
セールスイネーブルメントとは営業組織の強化や改善のために行う、営業組織全体を対象とした包括的な取り組みです。
スキルの均一化やノウハウの共有などにより、個人単位ではなく営業組織全体のレベルの底上げが期待できます。
セールスイネーブルメントは営業組織全体を対象とした大規模な取り組みであり、1つのプロジェクトのような性質をもちます。
そのため、万全の体制整備や十分な事前準備、効果検証や改善を続けるための仕組みづくり等が必要です。
今回はセールスイネーブルメントの概要や、セールスイネーブルメントの進め方について詳しく解説します。
なお、営業とマーケティングは似たイメージをもたれやすいですが、両者は異なる概念であり別の施策が必要です。
マーケティング戦略については以下の記事で詳しく解説しています。
オンライン無料相談 受付中

記事監修
BIZARQ株式会社代表公認会計士
CONTENTS
セールスイネーブルメントとは

セールスイネーブルメントとは営業組織の強化・改善のための取り組みです。
営業部門や営業担当者に任せるのではなく、会社として行う、営業組織改善に向けた包括的な取り組みが該当します。
直接的な人材育成だけでなく、ITツール・テクノロジーの活用による営業関連業務の効率化も該当します。
セールスイネーブルメントと従来の人材育成の違い
セールスイネーブルメントと従来の人材育成の違いとして、取り組みの対象が挙げられます。
従来の人材育成は座学やOJTが中心、すなわち個人を対象としたものでした。
営業組織全体を対象としたものではなく、あくまでも個人のスキル向上に重きが置かれていたのです。
そのため同じ社内でも営業担当者のレベルにばらつきが大きく、ノウハウが属人化しやすいという課題がありました。
セールスイネーブルメントは営業組織全体を対象とした包括的な取り組みです。
スキルの均一化やノウハウの共有などにより、営業組織のレベルの底上げが期待できます。
セールスイネーブルメントのメリット
セールスイネーブルメントの主なメリットを4つ紹介します。
営業組織全体のレベルが底上げされる
セールスイネーブルメントは営業組織全体を対象とした包括的な取り組みです。
個人の営業スキルの向上ではなく、組織全体の生産性向上を目的としています。
そのため個人単位ではなく、組織全体のレベルの底上げが可能です。
人材育成の仕組み化により均一な育成ができる
セールスイネーブルメントは営業組織全体を対象とする性質上、大人数を同時に育成するための仕組みが必須です。
一度人材育成の仕組み化が実現すれば、その後の育成には当該仕組みをそのまま活用できます。
営業人材の育成に同じ仕組みを活用することになるため、指導者の違いによる育成手法の差は起こりません。
このようにセールスイネーブルメントの実施により、均一な育成が可能になります。
営業活動の効率化や高度化につながる
セールスイネーブルメントは対象範囲が営業組織全体と広いため、MA(マーケティングオートメーション)やSFA(営業支援システム)などツールの活用が前提となります。
これらは人材育成だけでなく、営業活動全体の効率化や高度化に役立つツールです。
また、セールスイネーブルメントでは営業レベルの底上げや育成の仕組み化等により、人材育成にかかる労力を抑えられます。
浮いたリソースを業務効率化や高度化につながる施策に充てることも可能です。
他部署との連携強化も期待できる
前述のように、セールスイネーブルメントではMAやSFAなどツールの導入が大前提となります。
これらのツールを最大限に活用するには、マーケティング部門をはじめとした各部門が保有するデータの利活用が必須です。
また、ツールの選定や人事関係の報告等、担当部署とのやり取りが必要な場面も多いです。
このように他部署とのやり取りが必然的に増加するため、結果として他部署との連携強化も期待できます。
セールスイネーブルメントの手順

セールスイネーブルメントは大きく5つの工程に分けられます。
セールスイネーブルメントの進め方について工程ごとに詳しく解説します。
自社で保有するデータを整理・分析する
最初に行うべき作業は自社で保有するデータの整理および分析です。
MAやSFAなどのツールを導入し、データの管理体制を整備します。
セールスイネーブルメントに際して管理するべきデータとして以下の例が挙げられます。
- ・顧客情報
- ・受注率、案件数、商談の履歴など営業活用に関するデータ全般
- ・過去に実施した研修や教育の履歴
データ管理体制の整備により、営業関係者全体はもちろん、他部署との情報共有もしやすくなります。
また、現時点における課題を適切に把握するためにも、営業データの収集・分析が必須です。
セールスイネーブルメントの専任部署を設ける
セールスイネーブルメントを実施する際は、専任部署を設けるべきといえます。
少数の担当者ではなく部署を設けるべき理由は2つあります。
1つは、少人数では各人の負担が重くなりすぎる恐れがあるためです。
セールスイネーブルメントは対象範囲が営業組織全体と広い上に、やるべきことが多岐にわたります。
過度な負担を避けつつ効率的なセールスイネーブルメントを実現するためには、専任部署が組織的に実施するのが理想です。
もう1つの理由は、セールスイネーブルメントが人事、IT部門、マーケティング部門など多くの部門がかかわる取り組みであるためです。
担当者が個別にやり取りや情報管理を行う体制では、他部門の情報を把握できない・認識の齟齬が発生する等の恐れがあります。
多くの部門の協力が必要であるからこそ、部門を切り分けず情報を一元管理できる体制を整えるべきといえます。
育成プログラムを企画・実施する
続いて、育成プログラムの企画および実施を進めます。
まずは最初に実施したデータの整理および分析の結果をもとに、現時点の課題を把握しましょう。
そして、セールスイネーブルメントで優先するべき施策および目標を明確にし、どのようなプログラムが必要であるかを検討します。
その上で、課題解決や目標達成につながる育成プログラムの作成を行います。
育成プログラムの企画・作成におけるポイントは以下の3つです。
営業組織全体で実施できるプログラムにする
営業担当者全員が同じように受講できるプログラムにする必要があります。
OJTや教育係によるマンツーマン指導等、人によって内容の差が生じるプログラムは避けましょう。
育成プログラムの実行に必要なツールの見極めをする
課題解決や目標達成のためにはどのようなツールが必要であるか明確にしましょう。
必要であれば自社で新たに開発するのも1つの手段です。
外部委託も検討する
プログラムの企画・作成・実施等に必要なリソースやノウハウが足りない場合、外部サービスの利用が効果的な可能性があります。
自社ですべて対応するのが良いとは限らず、外部委託も有用な手段である旨を押さえましょう。
効果測定・成果の検証を行う
育成プログラム実施後の効果測定および成果の検証も必須です。
効果測定や検証を実施できるよう、育成プログラムの履歴を小まめに収集・整理する必要もあります。
成果が確認できない場合、プログラムの改善や企画・作成のやり直しも視野に入れましょう。
PDCAサイクルを構築する
セールスイネーブルメントは長期にわたり継続することでさらなる効果が期待できます。
効果測定および成果検証をして終わりではなく、結果を基に問題点を改善し、より良い育成プログラムにアップデートしていきましょう。
PDCAサイクルを構築することで、セールスイネーブルメントが長期的な施策、すなわち経営戦略の一部として組み込まれます。
営業体制の強化と業績改善はBIZARQへ

セールスイネーブルメントで仕組みだけを整えても、現場に定着しなければ効果は出ません。自社の営業プロセスや組織構造に合わせて設計し、継続的に改善していくことが重要です。
「営業の成果にバラつきがあり、安定しない」
「属人化を解消して組織として売上を伸ばしたい」
こうした課題をお持ちの企業様は、BIZARQ(ビズアーク)までご相談ください。現状の営業体制を可視化し、数値管理や仕組みづくりを含めた改善施策を具体的にご提案いたします。
まとめ
従来の人材育成は座学やOJTなど個人を対象としており、同じ社内でもスキルのばらつきが起こりやすいという課題がありました。
セールスイネーブルメントは営業組織全体を対象とした包括的な取り組みのため、営業組織全体のレベルの底上げが期待できます。
均一な人材育成ができるだけでなく、営業活動の効率化や高度化につながる点や、他部署との連携強化が期待できる点もメリットです。
セールスイネーブルメントは大規模な取り組みである分、やるべきことが多岐にわたります。
効率的かつ確実に効果を得られるよう、ツールの導入は必須といえるでしょう。
営業部門以外との連携も必須であるため、専任部署を設けるのが理想です。
自社に合う方法でセールスイネーブルメントを実施できるよう、今回紹介した内容を押さえましょう。
スタートアップ支援に強い税理士によるオンライン無料相談受付中
各士業と連携したワンストップの会社設立はBIZARQ会計事務所にお任せください。
現在30分から1時間程度のオンライン無料相談を実施中です。







