社是とは?社訓との違いと目的、作成方法を解説

2026.01.18

社是とは経営方針をわかりやすい言葉で表現したものです。

会社としての方針を示す役割を担うもので、経営理念をもとに定められます。

 

社是の作成方法に明確なルールはありませんが、社内外に浸透する良い社是を作成するために押さえるべきポイントが複数存在します。

良い社是を作成するためには、まずは社是について理解を深めることが大切です。

 

今回は社是の目的や作成方法、作成する際に押さえるべきポイントについて詳しく解説します。

 

社是の作成と深く関わる「MVV」については以下の記事をご覧ください。

 

 

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CONTENTS

社是とは

社是とは、会社の経営方針をわかりやすい言葉で表現したものです。

会社としての方針を示す役割を担います。

社訓との違い

社訓とは会社経営や事業活動において社員が守るべきルールや心構えを明確にしたものです。

経営理念やミッション・ビジョン・バリューを実現するための内容が定められており、社員の行動指針となります。

 

前述のように、社是は会社としての方針を示すものであり、主語は会社といえます。

社是についての説明でも、「我が社」という主語を用いられる場面が多いです。

 

一方で社訓は「社員が守るべきルールや心構え」と紹介した通り、主語は社員となります。

 

このように、社是と社訓は似たようなイメージを持たれやすいですが、異なる性質をもつ言葉です。

なお実際のところ、社是と社訓をセットで扱う場面は多く存在します。

社是と経営理念の違い

経営理念とは会社経営における考え方や価値観を言語化したものです。

トップである経営者の哲学が強く反映されています。

会社としての考え方というよりは、経営者の考え方を示すものといえます。

 

一方で、社是は会社としての経営方針を示すものです。

経営者個人ではなく会社が主体となります。

経営者個人の考えである経営理念をもとに、会社として進むべき方向を社是という形で示すイメージです。

社是を作成する目的

続いて、社是を作成する主な目的を3つ紹介します。

会社が存在する理由を明確化する

社是を作成する目的の1つが、会社が存在する理由を明確化することです。

会社の存在意義を示す要素として経営理念やMVVのミッションも挙げられます。

しかし経営理念やミッションはやや抽象的な概念であり、具体的な方針は把握しにくい面があるのも事実です。

社是は自社の存在意義や、社会にどのように貢献するか・どのような役割を果たすかをより具体的に示すものといえるでしょう。

社内の一体感を高める

社是は経営方針をわかりやすい言葉で表現したものと紹介しました。

すなわち社是の策定をすれば、自社の掲げる方向性を把握しやすい状態になります。

したがって、社員によって進む方向や考え方、目指すゴールなどがズレるという事態を防げる可能性が高いです。

同じ方向を目指して進めるようになるため、結果として社内の一体感を高める効果が期待できます

企業文化や経営理念を明示する

社是は社内で活用するだけでなく、社外に企業分野や経営理念を明示する効果も期待できます。

経営理念やミッションのような抽象的な概念だけでは、どのような企業であるか具体的に把握するのは難しい可能性が高いです。

社内の場合は研修やミーティング等で詳しい説明ができますが、社外に対しては説明の機会を設けること自体が難しいでしょう。

以上の理由から、企業文化や経営理念を社外に伝える方法として社是を活用する企業も多くみられます。

社是の作成方法とポイント

続いて、社是の作成方法および作成する上でのポイントについて解説します。

社是を作成する流れ

社是を作成する流れは大きく5つの工程に分けられます。

工程ごとに詳しく解説します。

1.会社として大切にしている価値観や軸を書き出す

はじめに、会社として大切にしている価値観や軸を書き出しましょう

とはいえ漠然と「大切にしている価値観や軸は何か」だけを考えようとすると、言葉にしにくいかもしれません。

以下のように具体的な質問に対する回答を作成するイメージで考えると効率的です。

  • ・会社を経営する目的は何か
  • ・会社として目指す姿は何か
  • ・顧客、従業員、社員に対してどのような価値を提供したいか

なお、すでに経営方針を策定済みの場合は経営方針の中から特に重要な項目を抜き出す方法も1つの手段といえます。

2.他社の社是を参考にする

いきなり社是の形にまとめるのではなく、まずは他社が掲げる社是を調べてみるのがおすすめです。

経営理念や経営方針とは違う、社是ならではの特徴を具体的に把握できます。

使用するフレーズや表現などがあればメモをとり、社是を作る上での参考にしましょう。

3.社是に入れる要素を整理する

社是は複数の項目を設けるのではなく、1つにまとめてキャッチコピーのようにするのが一般的です。

そのため1で挙げた価値観や軸のうち、社是に入れる要素を整理する必要があります。

顧客、社員、社会といった様々な面で通用する社是にするため、なるべく普遍的で広く活用できる要素を選ぶべきといえます。

4.短くわかりやすい表現にまとめる

社是は会社の経営方針が一目で伝わるような内容であるのが理想です。

そのため短くわかりやすい表現にまとめる必要があります。

 

シンプルで覚えやすく、かつ、経営方針の本質を的確に表現する社是となると、なかなか納得のいく形に仕上がらないかもしれません。

しかし社是は会社の方針を社内外に伝える重要な役割を担う要素です。

妥協せず、時間をかけてでも納得のいく社是を作り上げましょう。

5.社内外に周知する

社是は社内外の人に伝わってはじめて役割を果たします。

社内の場合、ミーティングや社内掲示、社内メール等を用いて一斉に周知するのが効率的です。

顧客や投資家などの社外に対しては、自社の公式サイトやSNS、プレスリリースなどWebで発信するのが一般的です。

社是を作成する際のポイント

最後に、社是を作成する際のポイントを3つ紹介します。

なるべく短くまとめる

前述のように、社是はなるべく短くまとめるのが理想です。

短くわかりやすいことが大前提のため、必然的にシンプルで単純な表現になります

複数の要素を取り入れようとする、あるいは詳しく説明しようとするとどうしても長くなってしまうので避けましょう。

経営理念やMVVと一貫性をもたせる

前述のように社是は経営理念をもとに定められるものです。

経営理念やMVVのような抽象的な概念を、具体的でわかりやすい言葉で表す役割を担うともいえます。

すなわち社是、経営理念、MVVはいずれも軸にある要素は同じであるはずです。

 

経営理念やMVVを意識せずに社是を作ると軸のズレが生じ、「どれが会社の考えを正しく表すものか判断できない」という事態が起こりやすいです。

社是の作成にあたり、経営理念やMVVとの一貫性も意識する必要があります。

外部への浸透も意識する

社是の周知を自社内のみで終わらせてしまうと、自社の大切にする価値観を外部に伝えるという役割を果たせません。

前述のように、社外に対しては社是の説明する機会を設けることは難しいため、外部に浸透させるための工夫が必要です。

 

多くの人の目に触れるよう、公式サイトやSNSなどの活用は必須といえるでしょう。

加えて、一度目にしただけで内容が理解でき、印象に残るような表現にする必要もあります。

 

たとえ短くまとまった社是でも、専門用語や自社独自の言葉を用いてしまうと外部には浸透しにくいです。

外部にも浸透しやすい社是にするため、普遍的でわかりやすく、なるべく一般的な言葉を用いるべきといえます。

まとめ

社是とは経営方針をわかりやすい言葉で表現したものです。

会社が存在する理由の明確化、社内の一体感の向上、企業文化や経営理念の明示などを目的に策定されます。

 

社是の作成にあたって最も重視するべき点が、短くわかりやすい表現にすることです。

社是の効果を発揮するには、一目みただけで意味が伝わり印象に残るような内容にする必要があります。

短い中で、経営方針のうち最も大切にする考え方を明確に表す必要があります。

 

今回紹介したポイントを押さえた上で、自社の経営方針を的確に示す納得のいく社是を作成しましょう。

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吉岡 伸晃

記事監修
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