フリーランスがやるべき節税対策とは?おすすめテクニック8選!

2023.09.05

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フリーランスとして事業活動を行う上で、「収入が増えるほど所得税が高くなって苦しい」「節税をしたいけれど税金に詳しくなくて方法がわからない」と悩むこともあるのではないでしょうか。

確かに節税対策には専門知識が必要なものもありますが、一方で特別な知識が必要ないテクニックも存在します。

簡単なものであっても、やる・やらないでは結果的に納付する税額に大きな差が出ます。

 

今回はフリーランスの人におすすめの、簡単かつ効果的な節税テクニックを8つ紹介します。

 

事業を行う個人向けの節税対策については以下の記事でも解説していますので、ぜひご覧ください。

 

 

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CONTENTS

フリーランスが知っておくべき税金の基礎知識

フリーランスとして活動する上で、節税は事業の収益性を高めるために不可欠です。しかし、効果的な節税を行うためには、まず自身が支払う税金の種類と、節税の基本的な仕組みを正しく理解しておく必要があります。

 

ここでは、フリーランスが納める主な税金と、節税の核となる「経費」と「控除」の考え方について解説します。

フリーランスが支払う税金の種類

フリーランスが納める主な税金は「所得税」「住民税」「個人事業税」「消費税」の4つです。

 

所得税と住民税は、年間の所得(売上から経費を引いた儲け)に対して課税されます。

個人事業税は、法定業種に該当する場合に、事業所得が290万円を超えると課税されます。

消費税は、課税売上高が1,000万円を超えた場合に納税義務が発生します。

 

これらの税金は、会社員時代には給与から天引きされていたため意識しにくいですが、フリーランスは自身で計算し納付する必要があるため、正しい知識が不可欠です。

節税の基本は「経費」と「控除」

フリーランスの節税における最も基本的な考え方は、課税対象となる所得をいかに減らすかという点です。課税所得は「売上 − 必要経費 − 各種控除」という式で計算されます。

 

つまり、事業に関連する経費を漏れなく計上し、適用可能な控除を最大限に活用することが、所得税や住民税を抑えるための鍵となります。

 

経費や控除についての知識が不足していると、本来支払う必要のない税金を納めてしまう可能性もあるため、何が経費になり、どのような控除が使えるのかを正確に把握することが重要です。

フリーランスにおすすめの節税テクニック7選

フリーランスにおすすめの節税テクニック7つについて、それぞれ節税につながる理由ややり方を解説します。

青色申告にする

フリーランスの人が節税をするためには、青色申告の選択が必要不可欠です。

 

前提として、フリーランスとして働く人は、開業届を提出しておらず個人事業主ではないケースが多いです。

所得税の確定申告も、特に手続きをしない限りは自動的に白色申告となります。

 

開業届を出さなくても、フリーランスとしての活動に問題はありません。

しかし、開業届を出して個人事業主になると、税制上のさまざまなメリットを受けられるようになります。

 

開業届の提出とあわせて青色申告の申請を行えば、以下のような青色申告の優遇税制も受けられます。

  • 青色申告特別控除
  • 青色申告者のみに適用される控除制度であり、最大65万円の所得控除が適用されます。
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  • 赤字の繰り越し
  • 青色申告の場合、最大3年にわたって赤字の繰り越しが可能です。
  • たとえば前年に30万円の赤字が発生・その翌年に50万円の黒字となった場合、前年の赤字との相殺により、その年の黒字を20万円にできます。
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以上の理由から、フリーランスが節税対策をするにあたって、開業届の提出と青色申告の申請は欠かせないといえます。

 

青色申告にするためには、期日までに所得税の青色申告承認申請書を提出する必要があります。

申請書の提出期日は、開業の時期によって以下のように異なります。

  • ・1月15日までに開業:青色申告の承認を受けようとする年の3月15日まで
  • ・1月16日以降に開業:開業から2ヶ月以内

なお、開業届の提出期日は開業から1ヶ月以内です。

期日を過ぎても特にペナルティはありませんが、早めに提出するのが安心です。

開業届と所得税の青色申告承認申請書を併せて提出するのが効率的でしょう。

経費を漏れなく計上する

経費にできる支出を漏れなく計上することも大切です。

 

事業所得は収入金額ではなく、収入から経費を引いた額となります。

計上する経費が大きいほど所得が少なくなり、所得税の額も少なくなります。

税負担を最小限に抑えるためには、経費を漏れなく計上することも欠かせません。

 

経費として計上できるのは、事業に関係し、売上を出すために必要な支出です。

経費となる支出のうち、見落としがちで計上漏れを起こしやすい例を紹介します。

 

  • 旅費交通費
  • 取引先との打ち合わせに向かう・仕入先に移動する等、事業に関連する移動にかかったバス代や電車代などは、旅費交通費として経費計上が可能です。
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  • 通信費
  • 事業でインターネットを使った場合のネット料金や事業関連の電話代、事業関連の書類を発送する際の送料等が挙げられます。
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  • 消耗品費
  • 事業用の文房具や事務用品、10万円未満の什器備品も経費となります。
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  • 接待交際費
  • 取引先への差し入れ代や取引先との飲食費など、事業関係者の接待を目的とした支出も経費計上が可能です。
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  • 会議費
  • 仕事目的でカフェを使用した場合、飲み物代は経費として計上できます。
  • なお、食事代は経費計上できないためご注意ください。

自宅兼事務所なら「家事按分」を活用

自宅を事務所として利用している場合、家賃や水道光熱費、通信費などの一部を経費として計上できます。これを「家事按分(かじあんぶん)」と呼びます。ポイントは、事業で使用している割合を合理的な基準で算出することです。

 

例えば、家賃であれば、総床面積のうち仕事部屋が占める面積の割合で按分します。電気代であれば、使用時間やコンセントの数などを基準に計算します。生活費と事業費が混在する費用は、この家事按分を行うことで適切に経費計上でき、大きな節税効果が期待できます。

30万円未満の資産は「少額減価償却資産の特例」を使う

青色申告を行っているフリーランスは、取得価額が30万円未満の減価償却資産(パソコンやデスク、ソフトウェアなど)を購入した場合、「少額減価償却資産の特例」を活用できます。

この特例を使うと、購入した年にその全額を経費として一括計上することが可能です。

 

通常、10万円以上の資産は耐用年数に応じて数年に分けて減価償却(費用計上)する必要がありますが、この特例を適用すれば、購入年度の課税所得を大きく圧縮できます。ただし、年間の合計限度額は300万円までという点に注意が必要です。

適用できる控除をすべて利用する

所得税には様々な控除制度がありますが、自身が対象となる制度があっても自動的に適用されるわけではありません。

適用を受けられる控除制度があれば、確定申告の際に漏れなく利用する必要があります。

 

適用を忘れやすい控除制度の例を紹介します。

 

  • 医療費控除・セルフメディケーション税制
  • 医療費控除は自分や生計を一にする配偶者および親族のために支出した医療費が一定額を超える場合に利用できる制度です。
  • 治療費・医薬品購入費のほか、出産費用や入院費用なども対象となります。
  • セルフメディケーション税制は、薬局などで、自身で選択・購入した医薬品の合計額が一定額を超える場合に適用できる制度です。
  • 医療費控除とセルフメディケーション税制の併用はできないため、自身にとって節税効果が大きい方を選びましょう。
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  • 生命保険料控除・地震保険料控除
  • 生命保険料や地震保険料の支払いがある場合、保険料の一部が所得から控除されます。
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  • 住宅ローン控除
  • 住宅の購入・増築・リフォームに際して契約したローンがある場合、ローン残高に一定率を乗じた額が控除される制度です。
  • 利用のためには一定の要件を満たす必要があります。

所得控除の種類を把握する

所得控除は、納税者の個人的な事情を税負担に反映させるための制度です。確定申告をする全ての人が受けられる基礎控除のほか、国民年金や健康保険料の全額が対象となる社会保険料控除、生命保険料や地震保険料の支払額に応じた控除など、全部で15種類あります。

 

また、扶養している親族がいる場合の扶養控除や、1年間の医療費が一定額を超えた場合の医療費控除なども重要です。これらの控除を一つでも多く適用することで課税所得が減り、直接的な節税につながるため、自身が該当するものがないか必ず確認しましょう。

共済に加入する

共済とは元々「互いに助け合う・目的のためにお金を出し合う」を意味する言葉です。

ここでいう共済とは組合員(加入者)が掛金を支出し、トラブルが起きた際に掛金を財源とした共済金を支払う制度を意味します。

広い意味で保険のような性質を持つ制度です。

事業主を対象とした共済も多く、フリーランスが加入できる共済制度もあります。

共済の掛金は所得控除の対象になるため、所得を減らし税額を抑えることができます。

 

フリーランスにおすすめの共済は以下の2つです。

  • 小規模企業共済
  • 個人事業主の退職金のような制度で、掛金に応じて共済金を受け取れます。
  • 掛金は月々1,000円から70,000円までの範囲で自由に設定可能です。
  • 支出した掛金は所得控除の対象となります。
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  • 経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)
  • 取引先事業者の倒産による貸し倒れに備える制度です。
  • 取引先事業者が倒産し売掛金等の債権が回収できなくなったときに、無担保・保証人なしで融資を受けられます。
  • 掛金は月々5,000円から20万円の範囲で設定でき、最大で800万円まで積み立てが可能です。支出した掛金は所得控除の対象となります。
  • 将来、任意で解約した際には解約手当金を受け取れますが、その際は事業所得(雑所得)として課税される点には注意が必要です。利益が多く出た年に加入し、所得を圧縮する戦略的な節税策として非常に有効です。

iDeCoを活用する

iDeCo(個人型確定拠出年金)は個人で積み上げる年金制度であり、支出した掛金が所得控除の対象になります。

また、掛金は預金や投資信託として運用されますが、発生した運用益は非課税であるため、税負担を抑えながら資産運用をする方法としても効果的です。

家族を専従者とする

原則として、事業主である納税者が家族や親族に支払った給与は経費として計上できません。

しかし例外として、専従者である家族や親族に対する給与は経費計上が可能です。

この仕組みを青色事業専従者給与といい、給与を支払う家族のことを専従者といいます。

 

青色事業専従者給与については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

ふるさと納税を行う

ふるさと納税とは、好きな自治体を選んで寄付を行い、寄付をした自治体から返礼品を受けられる制度です。

寄付金額のうち自己負担額2,000円を引いた額が寄附金控除の対象となり、所得控除および住民税の控除を受けられます。

 

ふるさと納税については以下の記事で詳しく解説しています。

 

フリーランスが法人成りした方が節税できるケースも

フリーランスとしての事業収入が大きい場合、法人成りをするのもひとつの手段です。

法人成りとは個人で事業を営む人が法人を設立し、法人に事業を引き継ぐ方法を意味します。

 

フリーランスの事業所得にかかる所得税は、所得額が大きくなるにつれ税率が高くなる累進課税制度を採用しています。

一方で、法人の所得にかかる法人税は所得の大きさに関係なく一律です。

そのため、所得が大きい場合、所得税よりも法人税の方が税額を抑えられる可能性が高くなります。

 

ひとつの目安として、所得が600~800万円を超えたあたりから、法人成りを検討しても良いでしょう。

ただし、フリーランスと法人成り、どちらの方がメリットが大きいか所得額だけでは判断が難しいケースもあるため、専門家である税理士に相談することをおすすめします。

フリーランスの節税についてよくある質問

ここでは、フリーランスの節税に関して特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。確定申告や日々の経理処理で迷った際の参考にしてください。具体的なケースについては、税理士などの専門家に相談することも重要です。

経費にできるかどうかの判断基準は何ですか?

経費として認められるかどうかの最も重要な判断基準は、「事業に関連しているかどうか」です。例えば、クライアントとの打ち合わせで利用したカフェ代は会議費として経費にできますが、友人とのお茶代は経費になりません。仕事で使う文房具やソフトウェアの購入費用、取材のための交通費なども経費です。

 

判断に迷った場合は、「この支出が売上につながるか」という視点で考えるとよいでしょう。少しでも仕事に関係がある支出については、証拠となる領収書やレシートを必ず保管しておくことが重要です。

開業前にかかった費用は経費にできますか?

はい、事業を開始する前にかかった費用も「開業費」として経費計上が可能です。開業費には、事務所の契約費用、名刺やウェブサイトの作成費用、打ち合わせ費用などが含まれます。

 

これらの費用は、開業した年に一括で経費にすることも、数年にわたって任意に償却(経費化)することもできます。利益が出た年に償却するなど、タイミングを調整できるため柔軟な節税対策が可能です。開業準備期間中の領収書もしっかりと保管しておきましょう。

青色申告の65万円控除を受けるための要件は何ですか?

最大の65万円の青色申告特別控除を受けるには、いくつかの要件を満たす必要があります。主な要件は、

 

①複式簿記で記帳すること

②確定申告書に貸借対照表と損益計算書を添付すること

③申告期限内にe-Tax(電子申告)で申告する、または優良な電子帳簿保存を行うこと

 

です。e-Taxを利用しない場合、控除額は55万円に、さらに要件を満たさない場合は10万円に減額されてしまうため注意が必要です。事前に「青色申告承認申請書」を税務署に提出することも必須です。

まとめ

節税対策を実施するか否かによって、納付税額が大きく変わるケースは珍しくありません。

節税対策により税負担を抑えることは、フリーランスで働く方にとって大切です。

 

今回紹介した節税テクニックは、いずれも簡単で大きな節税効果が期待できる方法です。

適用要件や方法を確認しつつ、自身に合った節税テクニックを活用しましょう。

 

もしフリーランスの節税対策について疑問や不安があれば、専門家である税理士にご相談ください。

一人ひとりの状況や要望に合わせた最適なアドバイス・サポートを行います。

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吉岡 伸晃

記事監修
BIZARQ合同会社代表公認会計士

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