登記懈怠とは?過料の金額・リスク・防止策をわかりやすく解説!

2025.09.26

登記懈怠(とうきけたい)とは、会社が行うべき登記を怠ることを意味します。

期限までに登記をしない場合は登記懈怠に該当し、ペナルティの対象になる恐れがあります。

 

原則として、登記事項に変更が発生したら2週間以内に変更登記が必要です。

意図せず登記懈怠を起こしてしまうのを防ぐためにも、会社の登記事項について事前に知っておく必要があります。

 

今回は登記懈怠のリスクや過料の金額、登記懈怠の防止策などについて解説します。

 

会社設立時に行う登記については以下の記事をご覧ください。

 

 

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CONTENTS

登記懈怠とは

登記懈怠(とうきけたい)とは、会社が行うべき登記を怠ることを意味する用語です。

期限までに登記をしない場合は登記懈怠とみなされます。

会社が行うべき登記とは

会社が行うべき登記は以下の3つに大別できます。

  • ・会社設立時に行う登記(会社設立登記)
  • ・登記事項に変更があった際に行う登記(変更登記)
  • ・会社を閉鎖する際に行う登記(解散登記、清算人選任登記、清算結了登記)

このうち特に注意するべきなのが変更登記です。

変更登記が必要な旨や期限があることを知らず、意図せず登記懈怠をしてしまうケースが多くみられます。

変更登記が必要な場面として以下の例が挙げられます。

  • 役員を変更した場合
  • 任期満了後に続投する場合にも変更登記が必要です。
  •  
  • 商号・目的を変更した場合
  • 商号と事業目的はどちらも登記事項のため、変更があれば変更登記を行う必要があります。
  • 事業目的の変更登記は忘れやすいため注意が必要です。
  •  
  • 本店移転
  • 本店を移転した場合も変更登記が必要です。
  • なお支店は登記事項ではないため、支店を変更した場合の登記は必要ありません。
  •  
  • 資本金の変更
  • 資本金も登記事項のため、増資・減資ともに変更登記を行う必要があります。

なお、登記の際には登録免許税の支払いが必要です。

登録免許税の額は登記の内容によって異なるため、必ず法務局の案内をご確認ください。

登記の期限と過料の金額

登記の期限は登記すべき事項(登記事項の変更)が発生した日から2週間以内です。

期限を過ぎると登記懈怠とみなされて代表者個人に対して100万円以下の過料を処される可能性があります。

代表者が複数人いる場合はそれぞれが過料の対象になるためご注意ください。

登記懈怠の過料は経費にできない

登記懈怠の過料は会社の経費として計上できません

前述のように登記懈怠の過料は代表者個人に科せられるものであり、会社が支払うこと自体が不可能です。

 

一旦会社の現預金から支払う(会社が立替払いをする)場合は役員貸付金として処理し、なるべく早く精算しましょう。

登記懈怠のリスクとは

前提として、100万円以下の過料が設定されている時点で登記懈怠はリスクが高いといえるでしょう。

しかし過料というペナルティを科せられる以外にも、登記懈怠にはさまざまなリスクが考えられます。

この章では登記懈怠によって考えられるリスクを2つ紹介します。

補助金申請や新たな融資等が先延ばしになる恐れがある

登記懈怠の状態を放置すると、新たな取引や融資等が先延ばしになり、好機を逃してしまう恐れがあります。

 

前提として会社経営中に起こり得る登記懈怠は、変更登記をしないことによるものです。

すなわち登記懈怠の状態とは、最新情報が反映されていない状態とも言い換えられます。

 

融資契約や補助金申請などでは登記事項証明書の提出が求められますが、記載された登記事項が最新情報であることが大前提です。

変更登記をしていなければ必要書類の用意ができず手続きもできません。

また、大口の取引や慎重な企業の場合、新規取引の前に登記事項を確認するケースもあります。

このような場合も、登記簿謄本が最新の状態であることが求められます。

 

登記申請が反映されるまでにかかる時間は1週間から2週間程度です。

慌てて変更登記をしても、登記事項が最新の状態になるまでには時間がかかります。

変更登記が反映されるまでは融資等の申請や新規取引ができないでしょう。

このように登記懈怠によって新たな契約等ができず、結果として大きな損失を被る恐れがあるのです。

取引先や関係者に誤解を与える

前述のように登記懈怠を起こしていると、記載されている登記事項が古いままになってしまいます。

しかし登記事項を閲覧する第三者は、登記事項証明書の内容が最新であると考えるでしょう。

「変更登記は義務のため、必要に応じて必ず手続きをする」が大前提にあるためです。

すなわち変更登記を怠っていれば、古い登記事項を閲覧した取引先や関係者に誤解を与えてしまう恐れがあるのです。

結果として、古い情報による誤解が原因で後にトラブルが発生する、あるいは取引先や関係者からの信用を失う等の事態が起こり得ます。

登記懈怠の防止策

前章のように登記懈怠にはさまざまなリスクがあるため、登記懈怠を起こさないように注意することが大切です。

この章では登記懈怠の防止策を3つ紹介します。

登記が必要な事項について知っておく

最も大切なのが、登記が必要な事項について知っておくことです。

 

「会社が行うべき登記とは」で紹介したように、登記事項に変更があった際は変更登記を行う必要があります。

しかし、そもそも何が登記事項であるか把握しておらず、手続きの必要性を認識していなかったケースがみられます。

登記手続きが必要であると知らなかったために、意図せず登記懈怠の状態になってしまう可能性があるのです。

 

手続きの必要性を知らなかった場合でも、登記懈怠がペナルティの対象であることには変わりません。

意図せず登記懈怠を起こしてしまうのを防ぐため、まずは登記事項を知っておく必要があるのです。

また、会社情報について何らかの変更をする場合、対象の変更事項が登記事項に該当するか否かも都度確認するのが良いでしょう。

手続きを先延ばしにしない

変更登記の必要性を認識していても「後でやれば良い」と後回しにした結果、手続きを忘れてしまうケースもみられます。

手続き忘れによる登記懈怠を防ぐためには、そもそも手続きを先延ばしにせず、すぐに行うのが最も効果的です。

 

その他の作業で忙しいためすぐに登記手続きができない場合は、変更登記を行う日を明確に決めることをおすすめします。

「時間ができた時に手続きをすれば良い」と考えていると、先延ばしを繰り返していつの間にか忘れてしまう可能性が高いためです。

 

変更登記に限りませんが、期日の定めがある手続きは早めに行うのが最善でしょう。

専門家に依頼をする

登記懈怠のリスクを最小限に抑える手段として確実なのが、専門家に登記手続きの代行を依頼する方法です。

専門家に依頼すれば、変更登記のために自社の労力を割く必要はありません。

必要書類の用意や申請手続きそのものだけでなく、変更登記について調べる工程も不要です。

専門家が対応するためミスや漏れのリスクも非常に低く、不備が原因で二度手間が発生する恐れもないでしょう。

自社の負担を抑えつつ確実な登記手続きを行うため、専門家への依頼も視野に入れることをおすすめします。

まとめ

登記懈怠とは会社が行うべき登記を怠ることです。

期日までに登記手続きを行わない場合は登記懈怠に該当します。

 

登記手続きの期日は、登記すべき事項が生じた日から2週間以内です。

登記懈怠とみなされた場合、代表者個人に100万円以下の過料を処される恐れがあります。

過料の対象となるのは代表者であり、会社の経費として計上することもできません。

 

登記懈怠には過料以外にもさまざまなリスクがあります。

登記懈怠を防ぐため、そもそも何が登記事項であるかを知っておきましょう。

登記事項の変更があった場合は、登記手続きを先延ばしにせずなるべく早く行うのが安心です。

自社の負担を抑えつつ確実に登記手続きを行うため、専門家に代行依頼するのも1つの手段となります。

 

登記懈怠を起こさないためにも、会社の登記手続きについて理解を深めましょう。

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吉岡 伸晃

記事監修
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