住民税の仕組みとは?基本と節税対策のポイントを解説!

2023.02.24

住民税は個人に課せられる税金のひとつです。

金額が高くなるケースも珍しくないため、住民税を減らしたいとお悩みの方も多いのではないでしょうか。

住民税として課せられる金額を減らすためには、住民税の仕組みを理解した上で、自身に合った節税対策を行うことが大切です。

 

今回は住民税の仕組みや節税方法など、住民税節税のために押さえたい内容を解説します。

 

個人にできる節税対策については以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

 

 

 

CONTENTS

【基本】住民税の節税についてみる前に​

住民税の節税対策を紹介する前に、まずは住民税の基本事項の確認です。

住民税の概要や税額が決まる仕組み、計算方法について解説します。

住民税の概要

住民税とは都道府県民税と市区町村税の総称であり、地方自治体へ納付する地方税です。

住民税として徴収された金額は、消防・救急・教育など、行政サービスの維持費・経費となります。

 

住民税は所得割と均等割によって構成されており、それぞれの意味は以下のとおりです。

  • 所得割:所得額に対して一定の税率を乗じた金額
         (所得額-控除額)×税率-税額控除で計算する
  • 均等割:所得の額に関係なく、住民税の対象となる人すべてに一律で課せられる金額

住民税はその年の1月1日に住んでいた自治体に納付します。

住んでいる自治体によって所得割の税率や均等割額が異なるケースがあるため、同じ所得額でも住民税額が異なる可能性もあります。

 

たとえば、東京23区の住民税は以下のとおりです。

  • ・所得割:都民税4%と特別区民税6%の合計10%
  • ・均等割額:個人都民税1,500円と個人区市町村民税3,500円の合計5,000円

東京23区と住民税が同じ自治体に、北海道・埼玉県・千葉県・新潟県などがあります。

 

東京23区よりも住民税が高額となる自治体の例として、兵庫県豊岡市が挙げられます。

兵庫県豊岡市の住民税は以下のとおりです

  • ・所得割:県民税4%と市民税6.1%の合計10.1%
  • ・均等割:県民税2,300円と市民税3,500円の合計5,800円

納付する住民税の額は自治体から届く住民税決定通知書に記載されていますが、事前に住民税の額を計算したい際は、自治体ごとの税率・均等割額の確認が必要です。

住民税の納付方法

住民税の納付方法には、特別徴収と普通徴収の2種類があります。

それぞれの特徴や具体的なやり方について解説します。

特別徴収

給与所得者に適用される住民税の納付方法です。

毎月の給与から住民税が天引きされ、会社が本人に代わって自治体へ住民税を納付します。

給与所得者は原則として特別徴収になるため、会社員の人の中には、自身で直接住民税を支払ったことがない人も珍しくありません。

普通徴収

個人事業主のように、給与所得者以外の人に適用される納付方法です。

 

普通徴収の場合、自治体から送付される納付書を使い、納税者自身で支払いを行います。

毎年6月・8月・10月・翌年1月の4回に分けて1年分の住民税を納付します。

納付回数が4回と少ないため特別徴収に比べて1回あたりの住民税額が大きくなりますが、住民税の総額自体は同じです。

 

なお、給与所得者であっても2か所以上の会社から給与を得ている・給与以外の所得がある場合、住民税の一部を普通徴収で支払うケースもあります。

住民税の節税方法3選​

住民税は所得割と均等割の2つから構成されており、均等割は条件を問わず一律のため減らすことはできません。

一方で所得額に応じて課税される所得割は、所得額が少なければ税額も少なくなります。

すなわち住民税の節税対策は、所得額を少なくする方法ともいえるでしょう。

 

また、住民税の額から直接控除される仕組み(税額控除)を使う方法もあります。

税額控除の代表例としてふるさと納税が挙げられます。

 

今回は住民税の節税対策として効果的な方法を3つ取り上げます。

適用対象となる控除制度を最大限活用する

住民税の計算基礎となる所得額を小さくするためには、適用対象となる控除制度を最大限活用することが大切です。

 

所得控除のうち、利用しやすく効果が大きいものを5つ紹介します。

生命保険料控除

生命保険料や個人年金保険料の支出がある場合に適用できる制度です。

保険会社によって発行される保険料控除証明書という書類に、控除額の計算に用いる金額が記載されています。

控除額の計算方法は明確に定められており複雑ではないため、簡単な計算・処理のみで適用できる控除制度です。

地震保険料控除

地震保険料および旧長期損害保険料の支払いがある場合に適用される控除です。

大まかな仕組みや適用を受ける方法は、生命保険料控除とほぼ同じといえます。

配偶者控除

配偶者の所得額が一定以下の場合に適用を受けられる制度です。

納税者本人の所得額によって控除額が異なります。

 

なお、配偶者の所得額が一定を超えているため配偶者控除の対象にならない場合でも、配偶者特別控除は適用を受けられるケースがあります。

扶養控除

所得税法上の控除対象扶養親族がいる場合に適用を受けられる制度です。

配偶者は配偶者控除などの対象になるため、扶養控除は対象外となります。

医療費控除

自分および生計を一にする配偶者や親族のために支出した医療費が一定額を超える場合に適用を受けられる制度です。

治療費や医薬品購入費のほか、出産費用・入院費用も対象となります。

ただし医療費であっても、予防医療や審美目的の支出は対象外です。

 

なおこれまで紹介した所得控除の制度と違い、医療費控除は年末調整では適用を受けられません。

医療費控除を受けるためには、会社員の人であっても確定申告が必要です。

個人型確定拠出年金(iDeCo)を行う

個人型確定拠出年金(iDeCo)は個人で積み上げる年金制度です。

毎月一定の掛金を支払い、掛金は預金や投資信託として運用されます。

掛金として支払った全額が所得控除の対象になるため、所得税や住民税の節税に効果的です。

iDeCoには節税以外にも以下のメリットがあります。

  • ・運用によって発生した利益は非課税
  • ・掛金は自動で引き落とされるため、運用に際して手間がかからない
  • ・掛金の額は年1回変更可能・支払いの停止もできるため、掛金支出が負担になりすぎる事態を防げる

手軽に実施できる節税方法である上、将来への備えや資産形成という意味でも効果的です。

iDeCoについては以下の記事で詳しく解説しています。

ふるさと納税を行う

ふるさと納税は好きな自治体を選び寄付を行うと、寄付をした自治体からお礼として返礼品を受けられる制度です。

ふるさと納税は厳密にいうと、節税方法ではありません。

自治体に寄付した金額から自己負担額である2,000円を引いた額が、所得税や住民税といった税金から控除される仕組みです。

税金を減らすのではなく、税金の前払いという性質を持ちます。

ただし、ふるさと納税には大きなメリットが2点あります。

  • ・応援したい自治体に直接寄付ができる
  • ・2,000円の自己負担で返礼品がもらえるため、単に税金を払う場合に比べて得られるものが大きい

なお、ふるさと納税は所得額に応じて控除できる上限額が決まっています。

上限額を超えた部分は控除対象にはならず、完全に自己負担となってしまうため注意が必要です。

ふるさと納税による控除額の計算方法や適用の受け方については、以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ​

住民税の金額を抑えるためには、住民税所得割の計算基礎となる所得税の額を減らすことが効果的です。

節税と聞くと難しいイメージを持つかもしれませんが、個人でも簡単に実施できる方法や制度も存在します。

自身に合った方法を上手く取り入れて、住民税の節税を実現しましょう。

 

もし節税について疑問や不安があれば、ぜひ専門家である税理士にご相談ください。状況や希望に合わせた適切な節税対策について、アドバイスやサポートが可能です。


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吉岡 伸晃
吉岡 伸晃

記事監修
BIZARQ合同会社代表公認会計士

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