会社設立時に法務局で行う手続きとは?設立前と設立後それぞれ徹底解説!

2023.04.17

会社設立手続きとは一般的に、法務局における登記申請までを意味します。

しかし実際のところ、会社として運営を行うためには登記申請以外にもさまざまな手続きが必要です。

登記申請の後も法務局で必要な手続きが複数存在します。

必要な手続きを事前に把握しておくことで、手続きの不備や漏れ・二度手間などを防ぐことができ効率的です。

 

今回は会社設立時に法務局で行う手続きについて、設立前と設立後に分けて解説します。

 

法務局での会社設立登記について以下の記事で詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。

 

CONTENTS

法務局で行う手続き 会社設立前

会社設立前に法務局で行う手続きとして、以下の2つが挙げられます。

・会社設立の登記申請

・印鑑登録

それぞれ詳しく解説します。

会社設立の登記申請

いわゆる会社設立手続きです。

会社に関する事項を法務局に登録し、一般に開示するための手続きを指します。

個人事業主の場合は登記の必要がありませんが、会社は運営のために会社設立登記が必須です。

 

会社設立登記は、会社の本店所在地所轄の法務局で行います。

登記申請に際しては、以下の書類が必要です。

  • 定款
     会社運営のルールをまとめた資料であり、会社の憲法としての役割を持ちます。

  • 登記申請書
     法人登記用の申請書様式が必要です。

  • 登録免許税納付用台紙
     会社設立では登録免許税の支払いが必要です。

     登録免許税分の収入印紙または現金で納付した際に受け取る領収証書を貼り付けます。

  • 発起人の決定書
     本店所在地が発起人全員の合意によって決定されたと署名するための書類です。

  • 設立時取締役の印鑑証明書
     取締役が複数人いる場合、全員分の印鑑証明書が必要です。

  • 就任承諾書
     代表取締役・取締役・監査役が就任を承諾していることを証明する書類です。

  • 「登記すべき事項」を記載した書面又は保存したCD-R
     登記すべき事項を書面またはCD-Rにまとめて提出する必要があります。

  • 資本金の払込証明書
     定款に記載された資本金が払い込まれていることを証明する書類です。

  • 印鑑届出書
     後述する印鑑登録で必要となります。

会社設立に際して支払う登録免許税の金額は以下の通りです。

  • ・株式会社:資本金の金額×0.7%または150,000円のいずれか大きい方の金額
  • ・合同会社:資本金の金額×0.7%または60,000円のいずれか大きい方の金額

内容に問題がなければ、申請から1週間程度で受理されます。

会社設立日として登録されるのは登記申請を行った日です。

 

なお、会社設立の登記申請はオンラインでも実施できます。

オンライン申請を行うには事前準備が必要なため、詳しくは法務省の公式サイトをご確認ください。

印鑑登録

会社設立の登記申請を行うタイミングで、法人の実印(代表者印)登録も行うのが一般的です。

前述したように、会社設立の登記申請に必要な書類とあわせて印鑑届出書を提出します。

印鑑届出書のフォーマットおよび記載例は、法務局の公式サイトで確認可能です。

会社で利用される印鑑として、主に以下の3種類が挙げられます。

  • 実印(代表者印)
     法人代表者の意志や決定を表す、もっとも重要度の高い印鑑です。
  • 銀行印
     金融機関における手続きで必要となります。
  • 角印
     請求書や領収書など、日常的な実務で使う印鑑です。

会社設立時に必須となるのは実印のみですが、手間の削減や実務的な理由から、実印・銀行印・角印をセットで作るケースがほとんどです。

 

なお、登記申請をオンラインで行う場合、印鑑登録は必須ではありません。

オンライン申請では印鑑の提出が任意であるため、登記申請のタイミングでは印鑑届出を行わない選択肢も存在します。

 

※会社設立における印鑑については以下の記事で詳しく解説しております。

 

法務局で行う手続き 会社設立後

会社設立手続き自体は、会社設立の登記申請受理によって完了します。

しかし、会社として活動するためには設立後にもさまざまな作業が必要であり、その前には法務局でいくつかの手続きを済ませておかなくてはなりません。
詳しい内容を以下に解説します。

印鑑証明書の取得

印鑑証明書を取得するためには、事前に印鑑カードの取得が必要です。

印鑑カードを取得する流れを紹介します。

  1. 1.法務局の窓口または公式サイトで印鑑カード交付申請書を取得
  2. 2.会社設立の登記申請と同じ法務局へ印鑑カード交付申請書を提出

印鑑カード交付申請書は窓口での提出だけでなく、郵送による提出も可能です。

ただし、窓口へ提出した場合は印鑑カードの即日受取ができるため、急ぎの場合は窓口での手続きをおすすめします。

 

印鑑カードの取得が完了すれば、印鑑証明書の発行もできるようになります。

印鑑証明書は1通につき450円が必要です。

申請の際に印鑑カードの提示も必要であるため、手数料・印鑑カードを忘れないよう注意しましょう。

 

なお、印鑑証明書の交付申請はオンラインでも可能です。

オンライン申請は法務省の登記・供託オンライン申請システムで行います。

オンラインシステムの受付時間は法務局窓口の営業時間よりも長いため、時間が合わない場合はオンライン申請を検討するのもひとつの手段です。

登記事項証明書の取得

登記事項証明書を取得するためには、法務局に登記事項証明書交付申請書を提出する必要があります。

手数料は証明書1通につき600円です。

登記事項証明書はどの法務局でも取得可能であり、会社設立と同じ場所の必要はありません。

 

なお、会社設立後に登記事項証明書が必要となる場面として、以下の例が挙げられます。

  • 税務署、自治体、年金事務所への届出時
     添付書類として必要です。

  • 法人口座の開設
     銀行への提出書類に含まれます。

  • 法人用クレジットカードの申し込み
     口座開設と同様、申込時の必要書類です。

  • その他各種契約
     オフィスの賃貸契約をはじめ、法人としての各種契約で必要となります。

登記事項証明書も印鑑証明書と同様に、オンラインでの交付申請が可能です。

オンライン申請の方が窓口よりも手数料が少し安く費用を抑えたい場合におすすめですが、窓口での申請よりも時間がかかるため、急ぎの場合には注意が必要です。

登記事項の変更時にも法務局での手続きが必要

会社設立の直後に必要となる主な手続きは印鑑証明書および登記事項証明書の取得申請の2つです。

以降はしばらく法務局での手続きはありません。

 

次に法務局での手続きが発生するタイミングとして、登記事項の変更時が挙げられます。

会社設立時に申請した登記事項に変更があった場合、法務局での手続きが必要です。

登記事項に変更が生じた際に行う手続きを変更登記といいます。

 

変更登記が必要な場面の具体例を紹介します。

  • 本店移転

  • 商号変更

  • 役員の変更
  •  役員に就任・辞任・重任など何らかの変更が生じた場合に手続きが必要です。

  • 代表取締役の住所変更
  •  代表取締役の住所は登記簿謄本の記載事項であり、変更時には変更登記が必要です。

  • 事業内容の変更
  •  新規事業への参入や既存事業からの撤退など、事業目的の変更時が該当します。

  • 株式発行に関する変更
  •  株式分割やストックオプションなどが挙げられます。

上記以外にも登記申請書に記載した内容に変更があれば変更登記が必要です。

必要な書類や登録免許税の金額は内容によって異なるため、事前に法務局の公式サイトなどでご確認ください。

まとめ

会社設立の前後には法務局でさまざまな手続きが必要です。

いずれも重要な手続きであり、不備や漏れがあるとその後の流れに大きな影響を与える恐れがあります。

また、登記事項に変更があれば、すぐに変更登記を行う必要があります。

申請書の書き方や必要書類、手数料などに厳格なルールがあるため、法務局での手続きについて事前に確認しておきましょう。


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吉岡 伸晃

記事監修
BIZARQ合同会社代表公認会計士

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