海外FXにおすすめの節税対策とは?基本知識から注意点まで徹底解説!

2023.11.28

資産運用の一環として年々人気が高まっている取引の一つに、海外FXがあります。

 

海外FXとは、日本の金融庁の監督を受けていない海外のFX業者でFX取引を行うことです。海外FX業者は日本国内のFX業者とは異なり、高いレバレッジや入金ボーナスなどのサービスを提供しています。そのため少ない資金で大きな利益を狙うことが可能ですが、何も節税対策をしていなければ、その分だけ税金も多く支払うことになってしまいます。

 

そこで今回は、海外FXでおすすめの節税対策を解説します。前提の海外FXにおける税金計算の方法など基礎知識から詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

仮想通貨の節税対策については下記の記事で解説しています。ぜひこちらもご覧ください。

 

CONTENTS

海外FXにかかる税金の基礎知識

FXとは、Foreign Exchange(外国為替)の略です。

例えば日本円を米ドルに両替するように、通貨を交換することで発生する差額によって利益を得る取引を指します。日本では「外国為替証拠金取引」とも呼ばれます。

 

FXには国内FXと海外FXがあります。

金融庁の認可を受けている日本国内の業者である国内FXと、海外に業者の拠点があり日本の金融庁の規制を受けない海外FXとを比較すると、相違点がいくつかあります。

中でも大きなポイントが、税金の計算に関わる部分である税制度の「課税方式」と「税率」です。

海外FXの税制度

海外FXで得た利益は「雑所得」に分類されます。

雑所得に関する注意点は、海外FXと国内FXどちらも運用している場合に、それぞれの損益を通算できない点が挙げられます。

海外FXも国内FXも同じ「雑所得」ですが、課税区分が異なるため通算できません。そのため、海外FXと国内FXでそれぞれに税金計算を行い、それぞれに税金を支払う必要があります。

 

海外FXで得た利益から税金計算するには、課税方式の「総合課税制度」が適用されます。

申告分離課税制度を適用している国内FXでは一律20%の税率を掛けて税金が計算されるのに対し、総合課税制度を適用している海外FXでは、所得に応じて税率が最大55%まで高まります。(累進課税)

 

所得税の累進課税によると、総所得金額が〜300万円ほどであれば税率は最小15%〜20%の範囲に該当します。この場合は海外FXを選択した方が税金の負担額で見るとお得になるケースもあると言えるでしょう。

なお、税率の内訳は国内・海外問わず「税率=所得税+住民税」として計算しています。

 

具体的には、国内FXにおける税率の内訳は、所得税(15%)、住民税(5%)、復興特別所得税(原則としてその年分の基準所得税額の2.1%)です。

海外FXにおける税率の内訳は、所得税(5〜45%)、住民税(10%)、復興特別所得税(原則としてその年分の基準所得税額の2.1%)として計算しています。

海外FXと確定申告

海外FXにおいても、国内FXと同様の判断で確定申告を実施しなければならない場合があります。会社員であれば「給与所得・退職所得を除く、各種の所得金額が20万円以上」になる場合、確定申告が必要です。

 

また、確定申告絡みでの海外FXと国内FXの大きな違いは、損失時の対応です。

損失の場合は海外FXも国内FXも原則確定申告は不要ですが、国内FXに限り、生じた損失を翌年以後3年間に渡り繰り越す場合は確定申告が必要になります。

さらに国内FXでは、繰り越した損失と翌年以降生じる利益との通算が可能なので、節税効果も期待できます。

 

海外FXは、損益通算する場合は確定申告が必要ですが、損失の場合はそもそも損失繰越できないので確定申告は不要です。

しかし、後述の節税対策の観点においては例え損失でも確定申告するのがおすすめです。

海外FXの税金の計算方法

海外FXの税金は、次の4つのステップで計算します。

 

① 海外FXの取引利益-海外FXに係る諸経費=雑所得
海外FXの取引利益には、為替差益(通貨の価格差によって得る利益)、スワップポイント(異なる通貨で取引を行う場合に、両替手数料として受け取る利息)、口座開設ボーナス(FX口座を開設時にFX業者からもらえるボーナス)が挙げられます。

 

② 利子所得+配当所得+不動産所得+事業所得+給与所得+譲渡所得+一時所得+雑所得=総所得金額
総所得金額は、海外FXの課税方式「総合課税制度」より、①の雑所得を含む各所得を合計した金額です。

 

③ 総所得金額-所得控除の総額=課税所得額
課税所得額は、②の総所得金額から、所得控除(15種類)の合計金額を差し引きした金額です。

 

④ 課税所得額 × 累進課税による所得税率(5~55%)-税額控除=納税額

納税額は、③の課税所得額に所得税率を掛けた金額(所得税額)から、税額控除の合計額を差し引きした金額です。

税額から一定の金額を直接控除する税額控除は、所得に応じて控除する所得控除よりも、節税効果が大きくなります。

海外FXの節税対策

海外FXの税金計算を踏まえて、海外FXの節税対策を紹介します。

経費計上による節税

まず税金計算①に絡む節税対策として、「海外FXに係る諸経費」に働き掛ける対策です。

前提として、税金計算①~③で最終的に求める金額が低ければ低くなるほど、最終的に算出される納税額も低く抑えられます。

海外FX取引で係る経費の計上

経費は、海外FXに必要な費用として認められたものであれば、原則として計上できます。

例えば、以下のものが挙げられます。

 

・海外FX取引に必要なPCやスマートフォンなどの機器の購入費用

・海外FX取引に必要な通信費用

・海外FX取引に必要な入金用クレジットカードの会員費用

・海外FX取引に必要なレンタルサーバーの更新費用

・海外FX取引で生じる各種手数料(入出金時の取引手数料や海外送金時の送金手数料)

・海外FX取引に関する書籍の購入費用

・海外FX取引に関するセミナーの受講費用

・海外FX取引時に使用するPCデスク、椅子、ノートなどの消耗品の購入費用

 

注意点は、家賃や光熱費などに関してです。

家賃や光熱費なども経費として認められる可能性はありますが、全額を必要経費として認められるわけではありません。家賃や光熱費などの経費は、海外FX取引に費やす時間や、海外FX取引をする専用部屋の面積に応じて按分して金額を計算してください。

領収書や取引記録などの書類も必ず保管しておきましょう。

損益通算による節税

税金計算②に対する節税対策です。

合計所得金額を減額する

海外FX取引の雑所得に関していうと、海外FX取引で生じた利益と損失は通算できます。

その意味では、先に述べた「経費計上による節税対策」も損益通算の節税対策です。

 

ここで注目したいのは、海外FXの課税方式は「総合課税制度」であるということです。

 

海外FX取引で生じる雑所得以外にも所得がある場合、他の所得(利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得・譲渡所得・一時所得)が減額できないか確認しましょう。例えば、所得が生じる取引に対して係る経費を見直してみたら、さらに経費計上ができて節税になるかもしれません。

損失に対する入金ボーナスを活用する

海外FX業者で取引する場合にのみ生じるお金に、海外FX業者からの「入金ボーナス」があります。入金ボーナスや取引ボーナスとは、証拠金(取引を行う際に資金をFX業者に預けておくお金)として使えるお金です。

 

入金ボーナス自体は雑所得として計上されるもので税負担を軽減することはできませんが、入金ボーナスを利用することで取引のリスクを分散し、利益を増やせる可能性があります。

 

例えば、10万円の証拠金で取引を行う場合、1万円の損失が発生すると、損失額は(1/10=)10%となります。しかし、10万円の証拠金に加えて、10万円の入金ボーナスを利用した場合、損失額は(1/20=)5%に抑えることができるのです。

所得控除による節税

税金計算③に絡む節税対策として、「所得控除の総額」に働き掛ける対策です。

 

所得控除には、医療費控除、社会保険料控除、 生命保険料控除、 地震保険料控除、配偶者控除など15種類あります。

所得控除は控除できる条件や控除される金額が種類によって異なるため、自身に適用可能なものを確認しましょう。

法人化による節税

法人化すると、以下のようなメリットがあります。

 

・経費にできる範囲が広がる。
・法人化した方が税率が下がる。
・役員報酬を支払うことで給与所得控除を受けられる。

 

ただし法人化は、安定して年1,000万円以上の利益が出ている方にのみおすすめの方法です。

法人住民税の均等割や社会保険料など逆に負担が増えるものもあり、税率についても一定以上の利益が出ていない場合、逆効果となってしまうため注意しましょう。

配偶者にも海外FX取引をしてもらう

所得(雑所得)を配偶者に分散することで、所得税率を下げることができます。

注意点は、配偶者本人が実際に海外FX取引をしている状況でなければならないことです。

配偶者の名前だけ借りて、結局一人ですべて取引していると思われる恐れのある行動(同じネット回線を用いるなど)には、注意が必要です。

税率の低い海外に移住する

海外によっては、そもそも税率が低く設定されていたり、税金がかからなかったりする場所が存在します。

国境をまたいだ移住となるため大がかりな節税対策ですが、海外FXによる利益が大きく税金の負担が重い場合は検討してみるのもいいでしょう。

まとめ

海外FX取引をする際は、節税対策の観点からも確定申告の実施をおすすめします。利益が出ているにも関わらず脱税してしまうと、追徴課税されるだけでなく、刑事罰を受けて信用が失墜してしまうリスクがあります。

海外FXは国内FXと比べると節税で不利な面が多いですが、手元に残るお金を少しでも増やすために出来る対策はしっかり行いましょう。


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吉岡 伸晃
吉岡 伸晃

記事監修
BIZARQ合同会社代表公認会計士

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