方が大きく感じる人もいるでしょう。

等価交換であれば管理するのは物件のみであり、土地に関する手間は発生しません。

手間を最小限に抑えながらも節税効果を得たいという人に適しています。

 

なお、土地ではなくアパートやマンションのような建物でも相続税や贈与税の節税は可能です。

相続人が生前に住んでいれば小規模宅地等の特例を活用できる可能性が高く、より大きな節税につながるでしょう。

等価交換を行う前に税理士へ相談し、得られる節税効果の程度や等価交換のメリット・デメリットを確認すると安心です。

土地活用で節税対策をする際の注意点

節税効果を期待して土地活用を始めても、思わぬ落とし穴にはまってしまうケースも少なくありません。節税という側面に捉われすぎると、本来の目的である資産形成を見失う危険性があります。土地活用で失敗しないために、事業開始前に押さえておくべき重要な注意点を解説します。

収益性を最優先に考える

節税はあくまで土地活用の副次的な効果と捉えるべきです。最も重要なのは、その土地活用事業が長期的に安定した収益を生み出せるかという点です。

 

節税目的で賃貸経営を始めても、入居者が集まらず赤字が続いてしまっては元も子もありません。立地や周辺環境を十分に調査し、需要が見込める活用方法を選択することが大前提です。

事業計画の段階で、専門家を交えて綿密な収益シミュレーションを行いましょう。

相続時の遺産分割トラブルに備える

土地を建物付きの不動産にすると、現金のようにきれいに分割することが難しくなります。これが原因で、相続人間でのトラブルに発展するケースは少なくありません。

 

「誰がその不動産を相続し、経営を引き継ぐのか」「売却して現金で分けるのか」など、事前に相続人となる家族と話し合っておくことが極めて重要です。二次相続(親から子、子から孫への相続)まで見据え、遺言書を作成するなどの対策も検討しましょう。

賃貸経営における確定申告と青色申告の活用

土地活用として賃貸経営を始めた場合、毎年の確定申告が必須となります。その際、所得税の計算で有利な取り扱いを受けられる「青色申告」を活用することが節税の鍵です。

 

青色申告には、最大65万円の所得控除が受けられる「青色申告特別控除」、家族への給与を経費にできる「青色事業専従者給与」、赤字を最大3年間繰り越せる制度など、複数の優遇措置があります。

 

ただし、青色申告を適用するには、事前に「青色申告承認申請書」を税務署に提出し、複式簿記での記帳や貸借対照表の作成といった手間がかかります。しかし、その手間を上回る大きな節税メリットがあるため、賃貸経営の効果を最大限に引き出すためには、青色申告の活用を前提に準備を進めるべきです。

定期的な効果の見直しと税制改正への対応

土地活用を取り巻く状況は常に変化します。税制は毎年のように改正が行われ、これまで有効だった節税策が使えなくなる可能性も否定できません。また、周辺環境の変化によって不動産の価値や収益性が変動することもあります。   そのため、不動産会社や税理士といった専門家のアドバイスを受けながら、定期的に節税効果や事業計画を見直すことが大切です。長期的な視点を持ち、変化に柔軟に対応できる体制を整えておきましょう。

土地活用の節税対策についてよくある質問

土地活用の節税対策について、多くの方が抱える疑問にお答えします。具体的な節税額から、最初の一歩、失敗しないための心構えまで、専門家の視点から分かりやすく解説します。計画を進める上での不安や疑問の解消にお役立てください。

どのくらいの節税効果が見込めますか?

節税効果は、土地の評価額、建物の種類、活用方法、適用される特例などによって大きく異なるため、一概には言えません。

 

例えば、1億円の現金を相続する場合の評価額は1億円ですが、同額の資金でアパートを建てた場合、相続税評価額が3,000万円~4,000万円程度まで圧縮されるケースもあります。

固定資産税も、住宅用地の特例を使えば更地の6分の1になる可能性があります。

まずは専門家に相談し、ご自身の状況に合わせた具体的なシミュレーションを依頼することをおすすめします。

土地活用を始めるには、まず何をすればいいですか?

まずは、所有する土地の特性を把握することから始めましょう。

土地の広さ、立地、周辺環境、法的な規制(用途地域など)を確認します。

次に、その土地でどのような活用方法が可能か、どのような需要が見込めるかを考えます。

その上で、複数の土地活用会社やハウスメーカーに相談し、プランの提案や収支シミュレーションを依頼するのが一般的です。

複数の提案を比較検討し、信頼できるパートナーを見つけることが成功への第一歩となります。

節税目的の土地活用で失敗しないためのポイントは?

ポイントは3つあります。

 

1つ目は「節税ありきで考えないこと」。あくまで安定した事業収益を目指し、節税は副次的なメリットと捉えましょう。

 

2つ目は「長期的な視点を持つこと」。建設時の初期費用だけでなく、将来の修繕費や税金の変動まで見据えた計画が重要です。

 

3つ目は「専門家の知見を活用すること」。不動産会社だけでなく、税理士など税務の専門家にも相談し、客観的なアドバイスを受けることが失敗のリスクを減らします。

まとめ

相続税評価額の仕組みを使い、現金をそのままにせず不動産を購入する節税対策は多くみられます。

確かに同じ額の現金をそのまま相続や贈与するよりも、不動産にした方が税額は安くなり有利です。

しかし、単に土地を所有するだけではなく活用をすることで、有利な制度や特例の適用を受けられるケースがあります。

使っていない土地を持っている・土地にかかる税金を抑えたいとお悩みの方は、土地活用がおすすめです。

 

土地活用による節税について疑問や不安があれば、専門家である税理士へご相談ください。

個々のケースに合わせて、適切なアドバイスやサポートを行います。

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吉岡 伸晃

記事監修
BIZARQ合同会社代表公認会計士

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