
デジタル化・AI導入補助金とは、業務効率化やDX等に向けたITツール導入の支援を目的とした補助金制度です。
これまで実施されていた「IT導入補助金」から名称変更によって登場しました。
デジタル化・AI導入補助金の基本的な方針はIT導入補助金と同じです。
2回目以降の申請に係る申請要件の追加やAI機能を有するツールの明確化等が行われています。
今回はデジタル化・AI導入補助金について詳しく解説します。
AI時代において重要とされる「リスキリング」について解説した記事もぜひご覧ください。
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記事監修
BIZARQ株式会社代表公認会計士
デジタル化・AI導入補助金の概要

デジタル化・AI導入補助金とは、業務効率化やDX等に向けたITツールの導入を支援する補助金です。
これまで実施されていた「IT導入補助金」から名称変更によって登場しました。
より踏み込んだデジタル化の推進やITの活用が重要という旨を周知する目的で「デジタル化・AI導入補助金」への名称変更が行われました。
IT導入補助金からデジタル化・AI導入補助金への主な変更点
デジタル化・AI導入補助金の基本的な方針はIT導入補助金と同じです。
その上で、IT導入補助金からデジタル化・AI導入補助金への主な変更点を2つ紹介します。
2回目以降の申請に係る申請要件の追加
IT導入補助金2022から2025までの間に交付決定を受けた事業者に対して、以下の申請要件が追加されました。
- 1人当たり給与支給総額の年平均成長率に関する要件
- 事業計画期間において、1人当たり給与支給総額の年平均成長率を以下の算式で求められる値以上に向上させる必要があります
- 日本銀行が定める「物価安定の目標」+1.5%
- 賃金引上げ計画の表明
- 補助金の交付申請時点において、従業員に対して賃金引上げ計画の表明が必要です
AI機能を有するツールの明確化
AI機能を有するツールの明確化により、ITツール検索において以下のような変化があります。
- ・AI機能を有するツールの絞り込みが可能
- ・AI機能を有するツールには、AIツールであることが明記されている
補助金名称に「AI」が含まれている通り、AI機能を有するツールに関する仕組みが強化されたといえるでしょう。
デジタル化・AI導入補助金の申請区分
IT導入補助金からデジタル化・AI導入補助金への変更に伴い、申請区分にも一部変化があります。
ただし基本的な要件や補助対象は従来のIT導入補助金とほとんど同じです。
以上を踏まえた上で、デジタル化・AI導入補助金の申請区分について解説します。
通常枠
生産性の向上に資するITツールの導入を支援する区分です。
以下6種類の業務プロセスのうち1つ以上を保有するソフトウェアを申請する必要があります。
- 顧客対応・販売支援
- 決済・債権債務・資金回収管理
- 供給・在庫・物流
- 会計・財務・経営
- 総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情報システム
- その他業務固有のプロセス
- (汎用・自動化・分析ツールは「汎用プロセス」に該当し、単体での申請はできません)
補助率は原則として2分の1以内、一定の要件を満たす場合は3分の2以内です。
補助額は業務プロセスの数によって以下のように異なります。
- ・1プロセス以上:5万円以上150万円未満
- ・4プロセス以上:150万円以上450万円以下
インボイス枠(インボイス対応類型)
インボイス制度に対応した「会計」「受発注」「決済」機能を有するソフトウェアやPC・ハードウェア等の導入で利用できる申請区分です。
ソフトウェアの補助率と補助額は以下のように定められています。
| 補助率 | 補助額 |
中小企業:4分の3以内 小規模事業者:5分の4以内 | 50万円以下 |
| 3分の2以内 | 50万円超〜350万円以下 |
PC・ハードウェア等の補助率・補助額は以下のように異なります。
| 補助対象 | 補助率 | 補助額 |
| PC・タブレット等 | 2分の1以内 | 10万円以下 |
| レジ・券売機等 | 2分の1以内 | 20万円以下 |
インボイス枠(電子取引類型)
インボイス制度に対応した「受発注」機能を有するソフトウェアの導入で利用できる申請区分です。
補助率・補助額を紹介します。
| 事業者区分 | 補助率 | 補助額 |
中小企業および小規模事業者 | 3分の2以内 | 350万円以下 |
| その他の事業者 | 2分の1以内 | 350万円以下 |
セキュリティ対策推進枠
サイバーセキュリティ対策の強化のためのITツール導入で利用できる申請区分です。
補助率は中小企業が2分の1以内、小規模事業者が3分の2以内と定められています。
補助額は共通で5万円~150万円です。
複数者連携デジタル化・AI導入枠
業務上のつながりをもつ「サプライチェーン」や「商業集積地」に属する中小企業・小規模事業者等が連携してITツールを導入する場合に利用できます。
制度の性質上、補助対象経費・補助率・補助上限額等が細かく区分されているため今回は割愛します。
詳しくは公式サイトの案内をご確認ください。
デジタル化・AI導入補助金申請の流れ
デジタル化・AI導入補助金申請の流れは大きく5つのステップに分けられます。
- 1.制度の概要を理解し申し込む申請区分を決める
- 2.GビズID取得や「SECURITY ACTION」宣言の実施等の手続きを行う
- 3.IT導入支援事業者の選定、ITツールの選定を行う
- 4.IT導入支援事業者から「申請マイページ」の招待を受け、申請マイページを開設する
- 5.必要書類を用意し、申請マイページから交付申請を行う
特に重要な工程が3の「IT導入支援事業者」です。
デジタル化・AI導入補助金はIT導入支援事業者とパートナーシップを組んで申請する必要があります。
事業者単独での申請はできない点にご注意ください。
ITツールおよびIT導入支援事業者は公式サイトから検索できます。
なお、複数者連携デジタル化・AI導入枠の交付申請の流れは今回紹介した手順とは異なります。
詳しくは公式サイトの「デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領 複数者連携デジタル化・AI導入枠」をご確認ください。
デジタル化・AI導入補助金のポイント・注意点

デジタル化・AI導入補助金のポイントや注意点を3つ紹介します。
導入するツールやシステムに合わせた申請区分を選ぶ
まずは、デジタル化・AI導入補助金制度を利用して導入したいツールやシステムを大まかにでも検討しましょう。
その上で、導入するツールやシステムに合う申請区分がどれであるかを正しく判断する必要があります。
デジタル化・AI導入補助金の申請区分は5種類あり、それぞれ補助対象の経費や要件が異なります。
申請区分の認識に誤りがあると、申請要件や必要書類などの案内も誤った申請区分のものをチェックしてしまう可能性が高いです。
区分の誤りに気付くのが申請直前であった場合、手続きが間に合わなくなる恐れがあります。
とはいえ、デジタル化・AI導入補助金はIT導入支援事業者とパートナーシップを組んで申請する仕組みです。
基本的には支援事業者の指示に基づいて手続きを進めるため、長期にわたり誤った認識をもってしまうリスクは低いでしょう。
しかし支援事業者のサポートが前提であっても、申請者本人が制度について深く理解しておく必要はあります。
申請区分の違いは基本事項であるため、十分に確認しましょう。
IT導入支援事業者の選定を早めに進める
IT導入支援事業者の選定はなるべく早めに進めるのが理想です。
理由として以下の3つが挙げられます。
- ・自社の現状や目的に合うIT導入支援事業者を見つけるまでに時間がかかる恐れがある
- ・条件の合うIT導入支援事業者が見つかったとしても、その事業者に依頼できるとは限らない
- ・IT導入支援事業者の選定後に行うべき手続きが多数存在する
補助金申請に向けた本格的な手続きを進められるのはIT導入支援事業者の選定が終わった後です。
そのため支援事業者の選定が期限の直前になってしまうと、短時間で多くの作業をこなす必要性が生じる恐れがあります。
反対に支援事業者が早く決まれば、時間に余裕のある状態で落ち着いて手続きを進められる可能性が高くなります。
必ず受給できるとは限らない
補助金には予算や枠が設けられており、申請者が多い場合は審査が行われます。
補助金を受け取れるのは審査に通過した場合のみです。
すなわち要件を満たしていても最終的な受給可否は審査によって決まるため、補助金を受けられるとは限りません。
したがって、補助金の受け取りを前提に資金計画を立てるのは危険です。
補助金を加味した資金計画の策定や実行は、審査に通過し需給が決定してから行いましょう。
デジタル化・AI導入補助金申請はBIZARQにお任せください

デジタル化・AI導入補助金を申請する前に、自社の課題を整理したうえで適切なツール選定と事業計画を行う必要があります。
また、補助対象となるツールの要件や申請手続き、事業計画の作成などには細かなルールがあり、制度の理解が不十分なまま申請を進めると採択につながらない可能性もあります。
申請をご検討中の経営者様は、BIZARQ(ビズアーク)までご相談ください。
BIZARQはIT導入支援事業者に採択されており、制度の要件を踏まえた申請サポートから導入後の運用まで、企業のデジタル化・AI活用を総合的にサポートいたします。
まとめ
デジタル化・AI導入補助金はIT導入補助金の名称変更によって登場した制度です。
名称変更の目的として、より踏み込んだデジタル化の推進や、AI機能を有するツールにも活用できる旨の協調が挙げられます。
基本的な方針の面では、前身であるIT導入補助金と大きな違いはありません。
補助金を上手く活用するためには制度の概要を十分に理解する必要があります。
また、デジタル化・AI導入補助金はIT導入支援事業者とパートナーシップを組む性質上、支援事業者探しを早めに行うことが大切です。
補助金は便利な制度ではありますが、必ずしも受給できるとは限らない点にもご注意ください。
まずは制度の基本事項を確認し、注意点も押さえた上で申請するかを検討しましょう。
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