
事業承継・M&A補助金は中小企業等の事業承継やM&Aを支援する制度です。
事業承継やM&Aにおける費用面での負担を大幅に軽減できます。
2026年3月時点で申請受付中の14次公募では、「事業承継促進枠」「専門家活用枠」「廃業・再チャレンジ枠」「PMI推進枠」の4枠が設けられています。
それぞれの特徴を押さえた上で、自社に適した枠を選ぶことが大切です。
今回は事業承継・M&A補助金について解説します。
M&Aでの起業については以下の記事をご覧ください。
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記事監修
BIZARQ株式会社代表公認会計士
CONTENTS
事業承継・M&A補助金の概要

事業承継・M&A補助金は事業承継を機に新たな取り組みに挑戦する中小企業や、M&A等に伴う経営資源の引継ぎを行う中小企業を支援する制度です。
2026年3月時点では14次公募の公募申請を受け付けています。
事業承継・M&A補助金の事業の種類
事業承継・M&A補助金の14次公募では「事業承継促進枠」「専門家活用枠」「廃業・再チャレンジ枠」「PMI推進枠」の4枠が存在します。
それぞれの基本情報を紹介します。
事業承継促進枠
事業承継促進枠は、事業承継を契機に事業や経営を引き継ぐ予定の中小企業者や個人事業主を支援する枠です。
引き継ぐ予定である経営資源を活用して行う生産性向上等に係る取り組みが補助対象となります。
事業承継促進枠における事業承継対象期間は公募申請期日から5年間です。
事業承継対象期間中に事業承継を完了させる必要があります。
期間中に事業承継が終わらなかった場合は交付を受けた補助金の返還が必要です。
事業承継促進枠の補助下限額は100万円です。
補助上限額は、一定額以上の賃上げをする場合は1,000万円、賃上げを実施しない場合は800万円とされています。
廃業費の併用申請をする場合は補助上限額が300万円上乗せされます。
補助率は原則として2分の1以内です。
ただし小規模事業者に該当する場合、800万円相当部分までは補助率が3分の2以内とされています。
専門家活用枠
専門家活用枠は経営資源の引継ぎに際して活用する専門家費用等の一部を補助する枠です。
M&A実施時の立場に応じて2つの支援類型および特例が存在します。
- 売り手支援類型(II型)
- 株式・経営資源を譲り渡す側が支援対象
- 買い手支援類型(I型)
- 株式・経営資源を譲り受ける側が支援対象
- 買い手支援類型(I型)100億企業特例
- 株式・経営資源を譲り受ける予定かつ「100億宣言」を行う中小企業が支援対象
売り手支援類型および通常の買い手支援類型の補助額は以下の通りです。
- ・補助下限額:50万円
- ・補助上限額:600万円
- ・上乗せ額(DDにかかる費用):200万円
- ・上乗せ額(廃業費):300万円
補助率は買い手支援類型が3分の2以内、売り手支援類型が2分の1以内です。
100億企業特例は補助上限額が2,000万円と通常よりも高額に設定されています。
補助率は1,000万円相当部分までは2分の1以内、1,000万円超2,000万円相当部分までは3分の1以内です。
廃業・再チャレンジ枠
廃業・再チャレンジ枠は、M&Aによる事業の譲り渡しができなかった中小企業者等の株主や個人事業主を対象とする枠です。
地域の新たな需要創造や雇用創出等にもつながる新たなチャレンジのために、既存事業を廃業する場合にかかる経費の一部を補助します。
廃業・再チャレンジ枠は、他の枠と併せて申請する併用申請と単独申請の場合で要件や補助率に違いがあります。
- 単独申請の場合
- M&Aで事業を譲り渡せなかった事業者による廃業・再チャレンジが対象です。
- 補助率は3分の2以内とされています。
- 併用申請の場合
- 事業承継や、事業の譲り渡し・譲り受けに伴う廃業の場合に利用できます。
- 補助率は2分の1または3分の2以内です。
単独申請・併用申請どちらの場合も、補助下限額は50万円、補助上限額は300万円以内です。
PMI推進枠
PMIは事業再編・事業統合等の取り組みを意味します。
PMI推進枠は、PMIに際して活用する専門家の費用や設備投資費用等の一部を補助する枠です。
PMIの内容に応じて2つの類型が存在します。
- PMI専門家活用類型
- PMIに際して専門家を活用する場合に利用できます。
- 補助下限額は50万円、補助上限額は150万円、上乗せ額(廃業費)は300万円です。
- 補助率は2分の1以内とされています。
- 事業統合投資類型
- PMIとして設備投資を行なった場合に利用できます。
- 補助下限額は100万円、補助上限額は一定額以上の賃上げを行う場合は1,000万円、賃上げを実施しない場合は800万円です。
- 上乗せ額(廃業費)はPMI専門家活用類型と同じく300万円です。
- 補助率は一定額以上の賃上げを行わない小規模事業者は3分の2以内、それ以外の事業者は2分の1以内です。
事業承継・M&A補助金申請の大まかな流れ
事業承継・M&A補助金申請の大まかな流れを紹介します。
- 1.申請に必要なGビズ IDプライムのアカウントを取得する
- 2.申請に必要な各種書類を集める
- 3.オンライン申請フォーム(Jグランツ)から申請を行う
- 4.採択通知後、交付申請・交付を行う
- 5.補助事業期間中に必要な作業を行う
- 6.実績報告を行う
- 7.確定検査を受ける
- 8.補助金交付請求を行う
- 9.補助金の交付を受ける
14次公募申請における5の補助事業期間は12ヵ月以内です。
申請する枠や類型によって必要な手続きが異なる可能性があるため、必ず公募要項をご確認ください。
事業承継・M&A補助金を申請する際のポイント

最後に、事業承継・M&A補助金を申請する際のポイントを3つ紹介します。
自社に適した枠を選ぶ
事業承継・M&A補助金は枠が多く、1つの枠内に複数の類型が設けられている枠もあります。
まずは自社でどの枠が利用できるか確認しましょう。
一口に事業承継・M&Aといっても進め方や状況は様々であり、利用できる枠にも違いがあります。
自社に合わない枠を申請しても、要件を満たしていないとみなされ対象外とされてしまいます。
そもそも、補助金制度に対する理解が不十分では申請時のミスや漏れが起こりやすく、手続きがスムーズに進まなくなる可能性も高いです。
制度の内容が複雑であるからこそ、公募要項および各枠の案内をしっかり確認し、理解を深めた上で申請しましょう。
余裕をもって手続きを進める
事業承継・M&A補助金に限らず、補助金は公募申請の受付期間が明確に定められています。
助成金に比べて受付期間が短い上、用意するべき書類や事前に必要な作業が多く存在します。
申請期日に遅れてしまうことがないよう、余裕をもって手続きを進めると安心です。
公募要項自体は、公募申請の受付開始の1ヶ月ほど前に公開されます。
情報が公開され次第すぐに確認し、受付開始前からできることは進めていきましょう。
少しでも疑問や不安があれば専門家に相談する
補助金制度はルールが複雑であり、申請要件を正確に理解するだけでも難しいといえます。
しかし少しのミスや漏れ、補助金に対する理解の浅さが、審査に落ちてしまう原因になる恐れもあります。
このような性質から、補助金申請の経験がない人が適切な申請手続きを行うのはハードルが高いのが事実です。
事業承継・M&A補助金について少しでも疑問や不安があれば、補助金に詳しい専門家に相談することをおすすめします。
補助金活用とM&Aのご相談はBIZARQへ

補助金は申請すれば必ず受給できるものではなく、事業計画の内容や実現可能性が審査で重視されるため、準備段階からの設計が結果を大きく左右します。制度理解だけでなく、実務に落とし込めるかどうかが重要なポイントです。
「自社の事業承継やM&Aが補助金の対象になるのか知りたい」
「採択されるための事業計画の作り方を相談したい」
こうした疑問や不安をお持ちの方は、BIZARQ(ビズアーク)までご相談ください。制度要件の整理から申請サポート、採択率を高めるための計画策定まで一貫して支援し、スムーズな事業承継・M&Aの実現をサポートいたします。
まとめ
事業承継・M&A補助金は事業承継やM&Aを実施する中小企業者等を支援する制度です。
14次公募では「事業承継促進枠」「専門家活用枠」「廃業・再チャレンジ枠」「PMI推進枠」の4つの枠があり、それぞれ対象者が異なります。
要件や対象事業にも大きな違いがあるため、自社に適した枠を選ぶ必要があります。
事業承継・M&A補助金の申請受付期間は1ヶ月程度と短く、準備に充てられる時間にあまり余裕はありません。
受付期間を過ぎてしまうことがないよう、早めに準備を始めるのが安心です。
事業承継・M&A補助金は仕組みが複雑であり、補助金申請の経験がない人が完璧に対応するのは難しいのが事実です。
少しでも疑問や不安があれば当事者のみですべて対応しようとせず、専門家に相談しましょう。
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