
企業文化とは企業内で共有される価値観、信念、行動規範の総称です。
経営理念やMVVなどをベースとしたもので、企業の歴史や実績、考え方、ポリシーなどが反映されます。
企業文化は企業の雰囲気や社内の統一感を左右するだけでなく、対外的なイメージにも直結する要素です。
自社の理念やMVVに合う企業文化を作り上げるには、企業文化の形成方法をしっかり押さえる必要があります。
今回は企業文化について詳しく解説します。
経営理念やMVVについて解説した記事もぜひご覧ください。
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CONTENTS
企業文化とは

企業文化とは企業内で共有される価値観、信念、行動規範の総称です。
経営理念やMVVなどをベースに形成するもので、企業の歴史、実績、考え方、ポリシーなどが反映されます。
企業文化と似た用語の違い
企業文化と似た用語である「企業風土(組織風土)」や「社風」との違いを紹介します。
企業風土(組織風土)
企業風土(組織風土)とは、その企業や組織ならではの考え方や価値観、暗黙のルールなどを指す言葉です。
企業の歴史や人間関係を通じて自然に生まれるもので、長い年月をかけて根付いていきます。
一方、企業文化は経営理念や行動規範などをベースに築き上げるものです。
企業風土が自然発生的であるのに対し、企業文化は意図的に形成されるという点が大きな違いとして挙げられます。
社風
社風とは従業員が感じる職場の雰囲気や特徴などを意味する言葉です。
空気感や性格のようなニュアンスがあります。
また、社風は企業文化や企業風土が表層的に表れたものともいえます。
そのため、企業文化の形成や企業風土の浸透が進んでから社風がつくられていくのが一般的です。
企業文化を形成するメリット
続いて、企業文化を形成するメリットを4つ紹介します。
意思決定のスピードアップにつながる
企業文化は企業内で共有される価値観、信念、行動規範などを意味します。
すなわち企業文化が形成された状態とは、会社としての判断基準や行動方針が確立された状態とも表現できます。
考え方や行動の基盤が定まっているため判断に悩むことがなくなり、結果として迅速な意思決定が可能になるのです。
チームワークが強化される
企業文化が形成され社内に浸透すれば、企業としての方向性が明確になります。
全従業員が同じ方向に向かって進めるようになるため、必然的にチームワークが強化されると期待できます。
定着率が向上する
定着率が低い(離職率が高い)原因の1つは、自社に対する帰属意識の薄さです。
「自分がこの会社にいる意味を感じられない」という感覚は、自覚・無自覚に関係なく離職という決断の原因になります。
企業文化が形成されれば前述のようにチームワークが強化されるため、一体感を得やすくなるでしょう。
自社に対する帰属意識が強まることで定着率の向上、すなわち離職率の低下が期待できます。
また、採用の工程では「自社の企業文化に合うか」という観点から判断できるようになります。
自社に合う人材を採用できる可能性が上がる点も、離職率の低下につながる要素です。
生産性向上が期待できる
企業文化の形成により企業としての判断基準や方向性が明確になれば、自発的に動ける従業員が増えます。
無駄がなくなりパフォーマンスが向上することで、生産性の向上も期待できるのです。
企業文化の形成方法

企業文化の形成方法として、企業文化を構成する要素と、押さえるべきポイントについて解説します。
前提|企業文化を構成する8つの要素
まずは前提として、企業文化を構成する8つの要素を紹介します。
使命(Mission)
企業の存在意義や果たすべき使命など表すものです。
MVVのミッションにあたるもので、企業の根本的な価値観といえる要素であり、企業文化の土台になります。
理想像(Vision)
企業が将来的に達成したい目標やあるべき姿を示すものです。
MVVのビジョンにあたるもので、中長期的な目標として策定されます。
価値観(Values)
企業として大切にする価値観や行動基準・行動指針を表すものです。
従業員一人ひとりの行動および判断の基準にもなります。
慣行(Practices)
慣行とはその企業で日常的・継続的に行われている行動です。
経営理念やMVVを設定しても、日々の業務に活かされていなければ実現には至りません。
評価制度や社内規則などを整備し、経営理念やMVVの実現につながる行動を定着させる必要があります。
人材(People)
自社の経営方針やMVVに共感する人材が多いほど企業文化が定着しやすくなります。
自社の理念やMVVに合う人材の採用や、従業員に経営理念やMVVを浸透させるための工夫が必要です。
物語(Narrative)
企業における物語とは、創業ストーリーやこれまでの歴史など、自社の成り立ちを示すものです。
ストーリーを語り継ぐことで文化が継承され、企業文化がより深く根付いていきます。
場所(Place)
企業の立地や地域の特色、オフィスのレイアウトなどの場所に関する要素も企業文化を形成します。
経営理念やMVVを軸にオフィスの場所やデザインを決めるケースも多いです。
外部からの影響(Environment)
企業文化は外部からの影響により変化する場面もあります。
今の企業文化に固執し過ぎず、時代の変化に対応することが大切です。
企業文化を形成するためのポイント
続いて、企業文化を形成するためのポイントを4つ紹介します。
MVVを言語化する
最初に紹介した通り、企業文化のベースとなるのは経営理念やMVVです。
また、ミッション・ビジョン・バリューはいずれも企業文化を構成する要素に含まれます。
MVVが不明瞭な状態では自社に適した企業文化を作れず、かえって統一感を損なう原因になる恐れもあります。
企業文化の形成はMVVの明確化からスタートするべきといえるでしょう。
企業文化と社内制度を整合させる
「慣行(Practices)」で触れたように、経営理念やMVVの実現につながる行動を定着させるためには、企業文化と社内制度を整合させる必要があります。
例えば「自分らしい働き方ができる会社」が理想の姿でも、社内規則でテレワークや時短勤務が禁止されていれば実現できる可能性は低いです。
社内制度の見直しを行い、企業文化と矛盾する部分があれば改善する必要があります。
経営層やマネジメント層が積極的に体現する
従業員の行動は、上司である経営層やマネジメント層からの影響によって大きく左右されます。
従業員に企業文化の形成につながる行動をとらせるためには、まずは経営層やマネジメント層が積極的に体現することが大切です。
見本を見せるというだけでなく、経営理念やMVVに説得力をもたせる役割も担います。
企業文化を従業員に伝え続ける
企業文化は時間をかけて形成し浸透させるものです。
そのため一度発表して終わりではなく、企業文化を従業員に伝え続ける必要があります。
朝礼やミーティング等で定期的に発信する、社内報に記載する等の方法で、企業文化を繰り返し共有しましょう。
企業文化の事例

最後に、企業文化が形成され深く根付いている2社の事例を紹介します。
Googleが最も重視する考え方は「ユーザー中心主義」です。
ユーザー中心主義の考え方を基盤とした上で「創造」「イノベーション」「個性の尊重」などの価値観も大切にしています。
Googleの価値観や行動指針は『Googleが掲げる10の事実』からも把握できます。
- 1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
2. 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
3. 遅いより速いほうがいい。
4. ウェブ上の民主主義は機能する。
5. 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
7. 世の中にはまだまだ情報があふれている。
8. 情報のニーズはすべての国境を越える。
9. スーツを着なくても真剣に仕事はできる。
10. 「すばらしい」では足りない。
出典:Google が掲げる 10 の事実 – Google
「Googleらしさ」「Googleのイメージ」は、Googleが掲げる10の事実による影響が強いといえるでしょう。
メルカリ
メルカリは公式サイトで「ミッション達成に向けてカルチャーを大切にしている」と明言しています。
カルチャー(文化)を大切にする姿勢は、バリューとして定める4つの行動指針から伺えます。
- ・Go Bold(大胆にやろう)
- ・All for One(全ては成功のために)
- ・Be a Pro(プロフェッショナルであれ)
- ・Move Fast(はやく動く)
また、メルカリの特徴は組織の土壌となる価値観としてファンデーションを定めている点です。
ファンデーションは以下の4つです。
- ・Sustainability
- ・Inclusion & Diversity
- ・Trust & Openness
- ・Customer perspective
組織としての共通認識を確立させることに力を入れている企業とわかります。
まとめ
企業文化とは企業内で共有される価値観、信念、行動規範の総称で、経営理念やMVVなどをベースとしています。
企業文化を構成する要素は、使命、理想像、価値観、慣行、人材、物語、場所、外部からの影響の8つです。
企業文化を形成するためには、それぞれの要素がなぜ企業文化の形成に必要であるか、どのような影響を与えるかを知る必要があります。
その上で、企業文化を形成し浸透させるためのポイントを押さえることも大切です。
企業文化は短期間ですぐに浸透するものではありません。
今回紹介した内容を押さえた上で、時間をかけて丁寧に作り上げていきましょう。
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記事監修
BIZARQ株式会社代表公認会計士








