会社員が個人でできる節税対策とは?サラリーマンにおすすめテクニック6選!

2022.12.19

所得税や住民税などの税金は避けられない支出とはいえ、大きな負担になるのも事実です。
なるべく税金の額を小さくしたいと考える人も多いのではないでしょうか。
実は所得税や住民税などの税金は、ちょっとしたテクニックを活用するだけで減らせる可能性があります。

 

今回は会社員が個人で簡単に実施できる節税対策として、6つのテクニックを紹介します。

 

法人の節税テクニックについては、以下の記事をご覧ください。

 

 

個人事業主の節税テクニックについては、以下の記事をご覧ください。

 

節税に強い税理士による
オンライン無料相談 受付中

CONTENTS

会社員が節税するメリットとは

会社員が節税対策を行うことで、手取り収入を増やし、将来の資産形成に役立てることができます。例えば、年収443万円のサラリーマンでも、適切な節税対策を行うことで約20万円の節税が可能とされています。節税は決して裕福な人だけのものではなく、一般的な会社員でも実践できる財テクの一つです。

 

納税は国民の義務ですが、法律の範囲内で税負担を軽減することは合法的で賢明な選択といえるでしょう。特に所得税は累進課税制度を採用しているため、所得が高いほど節税対策の効果も大きくなります。

会社員が個人でできる節税テクニックを紹介​

会社員の人でも、ちょっとしたテクニックを活用するだけで節税することは可能です。
それぞれのテクニックについて、具体的なやり方や注意点などを解説します。

適用可能な控除制度を漏れなく活用する

納税額を最小限に抑えるためには、適用可能な控除制度を漏れなく活用することが大切です。
所得税にはさまざまな控除制度が存在します。
制度を漏れなく活用し申告するだけでも、納税額に大きな違いが出るケースが少なくありません。

サラリーマンや会社員の人に適用される可能性が高いにも関わらず、見逃しやすい控除制度をいくつか紹介します。

 

医療費控除
自分や生計を一にする配偶者・親族のために支出した医療費が一定額を超える場合に利用できる所得控除制度です。
治療費・医薬品購入費のほか、出産費用や入院費用なども対象となります。
ただし、予防目的や審美目的など対象外の支出もあるため、医療費控除の対象になるか確認する必要があります。

 

セルフメディケーション税制
薬局などで、自身で選択・購入した医薬品の合計額が一定額を超える場合に適用できる制度です。医療費控除とセルフメディケーション税制は一方の適用しか受けられないため、どちらがお得になるか確認してから申請しましょう。

 

住宅ローン控除

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、マイホームを購入・新築する際に住宅ローンを組んだ場合に適用される大きな税制優遇制度です。住宅ローン残高の0.7%(最大40万円)が所得税から控除されます。控除期間は物件や契約時期により10年から13年と長期にわたるため、総額で数百万円の節税効果が期待できます。

 

この控除を受けるためには、床面積50㎡以上などの条件を満たす必要があります。通常、最初の年は確定申告が必要ですが、2年目以降は年末調整で手続き可能な場合が多いため、サラリーマンにとって負担が少ない節税方法と言えます。

 

特定支出控除
会社員やサラリーマンなど給与所得者で、仕事に関する支出の自己負担が一定額を超えた場合に適用できる制度です。
通勤費・転勤に伴う転居費用・資格取得費・職務関連の書籍や必要な衣類の購入といった勤務必要経費など、さまざまな費用が該当します。

 

通常、サラリーマンの経費は給与所得控除に含まれていますが、特定支出が給与所得控除額の1/2を超える場合、超過分が追加で控除されます。専門性の高い職業や自己啓発に熱心な会社員に特に有効で、資格取得のための学費や専門書籍の購入費なども対象となります。

なお、特定支出控除の適用を受けるためには、給与支払者である会社から発行される特定支出に関する証明書、領収書の保管、確定申告が必要です。

生命保険や個人年金に加入する

生命保険料や個人年金保険料の支出があれば、生命保険料控除の活用ができます。
もし現時点で生命保険等に加入していなければ、加入によって今後の税額が大きく変わる可能性が期待できます。

ただし、所得控除の対象となる金額は所定の計算によって算出されるため、支払っている保険料が大きい場合は全額控除できるとは限らないため注意しましょう。


生命保険や個人年金による所得控除は、会社の年末調整で適用を受けられます。
年末調整の必要書類を会社へ提出する際に、保険会社から届く控除証明書もあわせて提出が必要です。
もし会社の年末調整時に控除証明書を出し忘れてしまった場合、自身で確定申告を行う必要があります。

ふるさと納税を行う

ふるさと納税とは、好きな自治体を選び寄付を行うとその自治体からお礼として返礼品を受けられる制度です。
寄付した金額のうち自己負担額2,000円を引いた額が控除対象となり、翌年の住民税が減額されます。
ただし、自己負担額2,000円を引いた全額が控除対象になるとは限りません。

控除を受けられる金額の上限は、総所得金額等の40%です。
節税効果をしっかり得るため、自身の上限がいくらであるかを考えたうえでふるさと納税を実施しましょう。

会社員・サラリーマンがふるさと納税を行う場合は、ワンストップ特例制度を利用するのが便利です。
ワンストップ特例制度とは、必要な書類を自治体に提出するだけで控除に必要な手続きが完了するという制度ですが、1年間に寄付した自治体の数が5つを超えてしまうとこの制度は活用できないため注意が必要です。

iDeCoやNISAを活用する

iDeCoやNISAの活用も、会社員が手軽に実施できる節税対策の一つです。

iDeCoのメリットと節税効果

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、個人で積み上げる年金制度で、毎月の掛金全額が所得控除の対象となる強力な節税ツールです。

例えば、所得税率が20%の方が月額23,000円(年間276,000円)を積み立てた場合、年間55,200円の所得税が軽減されます。さらに住民税も軽減されるため、実質的な節税効果は非常に高くなります。

 

また、運用益も非課税で、60歳以降の受取時にも税制優遇があります。月々掛金を支払うだけで運用のために必要な作業は特になく、自身の負担を最小限にしながら資金運用と年金の積み立てができます。

 

ただし、原則として60歳まで引き出せないというデメリットがあるため、老後資金として計画的に活用することが重要です。

NISAの活用法と投資の注意点

NISA(少額投資非課税制度)は、投資による利益(配当金や売却益)が非課税になる制度です。2024年からは新NISAに移行し、年間360万円まで投資可能で、最大で1,800万円まで非課税枠が拡大されました。

 

つみたてNISAと一般NISAが統合され、より使いやすくなりましたが、投資商品の選択には注意が必要です。投資の初心者は、分散投資が可能なインデックスファンドから始めるのがおすすめです。運用期間は無期限となり、長期的な資産形成を支援する制度として活用しましょう。

 

NISAは掛金の所得控除が受けられるわけではないため、iDeCoほどの節税効果はありません。しかし、所得税を抑えつつ投資運用できる点で節税につながる方法です。

雑損控除・災害減免法の適用を受ける

災害や盗難などの被害にあった場合、雑損控除を計上することで所得税の軽減が可能です。
震災や火災などの災害や、盗難・横領によって生活に必要な財産に損失があった場合に適用できます。
ただし、骨董品や美術品といった生活必需品ではない財産には雑損控除は適用できないため注意が必要です。

雑損控除で控除できる金額は、以下のいずれかです。

{(損失額の合計+災害関連の支出額-支払われた保険金) -総所得金額}×10%

災害関連の支出額-5万円

 

 

また、災害によって住宅や家財に大きな損失があった場合、災害減免法の適用を受けられます。
災害減免法とは、税金を直接軽減・免除できる制度です。

雑損控除と災害減免法は、どちらか一方を選択する必要があります。
要件を満たしていれば好きな方を選択できますが、どちらの方が有利かはケースによって異なります。

また、これらは災害や盗難による被害が前提なので、誰もが使える節税方法ではありません。
しかし税額に与える影響が大きいため、知識として押さえておくメリットは十分にあります。
要件を満たす場合は忘れずに申請しましょう。

税金をクレジットカードで払う

税金の支払いはクレジットカードを利用するのがおすすめです。
クレジットカードでの支払いによって税金が直接安くなるわけではありませんが、納付額に応じたポイントが付与されるという点でお得です。

なお、クレジットカードでの税金支払いはコンビニ等ではできず、専用のホームページから手続きする必要があります。
一定の手数料がかかる点と、領収書が発行されない点にも注意が必要です。

所得税や住民税のほか、自動車税・固定資産税などさまざまな税金がクレジットカードで支払えます。
自治体によって細かな違いがありますので、詳しくは自治体のホームページをご確認ください。

個人で節税をする際は確定申告が必要なケースが多い!​

会社員は会社による年末調整で所得税の精算を行うため、多くの人は確定申告の必要がありません。
しかし、特定支出控除・雑損控除など、年末調整では適用できない控除制度も存在します。
これらのテクニックを活用するためには、会社員の人でも確定申告が必要です。

確定申告は、毎年1月1日から12月31日までに生じた所得について、翌年の2月16日から3月15日まで(土日祝にかぶる場合は翌平日)に行う必要があります。

 

確定申告の方法は、大きく以下の4種類です。

確定申告書を税務署に直接持参する
確定申告書を税務署の時間外収集箱に投函する
確定申告書を税務署に郵送する
・e-Tax(Web上で実施できる国税電子申告・納税システム)で提出
する

確定申告の基本と節税効果

確定申告は、1年間の所得と税金を計算して申告する手続きで、多くの節税対策を実現するための重要なステップです。会社員は通常、年末調整で完結しますが、医療費控除やふるさと納税(5自治体超)を受ける場合は確定申告が必要です。

 

確定申告を行うことで、年末調整では受けられなかった控除が適用され、納めすぎた税金が還付されます。特に副業収入がある場合は、青色申告を選択することで最大65万円の特別控除が受けられるなど、大きな節税効果が期待できます。確定申告は原則として毎年2月16日から3月15日までに行う必要があります。

e-Taxの活用方法

e-Taxとは、確定申告をインターネット上で電子的に行えるシステムです。書面での申告と比べて、24時間いつでも申告可能、添付書類の提出省略、還付金の早期受取りなどのメリットがあります。特にマイナンバーカードとICカードリーダーがあれば、自宅から簡単に申告できます。

 

また、スマートフォンでのe-Tax利用も可能となり、医療費の明細や給与所得の入力も容易になりました。さらに、過去の申告データを再利用できるため、2年目以降の申告が格段に楽になります。節税対策を効率よく行うためにも、e-Taxの活用をぜひ検討しましょう。

会社員が個人でできる節税対策についてよくある質問

会社員の方から多く寄せられる節税に関する疑問にお答えします。適切な節税対策を知ることで、法律の範囲内で税負担を効果的に軽減し、手取り収入を増やすことができます。以下によくある質問をまとめました。

サラリーマンでも効果的な節税は可能ですか?

サラリーマンでも効果的な節税は十分可能です。ふるさと納税、iDeCo(個人型確定拠出年金)、NISAなどの制度を活用することで、所得税や住民税を抑えることができます。特にiDeCoは掛金全額が所得控除となるため、所得税・住民税の両方で節税効果があります。

 

また、医療費控除やセルフメディケーション税制、生命保険料控除なども見逃せない節税方法です。法人や個人事業主に比べると上限が低く大きな節税は難しいものの、複数の制度を組み合わせることで年間数十万円の節税効果が期待できます。自分の状況に合った制度を選び、計画的に活用することが重要です。

所得控除と税額控除の違いは何ですか?

所得控除は課税所得から差し引かれる制度で、税金計算の基になる課税所得額そのものを減らします。基礎控除、配偶者控除、扶養控除、医療費控除などが該当します。

一方、税額控除は計算された税額から直接差し引く制度で、住宅ローン控除やふるさと納税の一部がこれにあたります。

 

所得控除は所得税率によって節税効果が変わりますが、税額控除は所得に関わらず一定の効果があります。例えば、所得税率20%の方が10万円の所得控除を受けると節税額は2万円ですが、10万円の税額控除であれば10万円そのものが節税額となります。そのため、可能であれば税額控除の方が節税効果は高いと言えるでしょう。

節税と脱税の違いは何ですか?

節税と脱税は明確に異なります。節税は税法の範囲内で合法的に税金を減らす行為で、国が認めた制度や控除を活用することです。一方、脱税は意図的に所得を隠したり虚偽の申告をしたりして違法に税金を免れる行為です。例えば、iDeCoやふるさと納税を活用するのは節税ですが、収入を申告しなかったり経費を水増ししたりするのは脱税となります。

 

脱税が発覚した場合、追徴課税や延滞税、場合によっては刑事罰の対象となります。節税は納税者の権利ですが、常に税法に則った適正な方法で行うことが重要です。

節税にデメリットはありますか?

節税にもデメリットが存在します。例えば、iDeCoは60歳まで原則引き出せないため、急にまとまった資金が必要になった場合に対応できません。また、ふるさと納税は上限を超えると返礼品の価格以上に税負担が増える可能性があります。さらに、節税目的で住宅ローンを組む場合、控除額以上の金利負担が生じることもあります。

 

特に会社員の場合、節税対策によっては確定申告が必要になり、書類準備や申告手続きの手間がかかります。節税対策を選ぶ際は、一時的な税負担軽減だけでなく、長期的な視点でメリット・デメリットを比較検討することが大切です。

確定申告は必要?いつするべきですか?

会社員でも一部の節税対策では確定申告が必要です。年末調整だけでは受けられない医療費控除、ふるさと納税(5自治体超)、雑損控除などを利用する場合や、副業収入がある場合は確定申告が必要になります。確定申告の期間は毎年2月16日から3月15日までで、この期間に申告・納税を行います。

 

近年はe-Taxというオンラインシステムを利用することで、24時間いつでも申告可能となり、還付金も早く受け取れるようになりました。特に初めて確定申告をする方は、必要書類(源泉徴収票、医療費の領収書など)を事前に準備しておくと安心です。節税効果を最大限に得るためにも、適切なタイミングで正確な申告を行いましょう。

まとめ​

このように、サラリーマンや会社員などの個人であっても実施できる節税対策は複数存在します。
節税対策をした場合としなかった場合では、納税額が大きく変わるケースも珍しくありません。

今回紹介した節税対策はいずれも簡単にできるものばかりですが、適用条件が設定されているものも多いため、まずは自身が要件を満たしているか確認する必要があります。

もしご自身で判断できない・具体的なやり方がよくわからないなどのお悩みの場合は、ぜひ専門家にご相談ください。

【月5名様限定】
節税に強い税理士によるオンライン無料相談受付中

法人・個人事業主の税務相談・節税対策はBIZARQ会計事務所にお任せください。
現在30分から1時間程度のオンライン無料相談を実施中です。

Picture of 吉岡 伸晃
吉岡 伸晃

記事監修
BIZARQ合同会社代表公認会計士

03-6709-9216【営業時間】9:00~18:00 LINEで問い合わせ