
経営方針とは、経営理念を実現させるための方針を示すものです。
経営理念を実現させるための具体的な行動や、企業として進む方向性などを定める目的で策定されます。
経営方針の作成方法に明確なルールはありませんが、自由度が高いからこそ、質の高い内容に仕上げるために注意するべき点が多く存在します。
一般的な作成の流れやポイント、さらには経営方針を浸透させる方法についても事前に確認しておくのが良いでしょう。
今回は経営方針について詳しく解説します。
経営方針と関連性のある「MVV」について解説した記事もぜひご覧ください。
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CONTENTS
経営方針とは

経営方針とは、経営理念を実現させるための方針を具体的に示すものです。
事業展開を進める上での目標となります。
経営理念との違い
経営方針と経営理念は、ベースにある考え方・策定する目的・役割などに違いがあります。
経営理念は会社経営における考え方や価値観を言語化したものです。
経営者の哲学や価値観が強く反映されたもので、経営における考え方を簡潔かつわかりやすく示す役割を担います。
経営方針は事業展開における目標で、経営理念を実現させるための具体的な行動や企業としての方向性を定めるために策定されます。
経営理念は抽象的な上位概念で、経営理念を基に具体的な経営方針を定めるイメージです。
経営方針を策定するメリット
経営方針を策定する主なメリットを3つ紹介します。
経営戦略や事業戦略の基盤となる
前述のように、経営方針は具体的な行動や企業としての方向性を明確に定めるものです。
すなわち経営方針の定めがある場合、戦略を立てる際は経営方針に則することが前提になります。
基盤となる条件・考え方の存在により、方向性のズレやミスマッチな戦略立案などのリスクを抑えられるでしょう。
社内の統一感がうまれる
経営方針の策定により企業の方向性が明確になるため、全従業員が同じ方向を意識できるようになります。
また、判断基準や大切にする考え方、とるべき行動などにもある程度のルールが生まれます。
自社の在り方が明確になるため社内の統一感が生まれ、「人によってやることや考え方がバラバラ」といった事態を防げる可能性が高いです。
自社について外部に知ってもらう上でも効果的
経営理念と同じように、経営方針を公式ホームページやパンフレット等で紹介する企業も多いです。
経営方針を公開すれば、自社がどのような考えに基づいてどのような行動をとるか・どの方向に進むか等を知ってもらえます。
経営方針は自社の在り方を外部に知ってもらう手段としても効果的といえるでしょう。
経営方針の作成方法

続いて、経営方針の作成方法について具体的に解説します。
経営方針作成の流れ
経営方針作成の流れは大きく5つの工程に分けられます。
それぞれの工程について詳しく解説します。
1.経営理念を明確にする
前述のように、経営方針は経営理念を実現させるための具体的な行動や、企業として進む方向性などを示すものです。
すなわち経営方針を策定するためには基となる経営理念を明確にする必要があります。
経営理念が明確でない場合、まずは経営理念の策定を行いましょう。
2.現状の課題を把握する
経営方針は経営理念を実現するために策定すると紹介しました。
すなわち、経営方針を策定する段階では経営理念を実現できていない、もしくは経営理念実現のために必要な行動が不明瞭な状態のはずです。
企業の現状に合った経営方針を策定するためには、まずは経営理念の実現の妨げとなっている課題を把握する必要があります。
3.数値目標を立てる
経営方針は現状の課題を解消し、目標を達成するための指針として定めるものです。
そのため経営方針の策定にあたり、企業として達成を目指す目標も明確にする必要があります。
会社経営は以下5つの要素から成り立ちます。
- ・会社
- ・商品やサービス
- ・顧客
- ・社員
- ・社会(地域)
それぞれの視点における目標を設定することで、経営活動全体に活かせる経営方針を策定しやすくなります。
なお「売上を大きくアップさせる」「従業員の離職率を下げる」等、曖昧な目標では達成条件をイメージしにくく、認識のズレも起こりやすいです。
「売上を5%アップさせる」「離職率を3%まで下げる」のように、なるべく具体的な数値目標を設定しましょう。
4.現状の課題と目標をつなげる
2で洗い出した現状の課題と、3で設定した目標をつなげて、とるべき行動を考える工程です。
経営方針として短くまとめる作業は次の工程で行います。
そのためこの段階では個数を絞り込むことは意識せず、複数の案を出していきましょう。
5.具体的かつわかりやすい内容にまとめる
最後に、4で考えた案を精査・調整し、経営方針としてまとめます。
前述のように、経営方針はとるべき行動をイメージしやすい内容が理想です。
ただし具体化を意識し過ぎると、項目が多くなりすぎる恐れや、表現が冗長でかえってわかりにくくなる恐れがあります。
具体的なだけでなく、シンプルでわかりやすい表現にすることも大切です。
経営方針を作成する際のポイント
経営方針を作成する際のポイントを3つ紹介します。
抽象的ではなく具体的な内容にする
前述のように、経営方針はとるべき行動を具体的にイメージできる内容であるべきです。
抽象的な概念である経営理念を、具体的な表現に落とし込んだものが経営方針といえます。
経営方針を作成する際は「具体的である」「わかりやすい」を意識しましょう。
共感や納得を得られる要素・表現にする
経営方針は策定して終わりではなく、実際の行動に取り入れて初めて効果を発揮するものです。
従業員に「体現したい」と思ってもらえるような経営方針にするため、共感や納得を得られる要素・表現にする必要もあります。
経営理念やMVVなどとの一貫性をもたせる
経営方針は経営理念およびMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)実現させるために策定するものです。
経営方針と経営理念・MVVに一貫性がなければ、企業が最終的に目指す在り方と実際の行動にズレが生じます。
経営方針に則した行動をとった結果、かえって企業の理想から外れてしまう恐れがあるのです。
経営方針を策定する際は、経営理念やMVVなどとの一貫性をもたせることを大前提としましょう。
経営方針を浸透させる方法
従業員に経営方針に則した行動をとってもらうには、経営方針を深く理解してもらう必要があります。
社内に経営方針を浸透させる方法を4つ紹介します。
経営方針の発表会を行う
経営方針が企業にとって大切な要素と印象付ける方法として効果的なのが、経営方針の発表会です。
経営方針の策定・発表をイベント事にすれば、経営方針に対する従業員の意識も強くなります。
また、経営者自身の口から経営方針について直接説明することで、伝わりやすく記憶に残りやすくなる効果も期待できます。
社内研修や社内へ通知する場を設ける
発表会のような大々的なイベントを行うのが難しい場合でも、何らかの方法で社内に通知する機会を設けるべきといえます。
社内研修や朝礼・全体ミーティングなどの場面で、経営方針について説明するための時間を確保しましょう。
仕事や個人目標と結びつける
仕事や個人目標を設定する際に、経営方針と結びつけることを意識するのも効果的です。
経営方針を意識した目標設定を行えば、目標達成に向けた行動が自然と経営方針に則したものになります。
評価項目に取り入れる
経営方針に則した行動ができているかを評価基準に加えるのも効果的です。
経営方針の実践が高評価につながるという事実がモチベーションになり、目的意識や意欲を高める効果も期待できます。
まとめ
経営方針とは経営理念を実現させるための方針として、具体的な行動や企業の方向性を示すものです。
経営理念が抽象的な概念であるのに対し、経営方針はより具体的かつイメージしやすい表現であることが求められます。
効果的な経営方針を策定するためには、経営理念・MVVの明確化や現状分析、目標設定など様々な作業を行う必要があります。
良い経営方針を策定できるよう、社内への浸透や経営理念との一貫性などまで意識することも大切です。
経営方針の作り方やポイントを押さえ、経営理念の実現につながる良い経営方針を策定しましょう。
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記事監修
BIZARQ株式会社代表公認会計士







