新事業進出・ものづくり補助金とは?統合後の変更点と活用戦略を解説

2026.03.13

新事業進出・ものづくり補助金とは、従来の「中小企業新事業進出補助金」と「ものづくり補助金」の統合によって新設される予定の補助金制度です。

2026年2月時点では公式サイトは公開されていませんが、2025年12月時点での情報からは、公募が始まるのは2026年4月1日以降と推測できます。

 

新事業進出・ものづくり補助金の支援対象として、革新的製品・サービス開発や新市場への進出を目指して行う設備投資等や、省力化投資が挙げられます。

新製品開発や大規模な設備投資など、様々な場面で活用できるでしょう。

 

今回は新事業進出・ものづくり補助金について詳しく解説します。

 

従来の「中小企業新事業進出補助金」と「ものづくり補助金」について解説した記事はこちらです。

 

 

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吉岡 伸晃

記事監修
BIZARQ株式会社代表公認会計士

CONTENTS

新事業進出・ものづくり補助金の概要

新事業進出・ものづくり補助金とは従来の「中小企業新事業進出補助金」と「ものづくり補助金」の統合によって新設される予定の補助金制度です。

中小企業等の付加価値額や生産性向上を図り、賃上げにつなげることが目的とされています。

中小企業等の革新的製品・サービス開発や新市場への進出を目指して行う設備投資等の支援や、省力化投資の支援等を行います。

新事業進出・ものづくり補助金の公募はいつから?

2026年2月時点では新事業進出・ものづくり補助金の公式サイトは公開されていません。

そのため新事業進出・ものづくり補助金の正確な公募開始時期は現時点では不明です。

 

ただし、2025年12月に更新された「中小企業新事業進出補助金」のチラシ最下部に以下の記載があります。

「今後のスケジュール:準備ができ次第、第4回公募を実施予定。次年度以降については、新事業進出・ものづくり補助金として公募を予定。」

引用:中小企業新事業進出補助金概要(チラシ)

 

次年度以降という記載があることから、新事業進出・ものづくり補助金の公募が始まるのは2026年4月1日以降と推測できます。

 

いずれにせよ、現時点では専用サイトがなく募集要項も未公開のため、詳細は不明な状態です。

中小企業庁や中小機構から今後発表される情報を確認する必要があるでしょう。

新事業進出・ものづくり補助金の枠・類型、補助上限額、補助率

新事業進出・ものづくり補助金の枠・類型、補助上限額、補助率について、中小企業庁の資料に記載された情報を引用して紹介します。

枠・類型補助上限額
従業員数によって異なり、大幅な賃上げを行う場合はカッコ内が適用される
補助率
革新的新製品・サービス枠

5人以下:750万円(850万円)

6~20人:1,000万円(1,250万円)
21~50人:1,500万円(2,500万円)
51人以上:2,500万円(3,500万円)

原則:2分の1
最低賃金引上げ特例:3分の2
小規模事業者・再生事業者:3分の2
 新事業進出枠20人以下:2,500万円(3,000万円)
21~50人:4,000万円(5,000万円)
51~100人:5,500万円(7,000万円)
101人以上:7,000万円(9,000万円) 
2分の1
最低賃金引上げ特例:3分の2
 グローバル枠 新事業進出枠と同じ 3分の2

引用:ものづくり商業サービス省力化・革新的開発・新事業・海外展開促進事業|中小企業庁 経営支援部イノベーションチーム

 

参考として、従来の「中小企業新事業進出補助金」と「ものづくり補助金」の補助上限額、補助率も紹介します。

 補助上限額補助率
中小企業新事業進出補助金20人以下:2,500万円(3,000万円)
21~50人:4,000万円(5,000万円)
51~100人:5,500万円(7,000万円)
101人以上:7,000万円(9,000万円)
2分の1
ものづくり補助金

【製品・サービス高付加価値化枠】
1~5人:750万円
6~20人:1,000 万円
21~50人:1,500 万円
51人以上:2,500 万円

 

【グローバル枠】
3,000万円

【製品・サービス高付加価値化枠】
中小企業:2分の1
小規模企業・小規模事業者・再生事業者:3分の2

 

【グローバル枠】
中小企業:2分の1
小規模企業・小規模事業者:3分の2

新事業進出・ものづくり補助金の活用戦略

新事業進出・ものづくり補助金は2種類の補助金の統合によって新設される制度であり、活用手段の選択肢も豊富です。

制度を上手く活用するためには、早い段階から活用戦略を考えておくのが良いでしょう。

この章では新事業進出・ものづくり補助金の活用例を5つ紹介します。

 

(引用元はすべて「ものづくり商業サービス省力化・革新的開発・新事業・海外展開促進事業|中小企業庁 経営支援部イノベーションチーム」です)

新製品開発に活かす

新製品の開発には多額の投資が必要である上、開発が成功して投資金額を回収できるとは限りません。

特に技術的革新性のある新製品となると、膨大な研究開発費が必要です。

中小企業は資金等のリソースに余裕がなく、新製品開発が後回しになりやすいという課題があります。

 

新事業進出・ものづくり補助金の革新的新製品・サービス枠では、従業員数5人以下の企業でも最高で750万円の補助を受けられます。

補助金の活用により、新製品開発に力を入れつつ、既存事業にも十分なお金をかけることができるでしょう。

 

ただし名前の通り、補助対象となるのは技術的革新性のある新製品の開発のみです。

既存製品と大きな違いがない場合や、すでに他社が開発・販売する製品と類似している買は補助対象にならないと考えられます。

革新的なサービスの開発を進める

革新的新製品・サービス枠という名前の通り、製品だけでなくサービスの開発も支援対象です。

中小企業庁による資料でも、事業概要として「技術的革新性のある製品・サービスの開発(中略)を支援する」と明記されています。

2026年2月時点では公募要項が公開されていないため詳細不明ですが、サービス開発にかかる様々な経費も補助対象になると考えられます。

大規模な設備投資を行う

中小企業庁の資料に、新事業進出・ものづくり補助金の事業概要として「(前略)海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制の強化に係る設備投資等を支援する。」と明記されています。

引用箇所からは、設備投資のうち、国内の輸出体制の強化に係る設備投資等が支援対象になると推測できます。

 

グローバル展開には様々なハードルがありますが、その1つが設備投資にかかる費用です。

設備投資に要する資金調達手段として融資が一般的ですが、中小企業は実績や規模の面から高額の融資は難しいケースが多くみられます。

 

新事業進出・ものづくり補助金は、資金的な理由から輸出体制の強化に必要な設備投資ができないという悩みを抱える企業に適した制度といえます。

海外進出に挑戦する

前節の「大規模な設備投資を行う」で紹介したように、新事業進出・ものづくり補助金は国内の輸出体制の強化に係る設備投資等にも活用できる制度です。

「グローバル枠」という名称の枠・類型が存在することからも、中小企業の海外進出を支援対象としている旨を推測できます。

グローバル枠の補助上限額は、従業員数20人以下の企業でも2,500万円と高額です。

海外進出への挑戦を考えている中小企業は、新事業進出・ものづくり補助金の活用を視野に入れても良いでしょう。

高付加価値事業に進出する

前身である「中小企業新事業進出促進補助金」の資料の中で、高付加価値性の判断基準として以下の3つが挙げられています。

・一般的な付加価値や相場価格の調査および分析が行われている

・新製品等のジャンルや分野における一般的な付加価値や相場価格と比較して、高水準の高付加価値化および高価格化を図るものである

・高付加価値化および高価格化の源泉となる価値や強みの分析がなされており、その内容が妥当である

参考:新市場・高付加価値事業の考え方|独立行政法人中小企業基盤整備機構

簡単にいうと、同業他社の製品・サービスにはない独自の価値をもつか否かが重視されるイメージです。

 

高付加価値化のためには、既存製品やサービスの細かな調査・分析や、多大なリソースを割いた研究開発が必要です。

資金面での負担も大きいため、要件を満たせる可能性が高ければ新事業進出・ものづくり補助金の活用を視野に入れるのが良いでしょう。

新事業進出・ものづくり補助金申請はBIZARQにお任せください

新事業進出・ものづくり補助金の採択を目指すためには、自社の強みや市場性を踏まえた戦略的な事業計画の作成が求められます。

また、補助金は採択されることが目的ではなく、設備投資や新規事業を通じて企業の成長につなげることが本来の目的です。投資計画や資金繰り、事業の収益性まで見据えたうえで申請を進めることが重要になります。

 

申請をご検討中の経営者様は、BIZARQ(ビズアーク)までご相談ください。企業の事業戦略や財務状況を踏まえながら、補助金の活用可能性の検討から事業計画の整理まで、実務的な視点でサポートいたします。

まとめ

新事業進出・ものづくり補助金は、「中小企業新事業進出補助金」と「ものづくり補助金」の統合によって新設される予定です。

技術的革新性のある製品・サービスの開発や新事業への進出、グローバル展開等を支援対象とします。

制度を活用すれば、資金面での負担が理由でなかなか実行に移せなかった研究開発や設備投資等を進められる可能性があります。

 

2026年2月時点では新事業進出・ものづくり補助金の公式サイトや公募要項等は公開されていません。

制度の活用方法や申請するか否かの判断材料を集めるため、今後の情報もしっかり確認しましょう。

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