会社設立時に利用できる融資は?資金調達方法まとめ

2023.05.10

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会社設立するには、往々にして多額の資金が必要です。

数百万・数千万といった金額を自己資金のみでまかなうのは容易ではありません。

そのような場合の資金調達手段として、創業融資や助成金・補助金などがあります。

今回は会社設立時に利用できる融資をはじめ、会社設立直後の資金調達に適した方法について詳しく紹介します。

会社設立時に利用できる助成金や補助金について、以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

CONTENTS

会社設立時に利用できる融資の種類

融資は将来的に返済が必要ですが、スピーディーに多額の資金調達ができて便利です。

会社設立時に利用できる融資を4種類紹介します。

新創業融資制度

新創業融資制度は、新たに事業を始める人や、事業を始めたばかりの人を対象とする融資制度です。

日本政策金融公庫による制度であり、会社設立時に利用できる融資の代表例といえます。

 

新創業融資制度を利用するためには、以下2つの要件を満たす必要があります。

  • ・新たに事業を始める事業者、もしくは税務申告を2期終えていない事業者(事業開始から2年以内の事業者)である
  • ・新たに事業を始める事業者または税務申告1期を終えていない事業者の場合、創業時点において創業資金総額の10分の1以上の自己資金がある

融資限度額は3,000万円、うち運転資金が1,500万円です。

資金の使用用途は開業資金・設備資金・運転資金に限られます。

 

新創業融資制度は原則として、申込に際して担保および保証人が不要です。

法人は代表者が連帯保証人になることもでき、代表者を連帯保証人にすると利率が0.1%軽減されます。

 

利率は基本的に年2.33~3.45%、特定の要件を満たすとさらに低い利率が適用されるケースもあります。

正確な利率は、資金用途や返済期間などの条件によって決定されます。

新規開業資金

新規開業資金は、新たに事業を始める人または事業開始後おおむね7年以内の人を対象とした融資制度です。

融資上限額は7,200万円、うち運転資金が4,800万円です。

前項で紹介した新創業融資制度に比べて対象者の範囲が広く、上限額も高くなっています。

資金用途は新創業融資制度と同じく、開業資金・設備資金・運転資金に限られています。

設備資金分の返済期間は20年以内、運転資金分の返済期間は7年以内です。


原則として、日本政策金融公庫で共通する基準利率が適用されます。

適用される利率は複数の要素によって決定されるため、申し込み前の時点で正確な利率は確認できません。

担保や保証人の有無は相談の上で決定されます。

女性、若者/シニア起業家支援資金

女性、若者/シニア起業家支援資金は文字通り、女性および一定の年齢の人を対象とした融資制度です。

国民生活事業による制度と中小企業事業による制度の2種類がありますが、今回は国民生活事業の方を紹介します。

 

女性、若者/シニア起業家支援資金は、以下2つの要件を満たす事業者が利用できます。

  • ・新たに事業を始める人または事業開始からおおむね7年以内の人
  • ・女性、35歳未満、55歳以上のいずれかに該当する人

 

融資上限額は7,200万円、うち運転資金が4,800万円です。

設備資金分の返済期間は20年以内、運転資金分の返済期間は7年以内に設定されています。

 

要件の一部および融資限度額は、前項で紹介した新規開業資金とまったく同じ内容です。

新規開業資金との違いとして、対象者の範囲と利率の低さが挙げられます。

 

女性、若者/シニア起業家支援資金に申し込むためには、前述のように性別または年齢による要件を満たす必要があります。

適用される利率は日本政策金融公庫の特別利率であり、新規開業資金で適用される基準利率よりも低めです。

制度融資

制度融資とは、地方自治体・金融機関・信用保証協会の3者が連携して実施する融資制度です。

 

制度融資の特徴として、以下の4つが挙げられます。

  • ・融資の申し込み先が自治体の窓口
  • ・対象者の要件や適用される利率が自治体によって異なる
  • ・金融機関が実施する一般的な融資制度と比べて金利が低めの傾向
  • ・融資の審査が複数団体(地方自治体・金融機関・信用保証協会)によって行われるため、申込から融資実行までにかかる時間が長め

 

制度融資は自治体ごとの違いが大きいため、詳細は会社設立を行う自治体の案内をご確認ください。

会社設立時 融資以外の資金調達方法

会社設立時に実施できる融資以外の資金調達方法として、助成金・補助金の活用が挙げられます。

助成金と補助金はいずれも返済が必要ないため、将来的な不安やリスクが少なく安心です。

 

この章では、会社設立時に利用できる助成金・補助金について詳しく解説します。

助成金・補助金とは

助成金と補助金は、いずれも返済不要で資金を受給できる制度です。

それぞれの概要は以下の通りです。

助成金

助成金は主に厚生労働省が管轄する制度で、事業活動のアシストや事業の安定などの目的が挙げられます。

助成金は審査の必要がなく、原則として要件を満たせば受給可能です。

申請期間が長く随時募集されているものが多く、申し込みしやすい点もメリットです。

しかし、後述する補助金と比較すると受給金額は低めに設定されています。

補助金

補助金は主に経済産業省や地方自治体が管轄する制度で、国や自治体の政策実現を目的とした制度です。

助成金との大きな違いとして、要件を満たす場合でも受給できるとは限らない点が挙げられます。

補助金はそれぞれ採択件数や予算の設定がされており、申請が上回ると審査が行われます。

補助金の要件を満たしていても、審査に通過しなければ受給できません。

また申請期間が短めであるため、申請準備および手続きをスピーディーに進める必要があります。

助成金・補助金の種類

会社設立時に利用できる助成金・補助金の具体例を3つ紹介します。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の生産性向上や、販路開拓に向けた取り組みなどの支援を目的とした制度です。

申請類型が複数存在し、そのうち創業枠は会社設立直後でも申し込みができます。

 

小規模事業者持続化補助金 創業枠の特徴は以下の通りです。

  • 補助対象者:創業3年以内・従業員数一定以下など要件を満たす小規模事業者
  • 補助率:補助対象経費の3分の2以内
  • 補助限度額:200万円

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(通称「ものづくり補助金」)

ものづくり補助金は経営革新を目的とした設備投資などに使える補助金制度です。

製造業や建設業などものづくり関連の業種に限らず、サービス業や小売業などの幅広い業種を対象とします。

 

細かな要件や補助率などは実施回によって異なるため、必ず最新情報をご確認ください。

今回は14次締切分の公募要項に記載された内容を紹介します。

  • 補助対象者:資本金や従業員数などの要件を満たす中小企業・小規模事業者等
  • 補助率:2分の1 ※小規模企業者・小規模事業者・再生事業者は3分の2
  • 補助限度額:従業員数による
  •  5人以下:100~750万円
  •  6~20人:100~1,000万円
  •  21人以上:100~1,250万円

地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)

地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)は創業や販路開拓などに取り組む中小企業者を対象とした助成金制度です。

中小機構・都道府県・金融機関等が造成したファンドの運用益をもとに中小企業者等を支援します。

 

地域中小企業応援ファンドは全国各地に存在し、それぞれ支援分野や助成対象が異なります。

申し込みを検討している方は、各自治体が案内する詳細をご確認ください。

 

地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ型)は以下2種類の事業が存在します。

  • 地域中小企業応援ファンド
  • 事業活動のうち、農林水産物や伝統技術を活用する取り組みを支援対象とする制度です。

  • 農商工連携型地域中小企業応援ファンド
  • 中小企業者と農林漁業者の有機的な連携による取り組みを支援します。

まとめ

会社設立時の資金調達手段として、融資・助成金・補助金などさまざまな選択肢が存在します。

自己資金だけでは足りない場合でも、これらの手段を活用することで必要な資金を準備できる可能性が高くなります。

 

しかし、いずれの方法も要件が厳格に定められている上、申し込みに際して所定の準備や手続きが必要です。

融資などによる資金調達を検討している方は、事前に必ず最新情報を確認しましょう。
一人では難しいという方は、専門家に申請代行を依頼するのも一つの手段です。


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吉岡 伸晃

記事監修
BIZARQ合同会社代表公認会計士

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