カスハラ防止対策奨励金とは?制度概要と活用ポイントを解説
カスハラ防止対策奨励金はカスタマーハラスメント対策に関する一定の取り組みを行なった中小企業等に対して奨励金を支給する制度です。
東京都が実施する奨励金制度であり、都内の中小企業者等がカスハラ防止対策奨励金の支給対象となります。
対象事業者の条件を満たし、かつ、カスハラ防止対策奨励金の要件となる取り組みを行う必要があります。
カスハラ防止対策奨励金は条件を満たせば必ず一定額の支給を受けられますが、その分条件は細かく厳しいです。
申請前に、条件やポイントをしっかり確認する必要があります。
今回はカスハラ防止対策奨励金について詳しく解説します。
助成金や補助金については以下の記事で解説しているので、ぜひこちらもご覧ください。
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記事監修
BIZARQ株式会社代表公認会計士
CONTENTS
カスハラ防止対策奨励金とは

カスハラ防止対策奨励金とは、カスタマーハラスメント対策に関する一定の取り組みを行なった中小企業等に対して奨励金を支給する制度です。
東京都が実施する奨励金制度であり、令和8年度も実施が予定されています。
カスハラ防止対策奨励金の対象事業者
カスハラ防止対策奨励金の対象となるのは都内の中小企業者等です。
カスハラ防止対策奨励金は対象事業者が要件を満たせば必ず受給できる分、条件が細かく設定されています。
公式サイトに明記されている条件は15項目で、すべてを満たす事業者のみが対象です。
対象事業者の条件の一部を紹介します。
- ・常時雇用する従業員の数が300人以下
- ・都内で事業を営む中小企業等または個人事業主
- ・都内の事業所で継続的に1年以上事業を行なっている
- ・法人税等の滞納がない
- ・過去5年間に重大な法令違反等がない
- ・事業の継続性について不確実な状況が存在していない
- ・労働関係法令について遵守している
詳しい条件についてはカスハラ防止対策奨励金公式サイトの「対象事業者の要件」をご確認ください。
カスハラ防止対策奨励金の要件
カスハラ防止対策奨励金を受給するには、カスハラ防止対策として2つの取り組みを行う必要があります。
カスタマーハラスメント対策に関するマニュアルを整備する
すべての事業者が行うべき取り組みが、カスタマーハラスメント対策に関するマニュアルの整備です。
令和7年度に実施された際は、令和7年4月1日から事前エントリーまでにカスハラ対策マニュアルの作成または改定が必要でした。
マニュアル整備についても以下のように様々な条件が設定されています。
- 1.募集要項に記載の「必須項目」をすべて含んだ内容である
- 2.作成したカスハラ対策マニュアルについて社内に周知する
- 3.マニュアルで策定したカスハラに対する基本方針について社内外に周知する
2および3については、周知した日を確認できる状態にする必要もあります。
カスタマーハラスメントを防止するための実践的な取組を行う
前項のマニュアル整備とは別に、カスハラ防止策として実践的な取り組みを行う必要もあります。
令和7年度は、令和7年4月1日から事前エントリーまでに以下のうちいずれか1つの実施が必要でした。
- 1.録音・録画環境の整備
- 2.AIを活用したシステム等の導入
- 3.カスハラ対策推進を目的とした外部人材の活用
いずれの取り組みも細かな条件が設定されています。
特に重要な条件が、当該取り組みによってカスハラ対策が進んだ事実があることです。
「取り組みを行なったもののあくまで形式的なものであり、カスハラ対策の効果はない」という場合は認められません。
カスハラ防止対策奨励金の金額
カスハラ防止対策奨励金の金額は一律で40万円です。
補助金や助成金と違い、発生した経費の一部を支給するという仕組みではありません。
カスハラ対策にかかった金額に関係なく、条件を満たす事業者には40万円が支給されます。
カスハラ防止対策奨励金の大まかなスケジュール
カスハラ防止対策奨励金の大まかなスケジュールとして、令和7年度第3回の情報を紹介します。
- 1.カスハラ防止対策の取り組みを行う
- 2.事前エントリーをする
- 3.支給申請の案内を受ける
- (事前エントリー完了から約1ヵ月程度)
- 4.支給申請書類を作成する
- 5.Jグランツの申請用URLから申請する
- 6.審査が行われる
- 7.決定通知が届く
- 8.奨励金請求兼口座振替依頼を提出する
- 9.奨励金が振り込まれる
令和7年度第3回は、申請から決定通知が届くまでにかかる期間は6ヵ月程度と案内されていました。
また、奨励金を請求し振込が実施されるまでにかかる期間の目安は1ヶ月程度です。
カスハラ防止対策奨励金を活用するためのポイント

最後に、カスハラ防止対策奨励金を活用するためのポイントを4つ紹介します。
カスタマーハラスメント対策の重要性を理解する
カスハラ防止対策奨励金は、適切なカスタマーハラスメント対策を行なった事業者に対してのみ支給されます。
したがって、まずはカスタマーハラスメント対策の必要性や重要性、実施すべき施策について理解が必要です。
カスタマーハラスメント対策についての理解が不十分では、求められる水準の対策を実施できず、報奨金の対象外となる恐れがあります。
そもそもカスタマーハラスメントとは、顧客や取引先による過剰な要求や不当な言いがかり等を意味する言葉です。
商品やサービスの改善を求める正当なクレームではなく、就業者の労働環境が害されるような不当・悪質なクレームが該当します。
顧客第一主義の考えから、不当・悪質なクレームにも毅然とした対応ができない企業が多いのは事実です。
しかしカスタマーハラスメントを放置すると、従業員の精神的負担の増大をはじめ、様々な悪影響が起こり得ます。
カスハラによる悪影響を防ぎ円滑な事業活動を行うためにも、企業にとってカスハラ対策は必須といえるでしょう。
また、カスハラ対策が不十分である場合、カスハラによる被害を受けた従業員から責任を追及される可能性もあります。
以上のように、まずは「なぜカスハラ対策をするべきなのか」「カスハラ対策をしなければ何が起こるのか」等を押さえる必要があります。
申請から振込までに時間がかかる旨を押さえる
カスハラ防止対策奨励金は、要件を満たせば必ず一律で40万円を受給できます。
しかし「カスハラ防止対策奨励金の大まかなスケジュール」で紹介した通り、申請から結果通知までは約6ヵ月、奨励金請求から振込までは約1ヵ月かかります。
申請後すぐに奨励金を受け取れるわけではない点にご注意ください。
そもそも、奨励金を受け取れるか結果がわかるまでにも時間がかかる点を認識する必要があります。
早いうちから準備を進める
カスハラ防止対策奨励金の受給を検討しているのであれば、早いうちから準備を始めましょう。
カスハラ防止対策奨励金は、要件を満たしたカスタマーハラスメント対策を行なった事業者のみが利用できる制度です。
すなわち申請にあたって、制度の適用要件を正確に把握し、適切なカスタマーハラスメント対策を行う必要があります。
単に申請手続きをすれば良いわけではなく事前にやるべきことが存在するため、早めに準備を進めるのが安心です。
申請前に書類の不備や漏れの有無を細かくチェックする
カスハラ防止対策奨励金に限らず、補助金・助成金・報奨金等の申請時には書類の不備や漏れがないか細かくチェックする必要があります。
申請書類の不備や漏れは審査に時間がかかる、もしくは審査に落ちてしまう原因となる要素です。
申請から奨励金受給までをスムーズに完結できるよう、申請書類を完璧な状態に仕上げるのが理想です。
ただし実際のところ、申請書類は確認するべき事項が多く1人ではどうしても見落としのリスクがあります。
資金調達に強い外部の専門家など、第三者によるサポートを受けるのが安心です。
奨励金の申請と活用はBIZARQへ

奨励金は受給できるかどうかだけなく、実際に社内で対策が機能するかどうかも重要になります。現場で無理なく運用できる体制を整えることで、スムーズな受給と職場環境の改善の両方につながります。
「自社の取り組みが奨励金の対象になるのか知りたい」
「奨励金を最大限活用できる方法を知りたい」
こうしたお悩みをお持ちの企業様は、BIZARQ(ビズアーク)までご相談ください。要件整理から申請サポート、受給に向けた体制整備までを一体で支援し、実効性のある制度活用をサポートいたします。
まとめ
カスハラ防止対策奨励金は、一定の要件を満たすカスタマーハラスメント対策を行なった事業者に奨励金を支給する制度です。
東京都が実施する制度であり、東京都に事業所を置く中小企業や個人事業主を対象とします。
カスハラ防止対策奨励金は要件を満たせば確実に奨励金を受給できる分、要件は厳しく設定されています。
対象事業者だけでなく、カスタマーハラスメント対策に関する要件も細かいため、募集要項の十分な確認が必須です。
カスハラ防止対策奨励金を上手く活用するためにも、ぜひ今回紹介した内容を参考にしてください。
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