経営者必見!社長個人がやるべきおすすめ節税対策8選!

2023.12.21

会社の事業によって得た利益は、所得税ではなく法人税の対象です。

そのため、会社の経営者は事業にかかる税金を抑えるために法人税の節税対策を優先するケースも多いでしょう。

しかし当然ですが、社長個人の所得に対しては所得税が課されます。

ちょっとしたコツを押さえて工夫するだけで所得税の額が変わるケースもあるため、社長個人も節税対策をするべきといえるでしょう。

 

今回は社長個人がやるべき節税対策として、おすすめのものを8つ紹介します。

 

法人の節税対策は以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひこちらもご覧ください。

 

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CONTENTS

社長個人が支払う税金の種類

まず最初に、個人社長が納める主な税金の種類について紹介します。

  • 所得税
  • 国税で、事業所得に課税されます。
  • 売上から経費を引いた額に応じて税率が上がります。
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  • 住民税
  • 地方税で、均等割と所得割があります。
  • 居住地の都道府県や市区町村に納めます。
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  • 個人事業税
  • 地方税で、特定業種のみ課税対象です。
  • 計算式:(事業所得+青色申告特別控除+事業主控除額)×税率
  •  
  • 消費税
  • 受け取った消費税から支払った消費税を引いた額を納税します。
  • 計算式:課税売上高(税抜)×税率-課税仕入高(税抜)×税率
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  • 固定資産税
  • 土地や建物に対して課される税金です。
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  • 復興特別所得税
  • 東日本大震災の復興財源のための税金です。
  • 計算式:基準所得税額×2.1%

社長個人におすすめの節税対策8選

続いて、社長個人におすすめの節税対策を詳しく紹介します。

所得控除を漏れなく活用する

所得税の節税対策で最も基本といえるのが、所得控除の活用です。

所得控除は納税者の個人的事情を加味して税額を計算する目的で定められており、所得から差し引くことができます。

所得税の計算に用いる課税対象所得とは、所得控除を差し引いた後の金額です。

所得控除には全部で以下の15種類があります。

  • 基礎控除
  • 合計所得金額が2,500万円以下のすべての納税者に適用される所得控除です。
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  • 扶養控除
  • 同一生計に扶養親族がいる場合、一定の所得控除が受けられます。
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  • 配偶者控除
  • 配偶者の所得が48万円以下の場合に適用されます。
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  • 配偶者特別控除
  • 配偶者の所得が48万円以上133万円以下であり、かつ、納税者の所得が1,000万円以下の場合に適用される控除制度です。
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  • 社会保険料控除
  • 納税者および同一生計の配偶者・親族の社会保険料が控除される仕組みです。
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  • 生命保険料控除
  • 生命保険・介護保険・個人年金保険の掛金のうち一定金額が控除されます。
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  • 地震保険料控除
  • 地震保険の掛金のうち一定金額が控除されます。
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  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 小規模企業共済や確定拠出年金などの掛金全額が控除される制度です。
  •  
  • 障害者控除
  • 納税者本人、同一生計の配偶者・親族が障害者である場合に適用されます。
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  • 寡婦控除
  • 納税者本人が寡婦・寡夫の場合に適用される控除制度です。
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  • ひとり親控除
  • 納税者がひとり親の場合に適用される控除です。
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  • 勤労学生控除
  • 納税者が通学しながら働いている学生に適用されます。
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  • 寄附金控除
  • ふるさと納税をはじめとした特定寄付金がある場合に適用される控除です。
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  • 医療費控除
  • 納税者および同一生計の配偶者・親族の医療費の一定額が控除される制度です。
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  • 雑損控除
  • 災害や盗難などによって損害を受けた時に適用されます。

原則として、所得控除は適用対象だからといって自動的に反映されるわけではありません。

年末調整や確定申告の際に申告・手続きをしなければ控除が適用されず、税額が高くなってしまう原因となります。

支払う所得税の額を最小限に抑えるため、適用対象となる所得控除を漏れなく活用しましょう。

 

所得控除の中には年末調整で処理できるものが多いですが、医療費控除や寄付金控除のように確定申告が必要なものもあります。

自身の所得が会社からの役員報酬だけであれば年末調整のみで処理できますが、所得控除の内容によっては確定申告が必要です。

 

どの所得控除を受けられるかわからない、適用対象に当てはまるか判断できないとお悩みの場合、専門家である税理士へご相談ください。

役員報酬を高くしすぎない

役員報酬を高く設定しすぎないことも大切です。

所得税は、所得が一定を超えた部分により高い税率が課される超過累進課税です。

そのため、役員報酬が高額だと社長個人が負担する所得税が高くなりすぎる恐れがあります。

ただし、役員報酬を低くしすぎた結果生活に支障が出てしまうケースもあるため、バランスに注意が必要です。

 

役員報酬を抑えつつも収入額を保つテクニックとして、以下の2つが挙げられます。

  • 社長個人の役員報酬を減額し、社長の配偶者や家族を役員にして役員報酬を支払う
  • 一人ひとりにかかる所得税を抑えながらも世帯収入を保てる方法です。
  • たとえば以下の場合、世帯収入は同額ですが所得税はBの方が安くなります。
  • A.社長の役員報酬が1,000万円
  • B.社長の役員報酬が700万円、社長の妻の役員報酬が300万円
  •  
  • 退職金に充てる
  • 退職所得は給与所得よりも控除額が大きくなりやすいです。
  • そのため、役員報酬は少し低めに設定し、その分を退職金に充てる方法も節税につながります。
  •  
役員報酬については、以下の記事でも詳しく解説しています。
 

 

 

役員社宅制度を活用する

社宅とは、社宅制度住宅用の賃貸物件を法人契約し、その物件に役員や従業員を住まわせる制度です。

 

具体的には、法人が契約者となって家賃の支払いを行い、社宅に住む役員や従業員の給与から賃料の一部を徴収します。

賃料の一部の支払いは発生するものの、役員や従業員の家賃負担は少なくなります。

 

社長の自宅を社宅にすれば、社長個人が支払う家賃の金額は下がります。

賃料の負担が小さくなれば、その分収入が下がっても問題ないといえるでしょう。

つまり、以下のステップによって役員報酬を減額して給与所得を低くすれば、節税につながるのです。

  • 1.社長の自宅を社宅にする
  • 2.賃料の一部として社長から徴収する額を決める
  • 3.元々社長が支払っていた家賃と、賃料の一部として徴収する額の差額を計算する
  • 4.3で出した差額分、役員報酬を減らす

また、社宅制度の導入によって法人が支払う経費が増えるため、法人税の節税効果も得られます。

 

社宅制度については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

通勤手当や出張日当を支給する

通勤手当や出張日当は、所得税の課税対象になりません

そのため、所得税の負担なく収入をアップできます。

社長を含む役員も支給対象になる上に、法人にとっては経費が増えるため、法人税の節税対策としても効果的です。

 

ただし、通勤手当および出張日当については、事前に社内規程を作成する必要があります。

小規模企業共済に加入する

小規模企業共済とは、小規模な会社の経営者や役員、および個人事業主を対象とした共済制度です。

毎月掛金を積み立てていき、廃業や退職時に共済金を受け取ります。

共済金を受け取るタイミングから、役員や個人事業主向けの積立型退職金とも表現されます。

 

小規模企業共済の掛金は毎月1,000円から70,000円の範囲で、500円単位で自由に設定可能です。

そして、掛金は全額所得控除の対象になるため大きな節税効果を得られます。

 

所得税の節税以外にも、以下のように大きなメリットがあります。

  • ・退職金の確保ができる
  • ・共済金の受け取りに年齢制限がない
  • ・契約者は低金利の貸付制度を利用できる
  •  
小規模企業共済については、以下の記事で詳しく解説しています。
 

iDeCo(個人型確定拠出年金)を併用する

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、老後資金を形成しながら強力な節税効果を得られる私的年金制度です。最大のメリットは、掛金の全額が所得控除の対象となる点です。これにより、課税所得が減り、当年分の所得税と翌年分の住民税が軽減されます。

 

小規模企業共済との併用も可能で、両方に加入することでさらに大きな節税効果が期待できます。社長個人として加入し、将来の資産形成と現在の税負担軽減を同時に実現できるため、多くの経営者が活用しています。運用益が非課税になる点や、受け取り時にも退職所得控除や公的年金等控除が適用される点も大きな魅力です。

社長の自家用車を社用車にする

社長の自家用車を社用車化するのも節税に効果的です。

減価償却費の他、ガソリン代や自動車保険料、車検費用なども、自家用車使用分を差し引いた金額で経費計上可能です。これにより、課税対象所得を減らすことができます。

 

ただし、プライベート使用時の利用規定や、会社への一定の利用料支払いルールなどをきちんと取り決めておきましょう。これにより、税務上の指摘を回避できます。

社用車購入については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

 

 

エンジェル税制を利用する

エンジェル税制は、ベンチャー企業へ投資する個人投資家に対して税制上の優遇措置を行う制度です。

法人は対象外なので、必ず社長個人名義で投資する必要があります。

設立3年未満の企業への投資なら、投資額から2,000円を引いた額を所得から控除可能です。

設立10年未満の企業への投資では、全投資額を他の株式譲渡益から控除できます。

どちらかを選択できるので、より節税効果の高い方法を選びましょう。

 

エンジェル税制については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

 

法人として取り組める効果的な節税対策

個人の節税と同時に、法人側でも計画的に対策を打つことで、全体の税負担を大きく軽減できます。ここでは、多くの企業で導入されており、決算間近でも対応しやすい効果的な節税策をいくつかご紹介します。会社の利益状況に合わせて検討しましょう。

経営セーフティ共済(倒産防止共済)への加入

経営セーフティ共済は、取引先の倒産という不測の事態に備えるための制度ですが、強力な節税効果も持ち合わせています。支払った掛金は、年間最大240万円まで全額を損金として算入できるため、会社の利益を圧縮し、法人税を直接的に引き下げる効果があります。

さらに、掛金は最大800万円まで積み立て可能で、解約時には解約手当金として受け取れます。

 

1年以上掛金を前納することで、その全額を当期の損金にできるため、決算直前の利益調整策としても非常に有効です。将来の備えと節税を両立できる、中小企業にとって必須の制度といえるでしょう。

未払費用を計上し、決算賞与を支給する

決算賞与は、従業員のモチベーション向上と節税を両立できる有効な手段です。決算日までに支給額を各従業員に通知し、決算日の翌日から1ヶ月以内に支払うなどの要件を満たせば、未払費用として当期の損金に計上できます。

 

これにより、予想以上の利益が出た場合でも、決算日をまたいでから賞与を支給しつつ、当期の法人税を圧縮することが可能です。

役員への決算賞与は原則として損金に算入できないため注意が必要ですが、従業員への利益還元策として、多くの企業で活用されています。計画的な活用が節税成功の鍵となります。

社長個人が節税対策をする際の注意点5選

社長個人が節税対策をする際の注意点として、以下の5つが挙げられます。

節税を優先し過ぎず、本業に集中する

節税に集中するあまり事業活動がおろそかになってしまえば、売上が下がり本末転倒となってしまう恐れがあります。

節税も大切ですが、最優先事項は本業であることを忘れないようにしましょう。

経費計上のために無駄遣いしない

経費計上は節税の基本であり、身近なものから始められる手軽な方法です。

しかし、法人税圧縮のために不要なものまで購入する経営者もいます。これでは本末転倒です。事業に本当に役立つ備品や設備に的確に投資しましょう。

返戻金目的の保険加入は慎重に検討する

法人で保険に加入すると、条件次第で保険料全額が経費になり節税につながります。満期返戻金付きの保険なら、解約時に現金を受け取れます。

ただし、キャッシュを保険に回すと、緊急時の資金確保が難しくなる可能性があります。保険に加入せずキャッシュを手元に置いておくと、有事の際即座に活用できて安心です。

途中解約のペナルティで返戻金が減額されることもあるため、加入前にリスクを十分検討しましょう。

脱税に該当する行為は厳禁

所得税に限らず、脱税は絶対にしてはいけません。

節税行為のつもりでも、度が過ぎるものは脱税とみなされてしまう恐れがあるため注意が必要です。

最新情報を確認する

税金に関する法律や制度は変わる可能性があります。

「変わったことを知らなかった」は通用しないため、必ず最新情報を確認しましょう。

節税対策を行う際も、事前に現行制度で効果的な節税対策であるか、実施できるテクニックかの確認が必須です。

社長の節税対策についてよくある質問

社長の節税対策を検討する上で、多くの方が疑問に思う点があります。ここでは、代表的な質問とその回答をまとめました。ご自身の状況と照らし合わせながら、節税への理解をさらに深めていきましょう。

節税対策はいつから始めるべきですか?

節税対策は、会社の設立や事業を開始したその日から意識することが理想です。特に、役員報酬の設定や定款の作成など、創業期にしか決められない、あるいは変更が難しい項目も節税に大きく関わってきます。

もちろん、決算直前にできる対策もありますが、年間を通じて計画的に実行できる対策の方が選択肢は多く、効果も高くなります。例えば、経営セーフティ共済や各種保険への加入は、継続的な損金算入が可能です。

思い立ったが吉日、という言葉通り、できるだけ早い段階から税理士などの専門家に相談し、中長期的な視点で節税戦略を立てることが重要です。

税理士に相談するメリットは何ですか?

税理士に相談する最大のメリットは、法的に正しく、かつ自社にとって最適な節税策を提案してもらえる点です。税法は非常に複雑で、毎年のように改正が行われます。専門家でなければ気づかない特例や控除も多く、自力での対策には限界があります。

また、税務調査が入った際の対応も任せることができ、経営者は安心して本業に集中できます。報酬の最適化や資金繰りのアドバイスなど、節税にとどまらない経営全般のサポートを受けられるのも大きな利点です。

顧問料はかかりますが、それを上回る節税効果や経営上のメリットを享受できるケースがほとんどです。

やってはいけない節税方法はありますか?

節税と脱税は全くの別物です。法律の範囲内で行うのが節税、不正な手段で税金を逃れるのが脱税です。例えば、実態のない経費を計上したり、売上を意図的に隠したりする行為は明らかな脱税であり、発覚した場合は重いペナルティが課せられます。

また、節税のつもりが結果的に損をしてしまうケースもあります。例えば、節税のためだけに不要な高級車を購入したり、返戻率の低い保険に加入したりすることです。キャッシュフローを悪化させ、経営を圧迫するような「行き過ぎた節税」は避けるべきです。本業の成長に繋がるお金の使い方を常に意識することが重要です。

一人社長でもできる節税方法はありますか?

一人社長(法人)だからこそ活用できる節税メリットは数多く存在します。個人事業主と比べて最も大きな違いは、給与所得控除を適用できる点です。役員報酬として給与を受け取ることで、最大195万円の控除が受けられ、個人の所得税負担を大きく軽減できます。

 

また、自宅を社宅扱いにして家賃を経費計上したり、自家用車を社用車として登録したりすることも可能です。さらに、個人と法人で所得を分散させることで、所得税の累進課税を回避しやすくなります。小規模企業共済やiDeCoへの加入ももちろん可能で、一人社長こそ積極的に活用すべき制度と言えるでしょう。

まとめ

節税対策と聞くと、経営している法人の節税をイメージするかもしれません。

もちろん法人税の節税対策も大切ですが、社長個人にかかる所得税の節税も重要です。

ちょっとした工夫やポイントを押さえた対策によって、税額が大きく変わるケースは多く存在します。

今回紹介した節税テクニックを実施し、社長個人の所得税も抑えましょう。

 

「どのような節税対策をするべきかわからない」「本当に税金が安くなるの?」

節税対策について疑問や悩みをお持ちであれば、専門家である税理士へご相談ください。

個々の状況や希望に合わせた、効果的な節税対策のアドバイスやサポートが可能です。

最適な節税対策は専門家への相談が不可欠

ここまで様々な節税対策をご紹介しましたが、最適な方法は企業の規模、業績、将来の事業計画によって大きく異なります。また、税制は毎年改正されるため、常に最新の情報をキャッチアップし、法的なリスクを避ける必要があります。どの制度を、どのタイミングで、どのくらいの規模で活用するのがベストなのか、自社だけで判断するのは容易ではありません。

 

私たちBIZARQは、税務のプロフェッショナルとして、数多くの企業の顧問を務めてまいりました。お客様一社一社の状況を丁寧にヒアリングし、法人・個人の両面から最も効果的な節税プランをご提案します。無駄な税金を払いすぎず、会社の成長を加速させるために、ぜひ一度、BIZARQの税務顧問サービスをご検討ください。初回のご相談は無料です。

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吉岡 伸晃

記事監修
BIZARQ合同会社代表公認会計士

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