会社設立の無料相談窓口は?特徴やメリット、専門家との違いを解説!

2023.10.11

会社設立に関する無料相談を行う窓口は複数あります

選択肢が多いからこそ、どこに相談すれば良いか悩んでしまう人も多いでしょう。

また、一口に会社設立の無料相談窓口といっても、それぞれ得意とする分野が異なります。

そのため、自身が相談したい内容に合う相談窓口を選ぶことが大切です。

 

今回は会社設立の無料相談窓口について、専門家との違いをふまえながら解説します。

 

会社設立について専門家に相談する場合の選び方は以下の記事で解説していますので、ぜひこちらもご覧ください。

 

 

CONTENTS

会社設立の無料相談窓口4選

会社設立の無料相談窓口を4つ紹介します。

法務局

法務局は、各種登記申請や戸籍事務・訴訟事務・人権擁護事務などを行う組織です。

会社設立の登記申請も法務局で行う必要があります。

 

法務局は会社設立登記を受け付ける機関ということで、法人登記について相談ができます

法人登記手続きは複雑でわかりにくい部分が多いため、一人ですべて対応しようとせず相談しながら進めるのがおすすめです。

 

会社設立を法務局に相談するメリットは以下の2つです。

  • ・登記申請について詳しいアドバイスをもらえる
  • ・電話やWebでの相談も可能

デメリットには以下の2つが挙げられます。

  • ・登記申請に関する相談しか受け付けていない
  • ・書類作成の依頼や法的な事項の確認まではできない

相談したい内容が会社設立登記に関するものであれば、登記申請を専門とする法務局への相談が最適です。

一方、会社設立について幅広く相談したい場合にはあまり適していません。

商工会議所・商工会

商工会議所は、経済産業省の経済産業政策局が管轄する非営利組織で、中小企業や国際事業の支援を中心に行います。

商工会議所は、基本的に市単位で設置されています。

 

一方、商工会は経済産業省の中小企業庁が管轄する非営利組織です。

中小企業や小規模事業の支援を中心としており、基本的に町村単位での設置となります。

 

名称や管轄は異なりますが、どちらも中小企業の支援を行う組織です。

商工会議所・商工会でのサポート内容はエリアによって違いがありますが、多くのエリアで創業に関する相談を受け付けています。

会社設立手続きに限らず、創業に関する幅広い内容の相談が可能です。

 

商工会議所・商工会に相談するメリットは以下の2つです。

  • ・創業に関して無料で幅広い相談ができる
  • ・地域密着型のため、地域に特化したアドバイスも受けられる

一方、デメリットには以下の2つが挙げられます。

  • ・原則として相談しか受け付けておらず、直接的なサポートや代行の依頼はできない
  • ・相談できる時間や曜日に限りがある

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、一般的な金融機関では対応できない部分の補完を目的に運営される公的機関です。

中小企業や小規模事業者を対象とした融資制度を複数設けています。

 

日本政策金融公庫では、通常は融資を受けるのが難しい創業者向けの融資制度(創業融資)も提供しています。

それに付随して、創業融資に関する相談も可能です。

創業融資は創業や融資の経験がない人にとってわかりにくい部分が多いため、一人ですべて対応しようとせず、事前に相談すると安心です。

 

日本政策金融公庫に相談するメリットとして、以下の2点が挙げられます。

  • ・創業融資について店舗窓口、電話、オンライン等さまざまな方法で相談できる
  • ・創業者向けのメルマガサービスも実施しており、創業後の情報収集もしやすい

日本政策金融公庫の無料相談のデメリットは以下の通りです。

  • ・相談時間が1時間と限られているため、事前に質問事項を整理しなければ聞きたいことを十分に聞けない恐れがある
  • ・創業融資に関する相談がメインであり、会社設立そのものについては対象外

その他支援センター等

これまで紹介した以外にも、会社設立について無料相談を受け付けている窓口には以下のようにさまざまな選択肢があります。

東京開業ワンストップセンター

東京都内で開業を考えている人向けのセンターです。

定款認証・法人登記・税務手続き・社会保険手続き等、行政手続きをワンストップで行えます。

日本語だけでなく、英語やフランス語でのサポートを受けられる点も特徴です。

中小企業・ベンチャー総合支援センター

名前の通り、中小企業やベンチャー企業の総合的な支援を行う組織です。

創業に関する相談に限らず、新規事業・経営向上・株式公開などさまざまな内容を扱っています。

地域によってサービス内容に違いがあるため、創業予定のエリアのセンターをご確認ください。

地域中小企業支援センター

都道府県や市町村に設けられている、中小企業や小規模事業者の支援センターです。

創業に関する幅広い相談も受け付けています。

地域によって扱う内容が異なるため、事前に地域の案内をご確認ください。

会社設立の相談 無料窓口と専門家の違い

会社設立について専門家へ相談するのも1つの手段です。

専門家への相談は、基本的に有料な上にそれぞれ得意分野が異なるため、自分の悩みや課題にあった相談先を選ぶ必要があります。

会社設立の相談をできる専門家とは

会社設立の相談をできる専門家として3つの選択肢が挙げられます。

税理士

税理士は、税務の専門家です。

税理士に相談することで、会社設立時に必要な税務手続きのサポートや、将来の節税を見据えたアドバイスなどを受けられます。

また、創業融資の支援に強みを持つ税理士も多いです。

会社設立そのもののサポートというよりは、会社設立後に必要となる作業のサポートがメインです。

費用相場は5万円が目安となります。

司法書士

司法書士は、法務局や裁判所・検察局へ提出する書類の作成・各種手続きなど、法律事務の専門家です。

司法書士は以下のように、会社設立に関する幅広いサポートや代行が可能です。

  • ・定款作成
  • ・定款認証の手続き
  • ・登記申請書の作成
  • ・法務局での登記申請

会社設立で最も重要といえる工程を広く扱います。

費用は依頼の範囲によって異なりますが、おおむね10~15万円程度です。

行政書士

行政書士は、官公署へ提出する書類や権利義務・事実証明等に関する書類作成、および関連する手続きの代行などを行う専門家です。

会社設立においては、許認可申請に関する相談や書類作成の代行を依頼できます。

許認可関連の代行をできる士業は行政書士のみです。

許認可は複雑かつ高度な知識が必要な内容であり、専門知識のない人が行うのは難しいです。

許認可が必要な事業を行うのであれば、行政書士のサポートを受けるのが安心です。

無料窓口と専門家 どちらに相談するべき?

無料相談窓口と専門家では特徴や得意分野が異なるため、どちらに相談するべきか一概にはいえません。

自分が相談したい内容や希望に合う窓口に相談するのが理想です。

 

無料相談窓口と専門家の大きな違いとして、以下の3点が挙げられます。

  • ・費用
  • ・専門性
  • ・サポートの深さ、きめ細やかさ

その上で、判断基準の例を紹介します。

  • とにかく費用を抑えたい
  •  専門家への相談は基本的に有料です。
  •  そのため、費用を抑えたいのであれば無料相談窓口がおすすめです。
  •  
  • 相談したい内容が明確
  •  相談内容に合った窓口または専門家に相談するのが適しています。
  •  費用面ではなく、各々の得意分野やサービス内容で選びましょう。
  •  
  • 丁寧なサポートを受けたい
  •  無料相談は時間に限りがあるため十分なサポートを受けられない恐れがあります。
  •  サポートの丁寧さを重視するのであれば、専門家への相談がおすすめです。

まとめ

会社設立について無料で相談できる窓口は複数あります。

窓口によって扱う分野が異なるため、それぞれの特徴やメリット・デメリットについても十分に確認しましょう。

 

より専門的な内容を相談したい・きめ細やかなサポートを受けたいという場合、専門家に相談するのも1つの手段です。

専門家への相談は有料ではありますが、相談やアドバイスだけでなく、手続きの代行も依頼できます。

 

会社設立について相談できる窓口ごとの違いを押さえた上で、自分に合うサービスを選ぶことが大切です。


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吉岡 伸晃

記事監修
BIZARQ合同会社代表公認会計士

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