創業融資の審査に通るためのコツ5選!審査基準と押さえるべきポイントを徹底解説!

2023.05.23

創業融資は申し込めば必ず受けられるわけではなく、審査に通過しなければなりません。

創業融資の審査は返済能力があるかを確認するために行われるもので、細かなチェックポイントが存在します。

創業融資の申し込みができるのは原則として1回限りです。

一度審査に落ちてしまえば、その後創業融資を申し込めるチャンスはありません。

そのため、審査に向けた対策が非常に重要です。
今回は創業融資の審査でチェックされる内容や、審査の通過率を高めるために押さえたいコツを紹介します。

創業融資の面接対策に特化した記事もありますので、ぜひこちらもご覧ください。

CONTENTS

創業融資の審査でチェックされるポイント

創業融資の審査を行う大きな目的は、返済能力があるかを確認・判断することです。

審査では複数のポイントをチェックされ、それぞれの要素を考慮した上で返済能力について総合的な判断が行われます。

この章では審査でチェックされるポイントを3点紹介します。

事業計画の根拠や実現可能性

事業計画の根拠や実現可能性は、返済能力の判断において非常に重視されるポイントです。

 

毎月しっかり返済できるか否かは、安定した利益が出るかによって左右されます。

しかし、創業前や創業直後は事業の実績がなく、過去の情報から返済能力を測ることができません。

そのため、将来的な返済能力を判断する手段として、主に事業計画を用います。

 

創業融資の申し込み時に提出する創業計画書には、創業の動機や経営者の経歴といった基本情報のほか、以下のような情報を記載します。

  • 過去の事業経験
  •  事業経験の有無について該当欄にチェックする選択方式です。

  • 取扱商品・サービス
  •  商品やサービスの内容・セールスポイント・市場状況などを記載します。

  • 現在確保している取引先など取引関係
  • ・現時点で決まっている従業員数

  • 事業の見通し
  •  月の売上・経費および計算根拠の明記が必要です。

  • 必要な資金
  •  事業における資金の使用用途および必要な金額、調達方法などが挙げられます。

  • その他の借り入れ状況

事業計画はあくまで計画であり、実際に事業がどうなるか創業時点ではわかりません。

そのため、単純に「事業計画通りの利益があれば返済能力は十分だろう」とは判断されず、計算根拠や実現可能性が重要となります。

事業計画の根拠や実現可能性をチェックし、その上で十分な返済能力があるか検討されるのです。

開業予定の業務に関する知識や経験

開業予定の業務に関する知識や経験は、事業の成功に大きく貢献します。

創業融資の審査において重視されるポイントのひとつです。

 

実際に事業で携わった経験があるほど、審査で有利に働きやすいのは事実です。

しかし、直接的な経験がない場合でも、関連性のある業務の経験や資格の獲得などが評価につながると期待できます。

創業に向けたトレーニングを実施するのも良いでしょう。

事業主の人間性、懸念点の有無

創業予定の事業に関する内容だけでなく、事業主の人間性や懸念点の有無もポイントです。

具体的なポイントとして以下の内容が挙げられます。

  • 信用情報のキズの有無
  •  信用情報のキズとして、ローンの延滞や債務整理、クレジットカードの強制解約などが該当します。
  •  
  • 税金滞納の有無
  •  税金を期日までにしっかり納付していることも重要です。
  •  
  • 面接時の態度など
  •  面接時の態度・姿勢が原因の悪印象も審査にマイナスとなります。

 

創業に向けた準備だけでなく、事業主自身のマイナス評価を防ぐための対策も必要です。

創業融資の審査に通るために押さえたいコツ

続いて、創業融資の審査に通るために押さえたいコツを具体的に解説します。

面接対策をしっかり行う

創業融資の審査に向けて、面接対策は必要不可欠です。

 

創業融資の審査に通過するか否かは、面接の内容によって大きく左右されます。

創業計画書や事業計画書などの書類をしっかり作りこんでも、面接での受け答えで悪印象を持たれてしまうと良い結果は期待できません。

 

一方で、前章で紹介したように審査で重視されるポイントは明確です。

また、創業融資の面接で行われる質問にもある程度のパターンが存在します。

チェックポイントやよくある質問がわかっているため、創業融資の審査は面接対策がしやすいといえるでしょう。

 

創業融資は面接の重要性が高い・対策するべき要素がわかりやすいため、面接対策に力を入れるべきです。

自己資金をなるべく多くする

審査において良い評価を得るため、自己資金を多く用意するのが理想です。

 

自己資金は、事業に向けて資金を用意してきたことを示すため、事業に対する熱意や計画性の証明になります。

言い換えると、自己資金がない・少ない場合、事業に向けた準備が不十分と判断される恐れがあります。

 

また、自己資金が乏しい状態では創業直後に資金ショートを起こす恐れがあります。

資金ショートのリスクが高い=返済能力が低いと判断されてしまいます。

 

創業融資と呼ばれる制度の中には、自己資金がなくても申し込めるものもあります。

しかし、自己資金要件の有無や内容に関係なく、自己資金が大きいほど審査に通りやすいのも事実です。

 

融資は必要な資金のすべてを自分でまかなうのが難しい場合に利用する制度です。

その一方で、自己資金が不十分では融資を受けられず、結局のところ必要な資金を用意しきれない可能性が高くなります。

融資を利用する場合こそ、自己資金を用意することの重要性が高いのです。

収支見通しや資金用途などの根拠を明確にする

前章で紹介したように、創業計画書には月の想定売上や経費、資金用途などの記載をする必要があります。

そして、これらの想定によって記載する数値について、客観的な根拠に基づいていることも大切です。

 

主観が強すぎる内容の場合、事業に対する明確なビジョンがない・事業への意欲や準備が足りないと判断される恐れがあります。

また、実現可能性が低く無理のある事業計画では、将来的な返済能力を判断する上での参考情報として使えません。

むしろ「希望的観測であり、実際は将来的な返済能力が低い」という結論に至る可能性もあります。

 

資金用途も同様に、事業計画と深く関係する要素です。

なぜこれほどの資金が必要か・資金をどのように活かすかといった根拠がなければ、事業に対するビジョンが明確とはいえません。

事業に対するビジョンが不明瞭な状態は、返済能力の懸念へとつながります。

 

収支見通しや資金用途など想定に基づいて記載する項目は、根拠に基づいた客観的な内容にすることが大切です。

書類の不備や漏れを起こさない

創業融資の審査で良い評価を得るためには、プラスの要素を多くするだけでなく、マイナスにつながる要素をなくす必要があります。

書類の不備や漏れは審査に悪影響を及ぼす要因です。

必要書類を完璧に用意することは、創業融資の審査で良い結果を得るために最低限満たすべき条件といえます。

創業融資の必要書類については以下の記事で詳しく解説しています。



申し込む制度やご自身の状況によって別の書類も必要になるケースがあるため、必要書類について十分に確認しましょう。

面接時の姿勢や態度にも注意する

創業融資の審査では書類や受け答えの内容だけでなく、面接時の姿勢や態度もチェックされます。

面談でプラスの評価を得るために以下のポイントを押さえることが大切です。

  • 面接官に不快感を与えない
  •  面接にふさわしい服装や丁寧な言葉遣いなどをし、不快感を与えないようにしましょう。
  •  
  • 質問に対して的確に答える
  •  曖昧な回答や遠回しな答え方は悪印象を与える要因です。
  •  
  • 冷静な態度を保つ
  •  面接での態度は、弱気すぎても強気すぎても好ましくありません。
  •  感情的な受け答えもマイナス評価につながります。
  •  なるべく冷静な態度を保ち、落ち着いて受け答えしましょう。
  •  

一般的な面接マナー全般を守ることが大切です。

まとめ

創業融資の審査を行う大きな目的は、返済能力を判断することです。

目的やチェックポイントが明確であるため、審査に向けた対策をしやすいといえます。

コツを押さえ、効果的な対策を行いましょう。

 

しかし、創業融資の申し込み経験がない人が的確な対策をするのは容易ではありません。

創業融資の審査に向けて万全の対策を行い審査の通過率を高めるためには、融資支援に強みを持つ専門家に相談することをおすすめします。


経営判断を迅速にサポート
創業融資・補助金申請はBIZARQにお任せください。
全国オンライン対応・ご相談は無料です。

Picture of 吉岡 伸晃
吉岡 伸晃

記事監修
BIZARQ合同会社代表公認会計士

03-6709-9216【営業時間】9:00~18:00 LINEで問い合わせ